不当解雇された!未払い給料の請求方法|弁護士に依頼すべき?

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給料や残業代が未払いの際、弁護士に相談や依頼を考えている方にとっては、内容や費用が気になるところですよね。

労働組合や労働基準監督署なども含め、未払い給料についての対応策・請求方法をお伝えします。

弁護士に頼らない場合は内容証明郵便を送付するなどの選択肢もありますので、それらの手続きや内容、テンプレートも確認してみてください。

給料未払い(賃金・給与未払い)を請求するためのポイント

給料未払いについては、なるべく早く請求することが大切です。時効が成立すると、本来貰えるはずだった給料を請求できなくなってしまうかもしれません。

未払い給料の請求時効はいつまで?

未払い給料がある場合、今までは2年で時効が成立していました。2年経ってしまうと請求ができなくなるということです。しかし、2020年に労働基準法115条が改正され、時効が5年に延長されていました。ただし、当面は3年で運用されるとされており、しかも適用されるのは2020年4月1日以降に支払われる賃金からとされています。そのため、2年以上経っても時効にかからず請求できるのは、2022年4月以降になります。
具体的な裁判例は?

なお、残業代のケースですが、支払わなかったことが民法上の不法行為(民法709条)にあたるとした裁判例(広島高判平成19年9月4日:杉本商事事件)もあります。不法行為とは、故意や過失で他人に損害を与えることをいい、賠償請求権の時効は3年です。そのため給料支払いを求める場合は2年の時効ですが、不法行為に基づく損害賠償請求だと認定されれば、3年間は請求できることになります。

このケースでは① 時間外勤務を黙示的に命じていたのに未払いだった、② 勤務時間をそもそも把握すらしようとしていなかったことがポイントとなりました。ただ、不法行為が認められるケースはそこまで多くないので、例外的だと考えた方が良いでしょう。

なお、この時効は裁判を起こすか、会社に未払いについて認めさせることで、中断させることができます。また、ご自分が請求をすることで、6か月間時効を延ばすことができ、その間に裁判を起こして確定的に中断させる選択肢もあります。もし口頭で請求をすると「言った言わない」で揉め、最悪中断できないこともあります。証拠を残す意味でも、内容証明郵便で送りましょう。内容証明郵便の詳細は下で解説します。

未払いの残業代・退職金も請求できる?

未払いの残業代も請求が可能です。残業代は労働基準法37条で割増賃金の支払義務が会社に課されていますので、その不払いは違法行為となってしまいます。もちろん契約上の義務でもありますから、しっかりと請求しましょう。給料と同じ2年の時効にかかる点は注意が必要です(2022年4月1日まで)。
退職金の請求方法は?

退職金を請求するには、まず就業規則や労働協約、労働契約等に制度として定められていることが必要です。当然にもらえるものではありません。もし制度として定められており、かつ支給要件をしっかりと満たすのであれば、会社に請求できます。退職後は規約等を自由に閲覧できない可能性もあるので、事前に確認しておきましょう。

給料未払いの違法行為に罰則はないの?

給料未払いは違法行為となり、罰則も定められています。まず、通常の給料は労働基準法24条で支払義務が規定されており、未払いという違法行為には30万円以下の罰金が科される場合があります(同法120条)。
残業代の未払いは?

また残業代の割増賃金支払義務は、同法37条に規定されているところ、その違法行為は6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金刑となる旨の罰則があります(同法119条1号)。

またそもそも、給料の額が少額すぎる場合、最低賃金法に違反する可能性もあります。最低賃金法9条で定められた、都道府県ごとの最低賃金(地域的最低賃金)に給料が満たなかった場合は、50万円以下の罰金という罰則があります(同法40条)。罰則があることも請求する際の一つの交渉材料になるでしょう。

生活できなくなる前に…未払いの給料について相談しよう

給料未払いのお悩みを、無料相談できる窓口があります。それらについてまとめていますので、生活ができなくなる前にぜひご相談ください。

給与未払いの無料相談ができる窓口は?

給与未払いの無料相談窓口を探しているなら、まずは労働基準監督署がお勧めです。労働基準監督署(略して労基署ともいいます)は労働に関する法律を各会社が遵守しているかをチェックし、指導監督などの行政処分によって、働く人の権利を守る公共機関です。各地に設置されていますので、労基署一覧から管轄の労基署を探してみましょう。給料の未払いは上で見たように違法行為となりますから、労基署が是正勧告などをしてくれる可能性が高いです。会社の自主的な支払いが期待できることでしょう。
労働組合への相談は?

また、労働組合に相談してみることも効果的です。労働組合は労働者の権利を守るために会社と「団体交渉」ができます。もちろん、給料未払いについても団体交渉をすることがあるため、知識や経験が豊富です。相談をすることで、「請求できるものとできないもの」「請求のために今すぐしておくべきこと」などを答えてもらえることができるでしょう。その後スムーズに団体交渉を依頼できる可能性があることも強みの一つです。ただ、その組合が給料未払いについて扱っているか、は確認しておきましょう。

給料未払いは弁護士に依頼できる?

給料未払いについて、弁護士に相談し、依頼することも可能です。明確な未払いの場合、弁護士からの請求、交渉だけで会社が支払ってくれる可能性もあります。
未払いを認めない場合は?

また、会社が未払いを認めない場合、労働審判を弁護士に依頼することもできます。労働審判は、審判官のもとで裁判よりも迅速かつ柔軟な手続きで解決を目指すものです。基本的に3回以内の期日で解決されますが、1回目の期日で審判から和解金を提示され、即日解決する場合も多いです。それでも会社が応じない場合は、民事裁判という訴訟を提起することも選択肢として考えられます。その場合、弁護士が訴訟代理人となり、未払いについての各種証拠を提出しながら訴訟で争っていくことになります。

給料未払いの相談・裁判の弁護士費用は?

給料未払いを弁護士に相談したり、裁判をする場合の弁護士費用が気になるところですよね。弁護士への相談は基本的に1時間あたり無料~1万円が相場です。まずは無料相談を利用してみると良いかもしれませんね。
着手金等の実費はいくら?

実際に依頼をした場合、まず印紙代や交通費、内容証明郵便代などの実費がかかります。交渉だけの場合は1万円から2万円、労働審判なら3万円以内、訴訟提起の際は5万円以内の実費が目安です、こちらは事前に預り金として払っておく場合も多いです。また、着手金は30~40万円、成功報酬は支払ってもらえた残業代の18~30%あたりが相場となります。弁護士事務所によっても異なりますので、確認してみましょう。

弁護士なしでできる、未払い給料を請求する方法

弁護士に依頼するとなると、お金がかかりますし大変ですよね。

こちらでは、弁護士なしでできる、未払い給料を請求する方法をご紹介します。どれがあなたにとって最善か、ご紹介したさまざまな方法を見てご検討ください。

未払い給料請求の証拠はどう集める?

未払い給料を請求する際、こちらも証拠を集めておかなければなりません。基本給の請求であればそこまで問題になりませんが、残業代は「残業をした正確な時間」「残業が会社からの指示だったのか」などが争いになることがあり、証拠が求められます。
証拠になるものとは?

労働時間を証明するため、タイムカードや勤怠記録は強い証拠となります。また、パソコンのログインログオフの記録や社員IDカードの入退館記録、業務上の送信メール、業務日報、営業日報、手帳記録など個人的な控えも役立つでしょう。

また、残業が会社からの指示だったのかについては、残業指示書、上司からの指示メモやメールがあれば、一番強力です。ただ、それがなかったとしても、会社の管理者が残業について認識していながらあえて黙っていたような場合には、黙示での残業指示という形で認められる場合もあります。

さらに、未払いの給料額の計算するための基本給などがそもそも争われることもあります。その場合は、給与明細書、源泉徴収票、雇用契約書、労働条件通知書などがあれば、強い証拠となります。

ただ、問題なのは、トラブル化した後に、これらの証拠を集められないという場合です。特にタイムカードなどは会社しか記録を持っていないため、その開示を求める必要があります。とはいえ、その開示請求に応じるか否かは会社の自由なので、できればトラブル化する前に証拠を集めておくことが大切です。

なお、もし未払い賃金請求訴訟を起こすのであれば、その事前準備として裁判所に証拠保全命令を申し立てることができます。

未払い請求の内容証明の送り方って?

上でも記載したように、時効という観点からも未払い請求については、請求の意思表示を形に残る形式で行うことが非常に大切です。その際に役立つのが内容証明郵便です。内容証明郵便とは、相手に送った内容が自分と郵便局でも保存される郵送方法です。そのため、後日「言った言わない」の話になることがありません。内容証明郵便で請求後、訴訟提起をすれば、時効が中断されることになります。
内容証明郵便の送り方は?

送り方は、送りたい書面とそのコピー2部、差出人および受取人の住所氏名を記載した封筒、内容証明の加算料金を含む郵便料金を持って窓口で依頼するだけです。最近はオンラインで依頼することもできます。記載する書面の内容としては、契約日や未払期間、総残業時間、合計額と支払期限、振込先は必ず記載しましょう。以下で未払い残業代を請求するためのテンプレートをお伝えします。

【内容証明郵便で送付する書面のテンプレート】
  私〇〇〇〇は、〇〇年〇月〇〇日、貴社とのあいだで雇用契約を締結しました。当該契約に従い労務提供を続けてきましたが、〇〇年〇月から〇〇年〇月〇〇日までを対象とする所定賃金〇〇円のお支払い(残業時間〇〇時間)をまだ頂けておりません。
そこで、貴社に対し、私は上記未払賃金〇〇円及びこれに対する〇〇年〇〇月〇〇日から支払済みまで年6パーセントの割合による遅延損害金を請求いたします。〇〇年〇月〇〇日までに下記口座にお支払い下さい。


○○銀行○○支店 ○○預金
普通預金 口座番号 ○○○○○○
口座名義人 ○○○○○○

内容証明を無視されたらどうする?

内容証明郵便を会社が無視する可能性もあり、実際にそのようなケースも多いです。このような場合は、労基署に相談をして勧告をしてもらったり、労働組合から連絡や団体交渉の申込みをしてしまうことが効果的です。手紙だけでは動かなかった会社も、実際に交渉を申し込まれると、慌てて支払ってくれることもあります。
確実に回収したい場合は?

また、最初から訴訟や労働審判で確実に回収したい場合には、弁護士に相談と依頼をして進めていくこともお勧めです。

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