労働審判とは?手続きの流れや費用を解説!労働審判は自分でもできる

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不当解雇など、労働環境で不利益を被った場合、起こったトラブルを労働審判で解決したいですよね。

しかし、頻繁に行うことがない手続きですので、どのように行なうのか分からず不安になります。

弁護士に依頼するとなると、費用もかかりそうですよね。

労働審判の制度内容や解決できる労働問題について解説します。手続きの流れやかかる弁護士費用、申立手数料もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。労働審判の手続きについて相談できる窓口や、無料で弁護士に相談できる方法もあります。

労働審判は訴訟よりも手軽!不当解雇を受けたら検討してみる

労働審判は、普段生活していて聞き慣れない言葉だと思います。

まずは、労働審判とはどのような制度なのか、解説していきます。
労働審判で解決できる労働問題や、解決金をもらえるのかもまとめていますので、ぜひご覧ください。

労働審判とはどのような制度?

労働審判とは、裁判所で行われる会社とのトラブルを解決すための制度のことです。裁判と似ていますが、調停の話し合いを円滑に進めるために手続きが非公開で行われる点などが異なります。労働審判は、原則として3期日で終了し、最終的に調停が成立するか、労働審判が下されることになります。
審判が終了するときは?

労働審判は、調停や審判によって終了します。審判の内容に不服がある場合は、異議申し立てを行い、通常の裁判に移行することができます。異議申し立てがなく、確定した審判や調停の内容は、裁判上の和解と同じ効力があります。審判や調停の存在を理由に、強制執行を申し立てることもできます。

労働審判で解決できる労働問題は?

労働審判で解決できる労働問題は、従業員と会社との間の個別のトラブルです。争点がさほど複雑でなく、当事者や関係者も少ないトラブルが労働審判に適していると言われています。例えば、解雇の無効を争う事件、賃金や退職金を請求する事件、配点や出向の無効を争う事件などがこれに該当します。
労働審判に適さないのは?

これに対して、当事者や関係者の数が多く、事実関係が錯綜していて、争点が複雑な事件は、期日が原則3回限りの労働審判には適さないと言われています。例えば、整理解雇の有効性を争う事件、セクハラ・パワハラや差別的取扱いを争う事件、就業規則の不利益変更や労災等に関する事件などです。

労働審判で一番多いのは、解雇や雇い止めなど雇用の終了に関するトラブルです。申立ての約半数は、解雇関係の争いになります。また、労働審判の解決率は約70〜80パーセントと高いです。解決率50パーセント前後の労働委員会のあっせんや労働局のあっせんと比べても、非常に高い解決率を誇ります。

労働審判で解決金はもらえる?

労働審判は、調停または審判で終了します。この際、調停または審判の内容として、解決金の金額が盛り込まれれば、労働審判によって解決金を得ることができます。調停とは、当事者同士の話し合いによって解決する場合をいい、審判とは、労働審判委員会から解決案が提示される場合をいいます。
金銭を求めることは多い?

労働審判では50パーセント以上の事件で賃金や退職金等の金銭請求が行われています。また、地位の確認を求める労働審判の場合でも、その内実としては解決金の請求を求めるケースが多いです。調停や審判には当事者の言い分が反映されます。解決金による解決を求める場合は、その旨を伝えておきましょう。

労働審判の流れや費用は?負けたら訴訟移行する可能性も

労働審判がどのようなものか分かりました。
では、実際に労働審判を申し立てしようと思ったとき、どのような手続きの流れになるのでしょうか?

弁護士費用や申立手数料がいくらになるのかも確認しておきましょう。

また、負けた場合の流れも解説していますのでご覧ください。

労働審判の手続きの流れは?

労働審判の手続きは、①申立て、②期日における審理、③終了(調停や審判)の三段階に大きく分けられます。解雇や給料・退職金のトラブルは、労働審判の制度を使えば、この①②③の手続きを経て、申立てから終了までおよそ2か月〜4か月くらいの時間がかかり、解決することが多いです。
手続きの詳細はこちら

①申立ては、本人または代理人が、申立書を作成して、地方裁判所に提出することで行います。申立てには、申立手数料や、郵便切手などが必要になります。申立手数料は、訴額が10万円なら500円、100万円なら5,000円になります。驚くような金額になることはないので、あまり心配しなくても大丈夫です。

②期日における審理は、原則として3回以内の期日で終了します。審理は、裁判官1名が労働審判官となり、その他の専門家2名が労働審判員となり、この3名によって組織される労働審判員会によって行われます。審理では、事実関係や法律論が整理され、必要があれば証拠の取り調べが行われます。

③労働審判の終了は、調停または審判によります。話し合いによる解決の見込みがあれば、第1回目の期日から調停案が提示されることも多いです。話し合いによる解決が可能な場合は、調停によって終了しますが、話し合いが難しい場合は、労働審判委員会が審判を出すことで手続きが終了します。

弁護士費用や手数料はいくらかかる?

労働審判の弁護士費用は、着手金として20万円〜40万円程度の金額を設定している事務所が多いです。通常は、着手金に加えて成功報酬金が発生します。労働審判の申立手数料は、請求する金額が10万円で手数料500円、請求100万円で手数料5,000円、請求1,000万円で手数料25,000円と定められています。
着手金0円のケースは?

また、弁護士によっては完全成功報酬型の弁護士費用を採用している事務所もあります。この場合、着手金は0円になりますが、成功報酬金は解決金の3割程度になることが多いです。先に着手金を支払うか、多めの成功報酬を許容するかは、ケースによっても異なります。色々な事務所に相談してみましょう。

労働審判で負けたらどうなる?

労働審判では、こちら側の言い分が審判官に上手に伝わらず、負ける場合があります。審判官から、不利な内容の調停案が提示されたり、審判が下されたりする場合です。調停案は、納得がいかない場合は、受け入れを拒否しましょう。審判は、納得がいかない場合は、異議を申し立てするようにしましょう。
拒否等をするとどうなる?

労働審判における調停案は、受け入れを拒否すれば、話し合いでの解決ができなくなったとして、その手続きは労働審判委員会による審判によって終了することになります。委員会から出された審判は、異議申し立てをすれば、その効力が失効し、その後の手続きは民事裁判に移行することになります。

弁護士なしで労働審判をするためにまず相談してみよう

最初から自分で労働審判に手を出すのではなく、まずは相談してみるのもいいですね。

労働審判の手続きについて相談できる窓口をご案内します。
無料で弁護士の助言をもらう方法もまとめていますので、ご検討ください。

労働審判の手続きについての相談窓口は?

労働審判の手続きの相談窓口は、①弁護士か、②労働組合(ユニオン)が便利です。弁護士相談であれば、法律の専門家の立場から裁判での判例等を踏まえた意見を聞くことができます。労働組合との相談であれば、労働者の実情に即した実際の実務経験・交渉経験に裏付けされた意見を聞くことができます。
相談料はいくら?

①弁護士相談の場合は、相談料は無料または30分5,000円程度の事務所が多いです。②労働組合との相談の場合は、相談料は無料の団体がほとんどですが、組合への加入が条件になっているところも多いです。相談料や相談の条件については、相談の予約を取る際に、忘れずに確認するようにしましょう。

申立書の書き方はどこでわかる?

労働審判の申立書の書き方は、書店やインターネットで専門書を購入して、調べるようにしましょう。一部のホームページでも入手することが可能ですが、正確性の観点から書籍が手元に一冊あった方が安心です。労働審判の約15パーセントは、弁護士なしの本人による申立てでスタートしています。

無料で弁護士の助言だけもらうには?

弁護士から無料でアドバイスをもらいたい場合は、事務所に直接電話をして、無料相談を実施しているか確認してみましょう。労働問題専門の弁護士事務所でも、無料相談を提供しているところは多いです。インターネットで「弁護士 無料相談 地名」と検索すれば、いろいろな事務所が出てくると思います。
無料相談できる労働組合は?

また、私たち「みんなのユニオン」でも、解雇や雇い止めに関する無料相談を実施しています。まずは、お気軽にお電話ください。みんなのユニオンは、組合費無料のオンライン労働組合のため、相談等で初期費用や月会費が発生することはありません。安心して相談してもらえる環境を整えています。

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