その解雇は違法?未払い給与・解雇予告手当の請求方法などを解説

解雇

会社から解雇通知を出されたとしても、その解雇を無効にできるケースがあります。

解雇を無効にすることができれば、職場に戻ることが可能になりますし、解雇通知を出されてから判決が出るまでの間の給与も請求可能です。

解雇が無効になる例としては、主に以下のようなものがあります。

  • 同期よりも職務能力が劣っていることを理由に解雇された
  • 上司に意見をしたら「気に入らない」という理由で解雇された
  • 妊娠・出産したことを理由に解雇された

これから解雇が無効になりうるケースや、解雇通知を出された後の対処法などを解説していきます。

最後までしっかりと目を通し、解雇問題に適切に対応できるようになりましょう。

違法になる解雇・退職手続きを解説

退職強要は違法な退職手続きなので取消可能

退職強要とは、会社側から退職するよう「強迫」されることです。
退職強要されて退職した場合、民法96条にしたがい、退職の意思表示を取り消すことができます。
また、退職強要されたことによって甚大な精神的苦痛が生じた場合は慰謝料も請求できる可能性があります。

退職強要されたらどうする?拒否&受け入れるときの対策

度を超した退職勧奨も違法になりうる

退職勧奨とは、会社側から退職するよう「お願い」されることです。
あくまで「お願い」なので、勧奨に従う義務はありません。
ただ、何度も呼び出され、その度に執拗な退職勧奨を受けて退職に合意してしまった、などの場合は、強要であるとして退職の意思表示を取り消すことができるでしょう。

退職勧奨されたら拒否できる?不当解雇されないための対策

即日解雇は違法の可能性が極めて高い

即日解雇をされても、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が無ければ、その解雇は無効です(労働契約法16条)。
また、即日解雇がなされる場合は30日分以上の解雇予告手当が支払われなければいけません。
ただ、会社が所轄労基署長から「解雇予告除外認定」を受けている場合、解雇予告手当は支払われません。

即日解雇を言い渡されたらどうする|違法な不当解雇に対する慰謝料請求

不当解雇で未払いの給与・損害賠償金を請求する方法とは

労働組合に交渉を依頼する

労働組合に加入し、組合から会社側に団体交渉をしてもらえば、未払いの給与などを支払ってもらえる可能性があります。
労働組合みんなのユニオンであれば、スマホから簡単に加入ができる上に、無料で電話相談をすることができます。

労働審判で未払いの給与などを支払ってもらうよう交渉する

労働審判を利用すれば、解雇や給料の未払いといった労働トラブルを解決できる場合があります。
労働審判では、当事者に加え、裁判官1名と労働審判員2名で組織された労働審判委員会によって紛争解決へ向けた話し合いや、委員会から提示された和解案で合意するか否かといった判断をすることになります。

労働審判とは?手続きの流れや費用を解説!労働審判は自分でもできる

裁判でバックペイや慰謝料・未払い給与などを請求する

話し合いなどで解決できなかった場合、裁判を提起する、という選択肢もあります。
解雇が無効だったと裁判で認められれば、従業員としての地位は失われていなかったにも関わらず、債権者(使用者)の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなかった(就労することができなかった)として、解雇後~判決までの期間の給与(バックペイ)を請求できます(民法536条2項)。
事案によっては、慰謝料・逸失利益なども請求できる場合があります。

不当解雇されたら裁判で慰謝料を請求!損害賠償の相場と相談窓口の紹介

解雇予告手当はいくら支払われる?請求する方法も解説

解雇予告手当の計算方法とは

解雇予告手当は、「平均賃金×予告期間が30日に足りなかった日数」という計算方法で算出されます。
そのため、1日あたりの平均賃金額1万円の労働者が「10日後に解雇します」と言われた場合であれば、1万円 × (30日 – 10日) = 20万円が解雇予告手当となります(労働基準法12条1項、同法20条2項)。

解雇予告手当の計算&請求方法のすべて|不当解雇で知るべきポイント

解雇予告手当の請求書の書き方

解雇予告手当の請求書には、①解雇通告日 ②解雇予告手当○○円が支払われていない旨 ③振込期限 ④振込先の口座番号などを記載します。
請求書は内容証明郵便で送付しましょう。
それでも解雇予告手当が支払われない場合は、弁護士や労働組合に相談すれば解決方法を提示してくれるでしょう。

派遣切りでも解雇予告手当は請求できるのか

派遣先の企業から派遣契約が解除されても、派遣元の企業との雇用契約は継続しているため、派遣先・派遣元の企業から解雇予告手当を支払ってもらうことはできません。
しかし、派遣元の企業から解雇された場合であれば、解雇予告期間が30日に足りなかった分の解雇予告手当を請求することが可能です。

不当解雇になりうる具体例を解説

能力不足を理由に解雇された

平均よりも職務上の能力が劣っているからといって、能力不足を理由とした解雇が認められることは基本的にありません。
一般的に、雇用関係の維持が困難となるような重大な能力不足でなければ解雇は認められません。
通常、解雇される前に指導や教育、別の部署への配置転換などが行われます。

普通解雇される理由とは?~知っておきたいQ&A集~

上司に意見をしたら解雇された

上司に意見をしたら、上司から「気に入らない」と思われて解雇通知を出されてしまうケースがあります。
しかし、そのような解雇理由では①客観的合理性・②社会的相当性が備わっていません。
上記2点のいずれかが無い場合、解雇を無効とすることができます。

妊娠・出産したら解雇された

女性労働者が妊娠・出産したことを理由に解雇されるのは違法です(男女雇用機会均等法9条3項)。
もしも解雇通知を出されても、解雇の無効を申し立てることが可能です。

業務上のケガ・病気で解雇された

労働者が業務上負傷するか、疾病にかかった場合、療養のために休業する期間及びその後30日間解雇されません(労働基準法19条)。
もしも解雇通知を出されても、解雇の無効を申し立てることが可能です。
なお、業務と関係が無い私傷病はこの限りではないためご注意ください。

軽微なトラブルで懲戒解雇された

まず、就業規則に懲戒解雇事由の記載が無い・そもそも就業規則が無い場合は懲戒解雇がなされることはありません。
また、労働者が企業秩序を乱すような行為をしたとしても、会社に実損が無い・解雇しなくても秩序の回復が可能というような場合であれば懲戒解雇が無効となる可能性があります。

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