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パワハラ上司を訴えたい場合の証拠にはどのようなものがあるかを解説

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • 民事訴訟をする際には原告に立証責任がある
  • パワハラで訴える場合には証拠が必要となり、証拠があると交渉段階から有利に進む。
  • パワハラの証拠としては録画・録音・メール・診断書・メモなどがある。

上司からのパワハラで悩んでいる場合に、なんとかしてパワハラをやめさせたいと考えますが、その対応策には訴訟が考えられます。

また、残念ながら退職をしてしまったような場合には、損害賠償請求をすることになります。

最終的には裁判をしてパワハラをやめさせる・損害賠償請求をするのですが、このときに重要なのがパワハラの証拠です。

このページでは、なぜパワハラで証拠が重要なのか、どのような証拠を集めるとよいのかについてお伝えします。

証拠が無ければパワハラは認められない

どうしてパワハラについて会社・上司と争う場合に証拠が重要なのかを確認しましょう。

明白な証拠があれば途中交渉が有利に

証拠が直接利用されるのは後述するように裁判のときです。

しかし、明白な証拠があるような場合には、裁判をせずに有利に交渉ができるというメリットがあります。

明白な証拠を握っており、裁判で負けると会社がわかれば、裁判を起こされる前に交渉でなんとかしたいと考えるでしょう。

逆に証拠が何もないような状況であれば、会社は強気でパワハラはないと主張してきます。

つまり、証拠があれば、裁判をしないで解決をすることも可能となります。

パワハラの解決の最終方法は裁判

今いる会社にパワハラをやめさせる場合、パワハラで辞めた会社に対して損害賠償請求をする場合でも、最終的な解決方法は裁判です。

今いる会社にパワハラを辞めさせるためには、パワハラの差止を請求することになります。

会社との交渉がうまくいかない場合には、パワハラの中止を求め、中止しなかった場合にいくらの損害賠償を払う、という方法で裁判を起こします。

パワハラで会社を辞めた場合には、損害賠償請求を求め、会社が支払わない場合に

は、会社に対して損害賠償請求の訴訟を起こします。

裁判では原告に証明責任がある

民事訴訟をする場合にはいくつもの原則があります。

その中で、ある事実について原告と被告で争いになった場合には、裁判所は証拠によって判断することとなっています。

そして、ある事実が存在すると主張する方が証拠によって証明をしなければならず、証明できない場合にはその事実は存在しないものとして扱われます。

この理論のことを証明責任と呼んでいます。

パワハラで訴訟する場合には、パワハラがあることを証拠によって証明しなければなりません。

証拠がなければパワハラは無いものとして扱われ、請求が棄却される、つまりパワハラが認定されなくなってしまうのです。

刑事告訴・被害届を出す場合にも証拠は必要

パワハラは場合によっては犯罪となることがあります。

暴力を振るえば暴行罪(刑法208条)、怪我をさせれば傷害罪(刑法204条)、名誉を毀損すれば名誉毀損罪(刑法230条)、などが成立しえます。

この場合に、警察に対して刑事告訴・被害届の提出をすることによって、捜査の対象とし、逮捕をしてもらうことが可能な場合があります。

とくに刑事告訴をするような場合には、より確実な証拠をある程度示す必要があります。

パワハラで役に立つ証拠と集め方

では、パワハラの被害者が交渉や訴訟を有利にすすめるために集めておくべき証拠にはどのようなものがあるでしょうか。

なお証拠集めの方法や内容によっては、証拠として認められなかったり、労働者に不利益にはたらく場合があります。

証拠集めをする前には弁護士や専門家に相談し、どのような証拠をどのように収集すればいいか、アドバイスを受けるようにしましょう。

パワハラ行為を録画したもの

パワハラの典型として、殴る・蹴る・掴むなどの暴力が挙げられます。

このような行為を録画したものがあれば、確実な証拠になるといえます。

明らかに殴られそうなときには、同僚に頼んで録画をしてもらったり、遠くにスマートフォンや録画機材を置いておいて、暴力の最中を録画しておくことが考えられます。

パワハラ行為を録音したもの

パワハラの行為の一つに大声で怒鳴る・侮辱するなど、言葉によるものがあります。

また、パワハラについて会議をしているときに、会社がもみ消そうと交渉してくることもあります。

また、上述の暴力行為があった場合、殴る音・蹴る音などが発生します。

これらの様子を録音したものは、録画よりも取得しやすいです。

遠くの音でも拾いやすい小型のICレコーダーを用意したり、とっさの場合には、スマートフォンのアプリを利用して録音をしても良いでしょう。

全部の録音ができないような場合、断片的にでも録音をするようにして、後述のメモや日記で補強します。

パワハラの内容を推認させるメール

パワハラの内容を推認させるメールも証拠となります。

メールで直接罵倒してくるなどする場合には、そのメールが直接の証拠になります。

また他にも、パワハラをしてくる上司からの会議室への呼出、会社の人事担当者からパワハラに対する事情聴取をするための呼出など、パワハラがあることを推認させるメールについては保全をしておきましょう。

自分の個人のメールアドレスに転送してもかまいませんし、会社のシステム上転送が難しければプリントアウトをしておくのでも良いでしょう。

医師の診断書

暴力行為によって怪我をした場合や、度重なるパワハラによって体調を崩した、精神疾患を発症した場合には、医師に診断書を書いてもらい、取得をしましょう。

メモ・日記等

パワハラは突発的に行われることがあり、その全てを録画・録音することは不可能だといえます。

そのため、もし録画・録音ができなかった、完全な録音・録画ができなかった場合でも、なるべくメモや日記に残しておくべきといえます。

確かにメモや日記は、自分の主観で書くものになるので、それだけだと証拠としての価値は低いと言わざるを得ません。

しかし、パワハラとしてどのような行為が、どれくらいの頻度であるのかをしっかり証明する必要があるため、録画・録音ができたもの以外に、どのようなパワハラ行為があるのかを推認させることにはなります。

例えば、毎日会議室に呼び出して1時間程度怒鳴り続けるというパワハラがあるとします。

月曜と木曜については録音が出来、火曜と金曜については録画も録音もできなかったのですが事前にメールで呼出があり、水曜は何も証拠に残らなかったとしましょう。

録音ができた月曜・木曜にパワハラがあった証拠があり、その内容で火曜と金曜に呼び出されていたので同じことをされていた、と推認できます。

そして、その内容をしっかりメモや日記に残しておけば、毎日パワハラ行為に及んでいたと推認できる可能性があります。

メモや日記に残す場合には、できるだけ詳細に行います。

パワハラ行為が行われた時間・場所・状況・内容をしっかり記載しましょう。

時間:何時に行われたか・どのくらい続けられたか(例・出社前の8:00に呼び出され30分怒鳴られ続けた)

場所:パワハラが行われた場所(会議室・上司の席の前で)

状況:パワハラが行われた周囲の状況(二人きり会議室で・同僚全員が見ている前で・など)

内容:パワハラ行為の内容(怒鳴る・殴る…など)

まとめ

このページでは、パワハラに対抗するための行動を起こす際に必要な証拠についてお伝えしました。

パワハラの証拠集めは重要なものですので、専門家に相談しながら行うなど、慎重に行いましょう。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。