退職時の手続き・失業後のセーフティネットなどを解説

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監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

退職

2020年10月1日以降の自己都合退職者は、失業手当の給付制限期間が短縮される変更があります。

退職時には、会社に提出する書類会社から受け取る書類があります。

ただ、退職などの理由で失業した後、何らかの事情で雇用保険制度を利用できない場合があります。

しかし、雇用保険制度を利用できない場合でも、そういった方々を対象としたセーフティネットを利用できることがあります。

これから退職時の大まかな手続きの流れと、雇用保険制度を利用できない場合の対処法などを解説していきます。

最後までしっかりと目を通し、失業後に困窮しないようにするための知識などを身に着けていきましょう。

退職時に必要な手続きを解説

退職時に会社に提出する書類

退職する際には、会社にいくつかの書類を提出することになります。
具体的には、次のようなものが挙げられます。

  1. 退職願
  2. 健康保険証
  3. 退職所得の受給に関する申告書

その他に、会社から求められることもあります。

退職願は、法律上、少なくとも退職を希望する日の14日前までに出すよう定められていますが、なるべく早く提出すべきです。
なお、退職願の届出日について、就業規則などで「30日以上前」などと定められている場合もあるので注意が必要です。

また、国内において退職手当等の支払を受ける居住者は、退職所得の受給に関する申告を行わない場合、その退職手当等の金額につき20.42%の税率による源泉徴収が行われることとなるためご注意ください。
(国税庁『[手続名]退職所得の受給に関する申告(退職所得申告)』)

退職時に会社から受け取る書類

また、退職時に会社からは次のような書類を受け取ります。

  1. 雇用保険証
  2. 離職票
  3. 年金手帳
  4. 源泉徴収票

これらの書類は、退職日には間に合わないことが多く、その後に郵送などで受け取ることになります。

失業生活のセーフティネットを解説

労働者の失業については、第1の安全網として雇用保険制度があります。

しかし、この失業給付を受けられない人や、受給期間を終了してなお再就職できない場合、第2の安全網を活用すべきです。

第2の安全網には、具体的に次のような6つの制度があります。

  1. 住宅手当
  2. 総合支援資金貸付
  3. 訓練・生活支援給付
  4. 臨時特例つなぎ資金貸付
  5. 就職活動困難者支援事業
  6. 長期失業者支援事業

なお、2008年12月から開始された「就職安定資金融資制度」は2010年9月末に廃止されています。

(1)住宅手当

住宅手当とは、住宅の確保と就労機会の確保を支援することを目的とした制度です。
就労能力と就労意欲のある離職者のうち、住宅を喪失またはそのおそれがある人が対象です。

住宅手当の申請窓口は、現在の住所(住居のない方の場合は新しく賃貸住宅を確保しようとする地域)を管轄する地方自治体です。
具体的には、市・特別区、町村(福祉事務所がある町村の場合)、都道府県(福祉事務所がない町村の場合)の住宅手当担当窓口です。

(2)総合支援資金貸付

総合支援資金貸付とは、生活の立て直しや経済的自立等を図ることを目的に、社会福祉協議会から、賃貸住宅入居時の敷金・礼金等、生活再建資金などの貸し付けを受けることができる制度です。
失業等により日常生活全般に困難を抱えている人が対象です。

総合支援資金の申請窓口は、現在の住所の市区町村社会福祉協議会です。

(3)訓練・生活支援給付

訓練・生活支援給付とは、職業訓練期間中の生活保障として支給される制度です。
ハローワークの斡旋により職業訓練を受講する雇用保険を受給できない人が対象です。

訓練・生活支援給付の申請窓口は、現在の住所または居所を管轄するハローワークです。

(4)臨時特例つなぎ資金貸付

臨時特例つなぎ資金貸付とは、社会福祉協議会から当座の生活費の貸し付けを受けることができる制度です。
離職などに伴って住居を喪失し、就職安定資金融資、住宅手当など制度の申請から資金の振込までの間の生活に困窮し住居のない人が対象です。

臨時特例つなぎ資金貸付は10万円まで借りることが可能です。

なお、臨時特例つなぎ資金貸付の申請窓口は、現在の住所の市区町村社会福祉協議会です。

(5)就職活動困難者支援事業

就職活動困難者支援事業とは、民間職業紹介事業者により住居の提供、生活費等支援、再就職支援などを受けることができる制度です。
会社都合の離職に伴って住居を喪失し、就職活動が困難となっている人が対象です。

就職活動困難者支援事業の申請窓口は、新しく賃貸住宅を確保しようとする地域を管轄するハローワークです(※実施していない都道府県もあります)。

(6)長期失業者支援事業

長期失業者支援事業とは、民間職業紹介事業者から再就職支援を受けることができる制度です。
長期にわたって失業状態にある人が対象です。

長期失業者支援事業の申請窓口は、現在の住所(住所のない方の場合は新しく賃貸住宅を確保しようとする地域)を管轄するハローワークです(※実施していない都道府県もあります)。

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みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。