退職金・財形貯蓄・社内預金制度の仕組みやメリットを解説

お金

会社を退職する際、退職金や、財形貯蓄社内預金を受け取ることができる場合があります。

このページでは、退職金・財形貯蓄・社内預金の各制度の特徴や仕組み、メリットなどを解説していきます。

最後までしっかりと目を通し、資産形成で損をしないように知識を身に着けていきましょう。

退職金は必ずもらえる?仕組みを解説

退職金は任意で支払われるもの

退職金は会社から任意で支払われるもので、その支給額もまちまちです。

支給される場合でも、短期で退職すると退職金は期待できず、勤続3年程度は支払われない会社が多いといえます。

また、退職金の支給額を計算する場合、1年未満の期間を切り上げる会社が多いので、退職日が数日違うだけでも、退職金の額が大きく違うこともあります。

加えて、たいていの会社では、自己都合で退職する場合、会社都合や定年で退職する場合よりも減額するように定められています。

早期退職・希望退職制度の注意点

早期退職優遇制度希望退職制度で退職金の割増を条件として、従業員の削減をされる場合があります。

このような制度は、確かに、退職金により一時的には得をするように思われます。

しかし、退職金そのものが生涯所得において10%にも満たないものです。

そのため、「もうすぐ定年」「特に退職してからやりたいことがある」「会社が倒産する恐れがある」など、退職金以外の目的がないと、後で後悔することになりかねません。

このような制度で主に対象となる40歳代、50歳代は、一般的には再就職が難しいといえるので、しっかりと計画を立てて行動を起こすことが大切です。

3種類の財形貯蓄制度を解説

財形貯蓄とは、勤労者の計画的な財産形成を促進するため、希望する会社と労働者が契約して行う貯蓄制度です。

退職や転職するとき、財形貯蓄や社内預金などの積立金は基本的には解約します。

(1)一般財形

一般財形とは、労働者が、金融機関などと契約を結んで3年以上の期間にわたって、毎月または夏季・年末のボーナス時期など定期的に、賃金からの控除(天引)により、事業主を通じて積み立てていく目的を問わない使途自由な貯蓄のことです。

契約時の年齢制限はなく、複数の契約もできます。

一般財形には以下のような種類があります。

  • 有価証券(国債などの公社債・証券投資信託の受益証券、金融債、株式投資信託)
  • 預貯金(定期預金、定額貯金等)
  • 生命保険
  • 生命共済
  • 損害保険
  • 宅地債券等
  • 合同運用信託(金銭信託、貸付信託)
  • 積立分譲

(2)住宅財形

住宅財形とは、55歳未満の労働者が金融機関などと契約(1人1契約)を結んで5年以上の期間にわたって定期的に賃金からの控除(天引)により、事業主を通じて積み立てていく持家取得やリフォームを目的とした貯蓄のことです。

住宅財形には以下のような種類があります。

  • 有価証券(国債などの公社債、証券投資信託の受益証券、金融債、株式投資信託)
  • 預貯金(定期預金、定額貯金等)
  • 生命保険
  • 生命共済
  • 損害保険
  • 合同運用信託(金銭信託、貸付信託)

(3)年金財形

年金財形とは、55歳未満の労働者が金融機関などと契約(1人1契約)を結んで5年以上の期間にわたって、定期的に賃金からの控除(天引)により、事業主を通じて積み立て、60歳以降の契約所定の時期から5年以上の期間にわたって年金として支払いを受けることを目的とした貯蓄のことです。

年金財形には以下のような種類があります。

  • 有価証券(国債など公社債、証券投資信託の受益証券、金融債、株式投資信託)
  • 預貯金(定期預金、定額貯金等)
  • 生命保険
  • 生命共済
  • 損害保険
  • 合同運用信託(金銭信託、貸付信託)

財形貯蓄のメリット

財形貯蓄の利用は労働者にとって次のようなメリットがあります。

  • 年金財形と住宅財形あわせて元利合計550万円(年金財形のうち、郵便貯金、生命保険又は損害保険の保険料、生命共済の共済掛金、簡易保険の掛金等に係るものは385万円)から生ずる利子等が非課税とされる。(※1)
  • 年金財形については、年金の支払いが終わるまで非課税措置が継続され、老後生活の安定に役立つ。
  • 賃金からの控除(天引)なので直接銀行などへ出かける手間が省け、知らず知らずに財産づくりができる。
  • 財形持家融資(※2)を利用することができる。
  • 財形給付金(※3)や財形基金制度(※4)を採用している企業においては、その受益者等となる資格ができる。

※1 住宅財形と年金財形を合わせて550万円までは原則、非課税ですが、途中で解約すると、5年間遡って20%課税されるので注意が必要です。
※2 国と事業主が協力して、労働者の財産の主要な柱である持家の取得を促進しようとする融資制度のこと。
※3 事業主が財形貯蓄をしている労働者に毎年定期的に金銭を拠出することにより、労働者の財産づくりを一層援助促進する制度です。国は税制上の援助を行うこととしています。
※4 事業主と財形貯蓄を有する労働者が勤労者財産形成基金(財形基金)を設立して事業主から拠出を受けた金銭を運用し、その元利合計額を労働者に支給することにより労働者の財産づくりを一層援助促進する制度です。財形給付金制度と同様に、国は税制上、財政上の援助を行うこととしています。

社内預金は強制貯金?仕組みを解説

社内預金は任意で利用可能

労働基準法では、使用者が従業員の足止めを企図する強制貯金が禁止されています。

貯蓄の契約や貯蓄金を管理する契約を、雇い入れおよび雇用継続の条件にしてはいけないということです。

ただし従業員が任意で社内に預金し、貯蓄金の管理を使用者に委ねる社内預金制度はこの限りでなく、法定の要件を満たせば導入が認められます。

社内預金が導入される法定の要件

法定の要件とは、次のとおりです。

  1. 労使協定を締結し、所轄労働基準監督署長へ届け出てもらう
  2. 貯蓄金の管理に関する規定を作成してもらい、これを従業員に周知するため、作業上に備え付ける等の措置を講じてもらう
  3. 厚生労働省令で定められている利率である年0.5%(下限利率)を下回らない利子をつけてもらう
  4. 労働者が請求した場合に、遅滞なく貯蓄金が返還される仕組みにしてもらう
  5. 毎月3月31日現在の受入預金額の金額について、同日後1年間を通じて保全措置を講じてもらう
  6. 毎年3月31日以前1年間における預金の管理の状況を、「預金管理状況報告」により所轄労働基準監督署長に4月30日までに報告してもらう

退職に際して、退職する労働者が社内預金返還の請求をした場合には、使用者は請求の日から7日以内に支払わなければなりません。

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