給料の未払いを請求したい!給料未払いが生じる原因と4つの対処法

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2020年10月1日以降の自己都合退職者は、失業手当の給付制限期間が短縮される変更があります。

待ちに待った給料日なのに、「給料が支払ってもらえない!」という経験をしたことがありますか?

一生懸命働いたのに給料が支払わなければ、働く意欲は落ちてしまいますし、家賃の支払いやローンの返済など生活するのに困ってしまいますよね。

しかも「来月までには払うから待ってくれ」とか、「とりあえず○○万円払うからもうちょっと待ってて」などと言われても、単なる口先だけの建前で、本音では全く払うつもりがなく、給料の支払いを踏み倒そうとする経営者もいます。

この記事では、給料の未払いが発生する原因と、未払い給料を取り戻すためにできる4つの対処法について解説します。

給料未払いとは?生じる原因は?

給料日にもらえるはずの給料が支払われていないと、不安な気持ちでいっぱいになり、どのように対応すればよいのか分からなくなってしまいます。

今起きていることが「給料未払い」に該当するのかさえ、判断することができなくなってしまうこともあるかもしれません。

では、そもそも給料未払いとはどのような状況のことでしょうか?

なぜ給料未払いが発生するのでしょうか?3つの主な原因をみていきましょう。

給料未払いの法的な意味

給料未払いは、法律上では「未払賃金」と言われています。

厚生労働省によると、「あらかじめ労働契約や就業規則で定められた賃金を、所定の支払日に支払わなかった場合は、その使用者は、労働基準法に違反する」とあります。(労働基準法第11条、第24条)」

未払賃金の対象となる賃金には、毎月の給料をはじめとし次のようなものが該当します。

  • 毎月の給料
  • 退職金
  • 賞与やボーナスなどの一時金
  • 休業手当
  • 割増賃金
  • 有給休暇の賃金

給料未払いの原因その①経営不振

給料未払いが発生する原因のひとつに、企業側の経営不振が挙げられます。

従業員に給料を支払いたくても、支払うお金がないのです。

「給料を支払うお金がないのなら仕方ない・・」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、どのような理由があったとしても、企業には労働者に給料を支払うことが義務付けられています。

ですから、たとえ経営不振や業績悪化で給料を支払うことができないとしても、労働者には給料を請求する権利があります。

給料未払いの原因その②企業側と労働者間のトラブル

「労働者が急に退職をした」とか、「会社に多大の迷惑をかけたから」などの理由で、企業側が故意に給料を支払わないこともあります。

すべての事情は当事者同士しか分かりませんが、たとえ労働者が損害を与えるなど不備な点があったとしても、「労働の対価」を支払うことが雇用主には義務付けられています。

つまり、損害賠償と賃金は全く別物です。

雇用主が賃金で一方的に相殺することは認められていません。

給料未払いの原因その③契約どおりに給料を支払わない

「基本給などの賃金が、雇用時の約束よりも低い・・」といったトラブルもあります。

あらかじめ労働契約や就業規則で定められた賃金を支払わないのは、労働基準法に違反しています。

このような状況を回避するためには、雇用時には、必ず「雇用契約書」を書面で交わす必要があります。

雇用契約書には、賃金、計算、支払方法、賃金の締切、賃金の支払時期などを記載するよう義務付けています。(労働基準法15条1項、同法施行規則5条)

給料未払い請求に必要となる証拠の確認

給料未払いの相談や請求をするのは、労働者本人です。

状況によっては、労働審判や裁判などの法的な手続きが必要となるケースもあります。

その際、「給料が未払いである状況を示す証明」となる証拠が必ず必要となります。

給料が未払いであることを証明する3つの証拠を確認していきましょう。

給料が未払いであることを証明する書類

給料が未払いであることを証明する証拠には、給与明細書、源泉徴収票、給与口座の履歴などがあります。

これらの証拠と下記の証拠を照らし合わせることで、未払い給料の金額まで確認することができます。

支払われるはずの賃金を証明する書類

支払われるはずの賃金を証明する証拠として、雇用契約書、就業規則、退職金規程、労働条件通知書などがあります。

雇用主はこれらに記載されてる賃金を支払う義務があるため、立派な証拠となります。

勤務したことを証明できる書類

労働の対価である賃金を請求するためには、勤務したことを証明しなければいけません。

これにはタイムカード、勤怠表、業務日誌(控え)などが働いたことを裏付けるものが証拠となります。

未払い給料を請求する4つの方法

未払い給料は、たとえ少額だとしても取り戻すことが可能です。

未払い給料を請求するための必要証拠がそろったら、請求手続きを行いましょう。

給料未払いを請求する方法には、いくつかの種類があるので、原因に応じて請求方法を選択することができるでしょう。

ここでは労働者本人が自分でできる4つの請求手続きについてご紹介します。

雇用主に直接相談する機会を設ける

給料未払いに限らず、トラブルが発生したときは、たいてい直属の上司に相談します。

給料未払いについて直属の上司に相談しても解決しない場合は、雇用主、つまり社長に直接相談してください。

もしかすると直属の上司が給料未払いのトラブルに絡んでいるかもしれません。

ですから、社長と直接交渉できる機会を探しましょう。

内容証明書を会社に送る

「配達証明付き内容証明書」とは、差し出した日付、差出人の住所、氏名、宛先の住所、氏名、文書に書かれた内容を、日本郵便が証明するサービスのことです。

未払い給料を会社に催促できるうえ、「配達証明付き」なので、会社側は「そのような書類は届いていない!」と反論することはできません。

しかし、内容証明書を送ったとしても、必ず支払いに応じてくれるという保証はありません。

でも、内容証明書を送ることで、「未払い給料を支払ってほしい!」という労働者の意志の強さを示せます。

また、その後、訴訟を起こすときの証拠になります。

労働基準監督署に申告する

給料未払いは、労働基準法に違反しています。

雇用主に未払い給料を請求しても応じない場合は、管轄地区の労働基準監督署に申告してください。

その際に、給料未払いの証拠を提出しましょう。

労働基準監督署は、対象の企業を調査し、未払い給料を支払うよう厳重勧告します。

その後、未払い給料が支払われることでしょう。

少額訴訟で未払い給料を請求する

少額訴訟とは、60万円以下の未払い給料を請求するために利用できる訴訟です。

簡易裁判所において、原則として1回の審理で結果を出せます。

そのため、「給料未払い請求を早く解決してしまいたい!」という方の多くが利用している方法のひとつです。

少額訴訟は、弁護士に依頼しなくても、自分で手続きしやすいのが特徴です。

ただし、会社側が異議を唱えた場合は、通常の訴訟に移行することになり、弁護士への依頼が通常は必要となります。

給料未払い請求には「時効」がある!

「未払い給料の請求は、もう少し待ってみよう・・」などと、未払い給料の請求を先延ばしにしていませんか?

給料未払いの請求には、「時効」があります。

つまり、給料未払いの請求を先延ばしにし続けると、給料を貰えないまま終わってしまいます。

それとは逆に、時効が完成するまでは過去に遡って未払い賃金を請求することが可能です。

では、時効はいつなのでしょうか?

従来の給料未払いの請求期間は「2年」

改正前の労働基準法では、給与などの未払賃金の消滅時効に関して、「賃金(退職手当を除く。)…は二年間、…退職手当の請求権は五年間」と定められてました。(同法第115条)

つまり、給料未払いの請求の時効は「2年間」でした。過去の未払い給料を請求したくても、原則的に2年前までしか遡ることができませんでした。

2020年4月以降からは請求権が2年から「3年」へ

これまでは、未払い給料の請求権は2年しかありませんでしたが、2020年労働基準法の改正により、未払い給料の請求権が「2年」から「当面3年」へと期間が長くなりました(改正労働基準法附則第143条3項)。

ただし、請求権が3年に延びるのは、2020年4月以降に発生した未払い給料に限られます。

請求権が消滅する前に給料未払いの請求を!

給料未払いの請求権は、「権利を行使することができる」ときから進行します(民法166条)。

給料未払いの請求権を行使できるタイミングは、各月ごとに更新されます。

そのため、給料未払いが何か月続いている場合でも、消滅時効の起算点は各月ごとに判断されます。

ですから、請求権が消滅する前に、給料未払いの請求手続きを行うように注意しましょう。

また、給料未払いが発生する状態の職場は、経営不振や経営管理に不備があるなどの問題を多く抱えていることが考えられます。

給料未払いの請求は、会社を辞めたあとでも請求することができますので、問題があると思えば、まずは現在の職場を離れましょう。

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