失業保険に必要な書類は何か?会社が発行してくれない場合の対応方法

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監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

・失業保険はハローワークに申請して給付を受ける
・失業保険の申請時に会社から送付される離職票が必要となる。
・会社が離職票を発行しない場合にはハローワークに対して確認の請求をする

会社を退職した後は、生活の支えのために失業保険を受け取ることができます。
この失業保険は、会社を退職すれば自動で振り込まれるものではなく、ハローワークに対して申請をする必要があります。
この申請の際に必要な書類にはどのようなものがあるのでしょうか。
このページでは失業保険の申請に必要な書類についてお伝えします。

失業保険をもらうためにはハローワークに申請をする

失業保険をもらうためには結論としてはハローワークに申請をして行います。

失業保険は雇用保険に基づいて給付されるもの

失業保険は、労働者が働いている最中に加入している雇用保険に関する制度で、失業した時に、再度就職するまでの間の生活保障のために給付されるものです。
失業保険は一般には「失業手当」と呼ばれることが多く、ハローワークでは「基本手当」という名称で呼ばれています。
このページでは「失業保険」とします。

失業保険を受け取るためにはハローワークに申請をする

この失業保険は、退職すると自動的に口座に振り込まれるものではなく、自分で申請を行う必要があります。
申請はハローワークの窓口で行うことになっており、申請時には書類の添付が必要となります。

不利な自己都合退職になっても会社都合扱いにできる

申請に必要な書類に関する前提知識として、退職理由による失業給付の違いについて知っておきましょう。
失業保険の受給において、自己都合退職か会社都合退職かによって、内容が大きく異なります。
自己都合退職の場合には、7日間の待期期間にプラスして2ヶ月の給付制限期間が設けられており、支給される日数も90日~150日となっています。
これに対して会社都合退職の場合には、2ヶ月の給付制限期間はなく、支給される日数も90日~330日となっており、給付が受けられる早さ・日数で大きく有利になっています。
会社都合退職となる例としては解雇や倒産のほか、パワハラ・セクハラを受けたような場合や、1ヶ月で100時間又は2ヶ月以上の期間の平均時間外労働時間が80時間を超えるような場合などがあります。
また、自己都合退職として退職した場合でも、一定の場合には会社都合退職として取り扱うことが可能な場合があります。
具体的には、介護や育児・事業所が通勤困難な場所になったような場合には特定理由資格者となります。
退職した理由にやむを得ないといえるような事情がある場合には、これらに該当しないかを検討してみましょう。

失業保険を受け取るために必要な書類

では失業保険を受け取るために必要な書類にはどのようなものがあるのでしょうか。

申し込みに関する書類はハローワークに備え付けてある

このような手続をする際には、あらかじめインターネットでダウンロードをして記載することもあります。
しかし、失業保険の申し込みに関する用紙についてはハローワークにそなえつけてありますので、申し込みの際には以下の提出書類・持参する書類を用意しましょう。

提出書類・持参する書類など

提出する書類や持参する書類などとしては次のようなものが挙げられます。

書類

概要

離職票1

会社からもらいます

離職票2

会社からもらいます

マイナンバーカード

マイナンバーカードがない場合には、マイナンバーが確認できる

  • マイナンバー通知カード
  • マイナンバーが記載されている住民票

のいずれかと、身元確認書類として

  • マイナンバー通知カード
  • マイナンバーが記載されている住民票
  • 運転免許証・運転経歴証明書・閑居所が発行した身分証明書・写真付きの資格証明書から1種類
  • 公的医療保険の被保険者証・年金手帳・住民票記載事項証明書・公共料金の領収書から2種類

のいずれかを持参

印鑑

認印でも良いがスタンプ印(シャチハタなど)は不可

写真2枚

大きさはタテ3.0cm×ヨコ2.5cm 1枚は離職票2に貼り付ける。もう1枚は裏に氏名を書いて提出

預金通帳・キャッシュカード

失業保険の振込先を確認するため。ゆうちょ銀行は可。インターネットバンクなど一部使えない銀行がある。

船員であった場合には船員保険失業保険証および船員手帳

離職票とは

上記の必要書類において、特別に用意するものというと、離職票になります。
離職票は、退職後に会社から送られてくることになっています。
離職票には失業保険の受け取りに必要な事項が記載されています。
確認をしておきたいのが、自己都合で辞めたわけではないのに、自己都合退職にされている場合には、提出時に会社都合であることをハローワークに伝える必要があり、場合によっては資料を提出します。
自己都合退職になっているか会社都合退職になっているかをきちんと確認しましょう。
何も問題がなければ退職してから1週間程度で送られてきます。

会社が離職票を送らない場合の対応方法

会社が離職票を送ってこない場合にはどのような対応方法があるか確認しましょう。
会社は、労働者が退職した日の翌日から10日以内にハローワークでの手続をすませる法的な義務があります(雇用保険法7条、同法施行規則7条1項)。
手続を失念しているようなこともあったり、この手続を行っていても離職票の送付を失念していることもありますので、まずは会社に請求をしましょう。
会社に請求をしても送ってこない場合には、ハローワークで雇用保険の被保険者でなくなったこと(=退職したこと)の確認の請求を行うことができます(雇用保険法8条)。
これによって、ハローワークから会社に確認を行って、ハローワークは離職票を交付することができることになっています(雇用保険法施行規則17条1項3号・3項)。

特定受給資格者・特定理由離職者にあたる場合

前述した通り、離職票に自己都合退職とされているような場合でも、会社都合とすることができて、これによって失業手当の受け取りが有利になります。
この場合に、自己都合退職になっていることを会社に主張して記載の変更を依頼することが考えられますが、単なるミスの場合でもなければ、記載の変更をしてもらうことは難しいといえます。
記載の変更をしてもらえない場合には、いったんそのまま離職票を持ってハローワークに赴き、手続をする際に特定受給資格者・特定理由離職者にあたることを主張します。
この主張をするにあたっては、裏付けをすることができる書類を提出して、手続をスムーズに進めることが望ましいといえます。
例えば、残業時間が多い場合には、タイムカード・業務日報・メールの送受信履歴・パソコンのアクセスログなどの証拠の取得をしておくことが望ましいといえます。

まとめ

このページでは、失業保険に必要な書類についてを中心にお伝えしてきました。
ハローワークに提出することが必要な書類の中で、離職票の取り扱いについては注意が必要です。
必要に応じて社会保険労務士などの専門家に相談をしてみましょう。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。