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未払い残業代を請求する場合の流れと2つのポイントを解説!

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • 未払い残業代請求の時効が2年から3年に延びた
  • 未払い残業代を請求する場合には、特に、証拠収集が重要となる
  • 残業代未払いを相談したい場合には、4つの相談先がある

「毎日のように残業をしているのに残業代が出ない」「当たり前のようにサービス残業をさせられている」といったように、残業代の未払いに悩まされている労働者の方は現在もなお後を絶ちません。

「残業代を請求したいけど、会社から不利益に扱われるのが怖い」「周りも誰一人残業代を請求していないから自分も請求するのはやめておこう」などと諦めていませんか?

残業代を支払わないことは、れっきとした違法行為です。

残業も労働であることに変わりはないため、会社は労働の対価として残業代を支払う義務を負っています。労働者は、残業代を支払ってもらう正当な権利をもっているのです。

この記事では、未払いの残業代を請求する場合の流れやそのポイントについて解説します。残業代が未払いとなっている労働者の方は、是非参考にしてみてください。

未払い残業代を請求するために必要なこと|時効が2年から3年に延長!

未払いとなっている残業代がある場合に、単に、会社に対し、「残業代を支払って欲しい」と請求しても、ほとんどの場合、会社は残業代を支払ってはくれません。

未払い残業代を請求する場合には、きちんとした根拠を会社に示す必要があります。

未払い残業代が発生していないケースもある

まず始めに、いまいちど未払い残業代が本当に発生しているかどうかを確認することが大切です。現在では、雇用形態もさまざまであり、通常の雇用契約だけでなく、フレックスタイム制や固定割増賃金制度を採用している会社も少なくありません。

たとえば、フレックスタイム制では、労働時間を一定期間(1か月以内)で管理するため、法定労働時間を超えて働いたとしても、そのことをもって直ちに残業代が発生しているとは限りません。

また、固定割増賃金制では、実際の労働時間にかかわらず、毎月支払われる賃金の中に割増賃金が含まれているため、固定支給分を超える割増賃金が発生していないかぎりは、未払い残業代は発生していないことになるのです。

このように、雇用形態によっては、残業代そのものが発生していない可能性もあります。そのため、まずは、雇用形態をきちんと確認したうえで、残業代が発生しているかどうか、発生している場合にその残業代が未払いとなっているかを確認する必要があります。

未払い残業代を請求する場合には、時効があることに注意!

未払いとなっている残業代は、在職中であっても退職後であっても請求することは可能ですが、時効があることに注意しなければなりません。

時効が成立してしまうと、たとえ未払いの残業代があるとしても、支払ってもらえません。

これまで、未払い残業代請求の時効は2年でしたが、2020年4月1日から施行された改正労働基準法によって、当分の間、3年間に時効期間が延びることになりました。

具体的には、2020年3月31日までに発生した未払い残業代については従来通り2年、同年4月1日以降に発生した未払い残業代については3年という時効期間になります。

残業代の未払いやサービス残業が悪しき慣習として長年にわたり横行しているような場合には、特に、時効に気を付けなければなりません。

未払い残業代を請求する場合の流れ|証拠収集が重要!

実際に、未払い残業代を請求する場合の流れは、以下のようになります。

証拠を収集する

未払い残業代を請求するためには、残業代が未払いとなっていることを証明できる証拠が必要です。会社側からすれば、証拠がないことには、判断の仕様がありません。

代表的な証拠として挙げられるのは、「タイムカード」でしょう。タイムカードは、労働者の出勤および退勤を管理するものであるため、労働者の残業時間を証明することが可能です。

もっとも、現在では、パソコンやソフト、社員IDカードなどを使って労働者の出勤や退勤を管理している会社も多いため、これらも労働者の残業時間を証明する証拠となりえます。

また、未払いとなっている残業代を算出するためには、基礎賃金の額がいくらかを明らかにしなければなりません。

たとえば、給与明細書や源泉徴収票などによって、これらを明らかにすることができます。

さらに、雇用契約書や就業規則などに、残業代の計算方法が定められている場合があり、その場合には、雇用契約書や就業規則の写しが必要です。

このように、未払い残業代を請求する場合には、どれだけの証拠を集められるかということが極めて重要になってきます。

未払いとなっている残業代の額を正確に算出する

残業時間を確定したら、具体的に未払いとなっている残業代の額を計算します。

残業代の計算方法は、雇用契約書や就業規則において定められていることが一般的であるため、その計算方法に基づいて、正確に算出することが重要です。

会社との交渉

会社に請求する未払い残業代が確定すれば、次は、実際に会社と交渉を行うことになります。きちんとした証拠が揃っていれば、会社が支払ってくれる可能性はありますが、それでもなお支払われない場合や交渉自体に応じてくれないような場合は、交渉による解決を諦めて、他の方法を検討することも必要です。

たとえば、労働基準監督署に残業代が未払いとなっていることを申告する方法が挙げられます。労働基準監督署に申告することにより、労働基準監督署から会社に対して指導・勧告がなされ、未払い残業代が支払われる可能性があるのです。

また、労働審判を申立てたり、訴訟を起こしたりすることで解決を図る方法もあります。

残業代の未払いを相談したい場合は?

未払いとなっている残業代の問題をどのようにして解決したら良いか、すぐに行動に出るのではなく、まずは相談をしたうえで考えたいという方もいらっしゃると思います。

労働基準監督署

まず始めに挙げられるのは、労働基準監督署でしょう。

労働基準監督署は、企業や事業者などが労働関係の法律をきちんと守っているかどうかを監督する機関です。

企業において違法行為があれば、指導や勧告を行ってくれ、実際に、労働基準監督署から勧告を受けて未払い残業代を支払う企業も少なくありません。

労働局

労働局は、厚生労働省の出先機関であり、全国の都道府県に設置されています。

会社と労働者のトラブル解決を目的とする「あっせん手続き」は、労働局が両者の間に入って話を進めてくれます。

もっとも、あくまで当事者の話合いが前提となる手続きであるため、解決に至らない場合もあります。

労働組合

労働組合は、労働者で構成されており、日頃から労働条件の改善などを掲げて活動する団体です。

そのため、未払い残業代の問題を労働組合に相談することにより、労働組合が会社と交渉を行い、未払い残業代の支払いを求めてくれる場合もあります。

もっとも、会社によっては社内に労働組合がない場合もあり、その場合には、「ユニオン(社外の労働組合)」に相談してみることもひとつの選択肢です。

弁護士

費用はかかってしまうものの、弁護士に相談することも可能です。

労働問題に実績のある弁護士であれば、証拠の集め方や交渉の進め方をアドバイスしてくれます。

弁護士に依頼した場合には、労働者の代理人として、会社と交渉を行ってくれ、状況によっては、労働審判や訴訟を起こすこともできます。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。