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ブラック会社を訴えたい!訴えられるケースや相談先を解説

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • 原則、会社が違法行為をしていると断言できなければ訴えることは難しい
  • 会社を訴えることができるよくあるケースは「違法長時間労働」「残業代の未払い」「パワハラ・セクハラ等のハラスメント」「不当な解雇処分」
  • 違法行為があった時の事前の相談先は「労働基準監督署」「弁護士」

「パワハラの被害を受けてうつ病になった」「残業しすぎで過労死寸前…」

会社から、人間として見られていないような酷い扱いを受けたら、訴えたいと感じる時もあるでしょう。とはいえ、自分の状況で訴えることが可能か、不安になりますよね。今回は、どういった状況であれば訴えることが可能か、具体的なケースを紹介します。裁判を提起するにあたって利用できる相談先も紹介しているので、何としても会社を訴えたいとお望みの方はぜひご覧になってください。

会社を訴えることができる具体的な状況を紹介

会社を訴えるには、会社が違法行為をしていると証明する必要があります。法律違反の状況であると立証できなければ、訴えを起こしても裁判で勝つことは難しいでしょう。ここでは会社がやりがちな法律違反の具体的なシチュエーションを紹介します。それぞれのケースで用意すべき証拠も紹介しているので、確認してみてください。

違法な長時間労働

皆さん日常的に日々の業務で残業をしているかもしれませんが、本来ならば残業は1時間でも違法行為に該当します。労働基準法32条では1日8時間・週40時間という法定労働時間が定められており、法定労働時間を越える労働は違法です。ただし会社は36協定を結ぶことで、法定労働時間を越えて従業員を働かせることが可能になります。(労基法36条)つまり、もし36協定を締結していない会社で残業をさせられていたら、その時点で違法行為にあたるわけです。また36協定を締結していたとしても、残業時間には上限が存在します。例えば一般労働者の残業時間の上限は1週間に15時間、1か月では45時間です。労働基準法上は1ヵ月あたり45時間の残業を違法の基準だと捉えています。ただし45時間を越えればただちに違法となるとも言えず、特別条項付き36協定が締結されていれば、労働基準法の残業規制の水準を越えて社員に残業させても問題なくなります。

(用意すべき証拠)

残業の事実や残業時間を示す証拠

タイムカード

業務日報

シフト表

メールの送信履歴

雇用契約の内容が分かる証拠

雇用契約書

残業代の未払い

今の職場でサービス残業を強いられている方もいるかもしれません。結論から言えば、残業代を会社が支払わない行為は違法です。労働基準法37条には、法定労働時間を越えて従業員を働かせた場合、会社は割増賃金を支払わなければならないと定められています。

労働基準法37条では法定労働時間を越えて残業させた場合、通常の賃金の25%増し以上の金額を支払わなければならないとも規定しています。したがって、残業代が支払われていたとしてもその金額が上記の水準に満たなければ、違法行為に該当することになります。

(用意すべき証拠)

残業の事実や残業時間を示す証拠

タイムカード

業務日報

シフト表

メールの送信履歴

雇用契約の内容が分かる証拠

雇用契約書

ハラスメント

近年社会問題と化しているパワハラなどのハラスメント行為を受けたら、会社を訴えられるケースに相当します。ハラスメント行為の被害者は、不法行為による損害賠償を請求できる場合があります。不法行為が成立するためには、会社が故意または過失によって、従業員の権利や法律上保護される利益を侵害したと認められなければなりません。

この点、会社は職場環境を整える義務である職場環境配慮義務を負っています。職場環境配慮義務に基づき、会社は従業員がパワハラやセクハラを受けていたと分かったら、改善の措置をとる必要があります。もし何もせず事態を放置したことで状況が悪化し、従業員が精神疾患を発症したりすれば、会社は損害を賠償する責任を負う可能性が高いです。また使用者責任といって、会社は従業員が第三者に対して損害を加えた場合、本人とともに責任を負う必要があります。(民法715条)職場環境配慮義務や使用者責任を根拠に、パワハラやセクハラなどのハラスメント行為に対し、会社に対して損害賠償を請求することが可能です。

(用意すべき証拠)

ICレコーダーやスマートフォン等の音声録音

パワハラやセクハラの内容が記されたメール本文

不当な解雇処分

解雇処分に納得できないケースも、会社を訴えたいと感じるよくあるシーンです。受けた解雇処分が不当かどうか判断するに当たっては、解雇の理由が重要な意味を持ちます。労働契約法16条・17条には、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当だと認められなければ、解雇処分は不当であると述べています。

客観的に合理的な理由とは、端的に言えば、誰が見ても解雇処分が正しいと言える状況です。例えば従業員が正当な理由なくして遅刻や欠勤を繰り返しているならば、客観的に考えて解雇は合理的な処分だと言えるでしょう。

次に社会通念上相当だと言える理由なのかという点ですが、これは解雇の処分に相当性が認められるのかという意味です。解雇は、会社が従業員に下す処分の中で最も重い処分なので、解雇を命じるなら他の代替措置を考慮する余地がないと言える状況でなければ、原則として下すことができません。

このように、受けた解雇処分の違法を争いたければ、解雇理由が客観的合理性と社会通念上の相当性を備えているかという視点から確認してみてください。また、原則として就業規則の解雇事由に記載があることをした場合しか解雇はできないため、就業規則の解雇事由の欄を確認した方が良いでしょう。

(用意すべき証拠)

解雇理由証明書

違法行為があった時の事前の相談先

会社から上記で紹介したような違法行為を受けた場合、まずは適切な支援機関に相談をすることをおすすめします。違法行為があった場合の主な相談先は以下の2つです。

労働基準監督署

厚生労働省の出先機関である労働基準監督署は、労働基準法等、労働関係法令違反の取り締まりを行う組織です。労働関係法令に違反している状況を説明すれば、調査に乗り出してくれます。調査の結果、違法行為があったと証明されれば、労基署はまず会社に対して是正勧告を実施します。度重なる是正勧告を受けても会社が対応しなければ、取調べや捜索・差押え等が行われ、最終的に検察庁へ送検される場合もあります。

注意すべきなのは、労働基準監督署に相談しても裁判を提起できるわけではないことです。あくまで是正勧告や調査といった、行政措置ができるにとどまります。

弁護士

裁判を提起し恨みがある会社と決着を付けたい場合、弁護士に依頼するのが一番です。弁護士を利用すれば、証拠集めに関するアドバイスをもらえたり会社との交渉を任せたりすることも可能です。依頼者に有利になるよう取り計らってくれるので、良い結果が生まれやすいです。裁判ではあなたの代わりに法廷に立ってくれるので、非常に心強い存在です。

ただし、弁護士に依頼すると少なくない金額の費用が発生します。弁護士に対して支払う報酬は大きく着手料と報酬金の2つに分かれ、もし裁判で勝てなくても着手料は支払わなければいけません。裁判となると最低でも半年~1年はかかるので、時間的なロス・精神的な疲弊などのデメリットも生じます。とはいえ裁判に勝てば、多額の損害賠償金や未払い賃金などを受け取れるので、得られるメリットも大きいです。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。