解雇予告が無いと解雇は無効?解雇の種類と要件を解説

解雇

2020年10月1日以降の自己都合退職者は、失業手当の給付制限期間が短縮される変更があります。

会社の業績悪化などが原因で、ある日急に解雇を言い渡されることがあります。

しかし、場合によってはその解雇が無効となる可能性があります。

また、解雇を素直に受け入れる場合でも、即時解雇であれば会社に対して解雇予告手当の支払いを求めることが可能です。

これから解雇に必要な条件や、解雇を言い渡されたときの対処法などを解説してくので、しっかりと最後まで目を通し、労働問題に関する知識を身に着けていきましょう。

解雇の種類を解説

解雇とは、会社側から労働契約を一方的に解除されることをいいます。

これは労働者との合意退職や定年による退職と、法律上、大きく異なります。

会社で働くことは、お互いが納得の上で約束したものなので、正当な理由がない限り、会社から一方的に辞めさせられることはありません。

(1)普通解雇

普通解雇は、心身、勤務態度、勤務成績などの理由で労働契約の履行をなしえない場合になされる解雇です。

(2)懲戒解雇

懲戒解雇は、就業規則の制裁規定に該当し、懲戒解雇に値する行為があった場合になされる解雇です。

たとえば、業務上の地位を利用して横領をした、長期間の無断欠勤をした、というような場合、懲戒解雇が認められる可能性があります。

なお、公務員の場合は懲戒免職と呼びます。

(3)整理解雇

整理解雇は、会社が経営不振等により事業を廃止・縮小する際に行われる解雇です。

整理解雇が行われるには、会社があらゆる経営努力をしても整理解雇をしなければならない状況であり、従業員への説明や公平な人選が実施されていなければなりません。

解雇は簡単にはできない?解雇制限期間とは

解雇制限期間を解説

労働基準法では解雇制限が定められているため、以下の期間では労働者は解雇されません。

  • 業務上負傷しまたは疾病にかかり、療養のために休業する期間、およびその後30日間
  • 産前産後の休業をする期間、およびその後30日間

ただ、上記の解雇制限期間中に解雇予告が出され、解雇制限期間後に解雇されてしまうケースは、法律上制限がありません。

解雇制限期間中でも解雇される例外

ただし、以下の場合は解雇制限期間であっても解雇される可能性があります。

  • やむを得ない事由により事業の継続が不可能であり、監督署長の認定を受けたとき
  • 療養開始後3年を経過しても負傷または疾病が治癒しない場合に、使用者から平均賃金の1200日分を支払われた場合

解雇制限期間で解雇されたときの対策

解雇制限期間であるにも関わらず解雇された場合、労働基準監督署に相談することで行政指導を行ってもらえる可能性があります。

労働基準監督署が動くことになった場合、事業主などに監督署への来署を求め、事実関係の確認を行い、その結果、法違反が認められた場合には、是正を図るよう監督指導が行われます。

また、労働組合に依頼をして、違法な解雇だとして団体交渉をしてもらうことも可能です。
解雇が無効であれば、本来貰えるはずだった賃金を支払ってもらえますし、場合によっては慰謝料を支払ってもらえることもあります。

解雇時には解雇予告か解雇予告手当が必要?

解雇に必要な手続きを解説

労働者が解雇される場合、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

  • 少なくとも解雇の30日前に解雇予告が出される
  • 解雇予告が無い場合は、30日を基準とした解雇予告手当が支払われる

解雇予告を必要とせずに即時解雇されうるケース

次の場合には、解雇予告・解雇予告手当を必要とせずに即時解雇をされる可能性があります。

  1. 日々雇い入れられる者(1ヶ月を超えて引き続き使用される場合を除く)
  2. 2カ月以内の期間を定めて使用される者(所定の期間を超えて引き続き使用される場合を除く)
  3. 季節的業務に4ヶ月以内の期間を定めて使用される者(所定の期間を超えて引き続き使用される場合を除く)
  4. 試みの使用期間中の者(14日を超えて引き続き使用される場合を除く)

また、労働者が犯罪を犯したり、2週間以上無断欠勤したなど、「労働者の責めに帰す理由」があり、会社が労働基準監督署長の認定を受けたときにも、即時解雇される可能性があります。

会社が倒産して失職したら賃金はもらえない?

会社に財産があれば賃金や退職金の一部は優先的に支払われる

会社が倒産して失職した場合、会社の財産が残っていれば、賃金や退職金の一部を優先的に支払ってもらうことが可能です。

中小企業退職金共済制度を利用しているならすぐに支払われる

労働者が中小企業退職金共済制度など公的な機関を利用して退職金を積み立てている場合、会社に対して請求する必要性はありません。

退職金の積立先である外部の機関(退職金共済機構など)に労働者が直接支払いを求めると、その請求に基づき退職金が労働者に直接支払われます。

賃金の一部を政府に立替払いしてもらうことも可能

会社が倒産し、賃金の一部が未払いの場合、次の要件に該当すれば、政府が立替払いをしてくれることがあります(「未払賃金立替払制度」といいます)。

  1. 労災保険の適用事業で、1年以上にわたって事業活動を行ってきた企業に、労働者として雇用されてきたこと
  2. 企業の倒産に伴い退職し、未払賃金が残っている人であること
  3. 裁判所に対する破産等の申立日または労働基準監督署長に対する倒産の事実についての認定申請日の6ヶ月前の日から2年の間に、当該企業を退職した人であること

この場合、立替払いを受けられるのは、未払いとなっている賃金のうち80%に相当する額です。

なお、ボーナスは立替払いの対象とならない点にご注意ください。

立替払いの上限額

立替払いを受けられるのは、未払いとなっている賃金のうち80%と上述しましたが、年齢によって次のような限度額があります。

年齢未払金の上限額立替金の限度額
30歳未満110万円88万円
30歳以上45歳未満220万円176万円
45歳以上370万円296万円

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