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解雇後ハローワークでの失業保険受給方法と解雇理由の相談について

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • 解雇されたらハローワークで手続きをすれば失業保険を受け取れる
  • 解雇では離職前1年以内に6ヵ月以上の雇用保険に加入している必要がある
  • ハローワークでは退職理由の異議申立ても可能

仕事を探す場所としてのイメージが強いハローワークですが、解雇された時に失業保険を申請する場所でもあります。

解雇されても自分でハローワークに向かい手続きをしなければ失業保険は受け取れません。

ハローワークを利用すれば失業保険の受給と再就職探しを同時に行えるため、一石二鳥でもあります。

さらに、不当解雇の疑いがあるなら退職理由の異議申し立てをすることも可能です。

今回は解雇された時にハローワークで受けられるサービスをまとめたので、ぜひご覧ください。

解雇されたらハローワークに行き失業保険を申請しよう

再就職先が見つからない状態で解雇されてしまうと収入が無いまま転職活動を行わなければいけません。

貯金があるならまだしも十分な蓄えがない場合、「早く次を決めなければ」との焦りが生まれます。

資金的・精神的に余裕を持って転職活動を進めるために利用できる制度が失業保険です。

上述したように、失業保険はハローワークに行き所定の手続きを踏まなければ、受け取ることはできません。

失業保険の受給要件や手続きの流れなどを解説するので、頭に入れておきましょう。

失業保険の受給要件

失業保険を受け取るにはハローワークが定める失業状態に該当する必要があります。

ハローワークが定める失業状態とは「就職しようとする意思といつでも就職できる能力があるにもかかわらず職業に就けず、積極的に求職活動を行っている状態」のことです。

よってすぐに就業できない場合、例えば病気療養中だったり転職先を見つける気が無かったりする場合は支給対象外となる点に注意してください。

また、もう一つの要件に「離職日前の2年間以内に最低12ヵ月以上雇用保険に加入していなければならない」というものもあります。

ただし、上記の期間は転職や独立などの自己都合退職の場合です。

解雇された時(懲戒解雇の場合は除く)は「離職日前1年以内に最低6ヵ月以上雇用保険に加入が必要」と期間が短縮されます。

解雇は会社都合の退職であり、退職を余儀なくされた求職者の保護の必要性が高いため、要件面で優遇されています。

離職票の離職理由には注意しよう

ハローワークに失業保険を申請する際は離職票を提出する必要があります。

離職票は、一般的に退職後2週間以内に交付される書類で、退職理由が記されています。

そして、失業保険を受け取る際は離職票に記載の退職理由が重要です。

退職理由が自己都合退職か会社都合退職かによって、失業保険の総給付額や給付期間が異なってくるからです。

失業保険の給付期間は、雇用保険の加入期間・年齢・退職理由によって変わってきます。

自己都合退職の場合、最長で150日ですが、解雇の場合は最長で330日受給可能です。

給付金の日額は離職日前半年間の賃金の平均を出して、そこに支給率を乗じる形で算出します。

支給日額に支給日数をかけて合計の支給額が決定されますから、支給期間がどの程度なのかという点が受給額を大きく左右します。

支給期間を決定する退職理由は離職票に記載の内容を元に判断されるため、離職票の退職理由は重要です。

このため解雇された際は、離職票に自己都合退職と記載されていないか必ず確認してください。

失業保険の申請手続きの流れ

失業保険の申請手続きの流れは下記の通りです。

  • 会社から離職票をもらう
  • 求職申込書に記入し、受給資格の認定を受ける
  • 雇用保険受給説明会に参加する(現在感染症対策のため実施していません)
  • 求職活動(月1回)を行う
  • 失業認定日にハローワークに出向く

ハローワークを通じて転職活動をしていることが条件なので、求職の申込を行わなければいけません。

その上で必要書類を窓口に提出し受給資格の認定を受ける必要があります。

必要書類には離職票の他に、個人番号確認書類や身元確認書類が必要です。

認定を受けた後は、再度ハローワークに行き、雇用保険受給説明会に参加しなければいけません。

受給や求職活動に関する説明を受けたら、「雇用保険受給資格者票」と「失業認定報告書」を受け取り、最後に失業認定日が知らされます。

失業認定日が来たらまたハローワークに向かい、求職活動に関する状況を申告してやっと失業認定が下ります。

原則として失業認定日から5営業日で口座に失業保険が振り込まれるという一連の流れです。

解雇時にハローワークで受けられるその他の支援

実際は会社都合の退職であるにも関わらず、会社側が自己都合退職だとしてしまうケースがあります。

会社としては退職金が安くなる傾向があり、一部助成金が受け取れなくなる場合もあるため、自己都合退職とした方が都合が良いためです。

退職者の無知を利用し、または無理やりに離職票に自己都合退職と記載してしまうケースがあり得ます。

このような場合は泣く泣く自己都合退職で失業給付金を申請しなくてはいけないのでしょうか?

実はハローワークに相談すれば、適切な処置を受けることができます。

退職理由の異議申し立てが可能

会社都合退職なのに自己都合退職と離職票に記載された場合、ハローワークに異議申し立てをすることが可能です。

自身で異議申立書を作成し離職票とともにハローワークに提出します。異議申立書には、例えば以下のような内容を記すことになります。

「今般、私が退職した理由は上司によるパワハラがあったためです。退職理由が自己都合とされていますが、会社都合に変更して頂く異議申し立てさせていただきます。」

日付を入れ、署名押印した上で提出し、ハローワーク側で内容の審査を行います。

事実確認のためにハローワークから会社に問い合わせがいくかもしれません。

双方の言い分を聞いた上で、最終的にハローワークが判断を下します。

議論を有利に進めるには会社都合退職だと示す証拠を用意する必要があります。

例えばパワハラ被害に遭ったケースなら、医師からのうつ病の診断書などがあれば客観的な証拠になります。

自己都合退職では2ヵ月間の給付制限があるため、会社都合退職と比べて2ヵ月給付開始時期が遅れます。(雇用保険法第22条)

退職理由によって受け取れる金額がかなり違ってくるので、退職理由に疑義が生じた場合は遠慮なくハローワークに相談してください。

不当解雇の争い中でも失業保険の仮給付を受けられる

解雇による退職の場合、不当解雇が争われるケースも少なくありません。

不当解雇とは法律や就業規則に明示された理由に該当しないにも関わらず、会社側の一方的な都合で解雇する行為です。

労働基準法89条には、解雇に当たる事項を就業規則に記載しなければいけないと定められています。

不当な解雇を受けた場合、弁護士に依頼して裁判上で解雇の正当性を争うケースが多くあります。

実は不当解雇の争い中でも、仮給付という形で失業保険を受給可能です。

なぜ「仮」かというと、失業保険は解雇を前提とした制度なので、解雇の無効を争う行為と矛盾してしまうためです。

あくまで仮に受け取ったに過ぎませんから、不当解雇の主張を継続することができます。

仮給付金を請求する手続きは、基本的には失業給付金を申請する手続きと変わりません。

ただし、追加で解雇を争っていることを証明する書類を提出する必要があります。

解雇を争う証明書類とは、訴訟の訴状や受理証明書などが考えられます。

弁護士に依頼すればこのような書類は用意してくれるので、集めるのは難しくありません。

ただし、裁判に勝利し「解雇無効」と判じられた場合、失業状態ではないと確定するため、受け取った仮給付金は全て返還する必要がある点に注意してください。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。