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アルバイトでも残業代はもらえる!その仕組みについて解説します

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • アルバイトでも残業代を請求する権利があります
  • 短時間労働の場合、法定労働時間内での残業(法内残業)となります
  • 法内残業でも加算される手当があります
  • アルバイトの時間外労働は、月45時間・年間360時間が上限です
  • 未払残業は記録を取っておいて請求しましょう

アルバイトでも残業代をもらう権利があることをご存知ですか?

アルバイトの場合は短時間勤務であることが多いので、「残業」といわれてもイメージがわきにくいかもしれません。

でも、短時間勤務でも、勤務時間を超えれば、それは残業なのです。
ただし、フルタイム勤務における残業とは、少し仕組みが異なります。

この記事で、勤務時間と残業との関係を理解して、残業代はきちんと支払ってもらうようにしましょう。

残業代をもらえる根拠とは?

残業については「労働基準法」に定められています。

「労働基準法」は、雇用関係にある労働者の権利を守るための法律です。

アルバイトでも大丈夫

「労働基準法」は、雇用関係にあるすべての労働者が対象となっているので、正社員だけでなく、パートやアルバイトも含まれています。
ですから、アルバイトであっても、残業代を請求する権利があるのです。

ただし、業務委託契約のように、雇用関係にない場合は対象にならないので、注意してください。

短時間勤務でも大丈夫

「労働基準法」の対象は、雇用関係にあるすべての労働者ですから、労働時間の長さは関係ありません。

正社員のようにフルタイム勤務でなくても、残業をすれば残業代はもらえます。

残業のしくみ

所定労働時間(勤務先との労働契約で定めた勤務時間)を超えて勤務をした場合、所定労働時間を超えた分が「残業」となります。

また、労働した時間が法定労働時間(休憩時間を除く「1日8時間」「1週40時間」)を超えた場合、その残業は「時間外労働」となります。

所定労働時間とは

勤務先との労働契約で、労働すると定められた時間を、所定労働時間といいます。

アルバイトであれば、アルバイト労働をすると定められた時間が、所定労働時間です。

たとえば、午後3時から午後7時までの勤務であれば、所定労働時間は4時間となります。

法定労働時間とは

『休憩時間を除く「1日8時間」「1週40時間」』のことを、法定労働時間といいます。

労働基準法では、第32条において『休憩時間を除く「1日8時間」「1週40時間」』を超える労働を禁止しています。

この、法定労働時間を超えた労働は、時間外労働となります。

法内残業とは

所定労働時間は超えているけれども、法定労働時間を超えていない範囲での残業を、法内残業といいます。

アルバイトは、短時間勤務であることが多いため、残業も、法内残業のケースが多くみられます。

法内残業の残業代は、残業分の時間を、通常の時給以上で会社所定の時給によって計算した金額になります。

注意点

アルバイトの場合、日によって勤務時間が異なるなど、所定労働時間がわかりにくい場合もあります。

また、労働条件が書面で提示されない場合もあると思います。

給与が時給計算ならば、勤務時間が法定労働時間を超えない範囲は、「残業時間×時給」で計算した金額がきちんと支払われているかどうかを、確認することができます。

しかし、「日給」や「月給」の場合は、時給換算された残業代がきちんと反映されているかどうか、わかりにくくなります。

このような時には、労働条件をきちんと書面(労働条件通知書)でもらうなどして「時給換算した所定賃金」が、わかるようにしておきましょう。

この、労働条件が記載された労働条件通知書は、本来はどんな時ももらっておくものですので、ぜひ覚えておいてください。

残業代の計算方法と割増賃金

法内残業の残業代は、「残業時間×時給換算した所定賃金」で計算します。
アルバイトの場合、短時間勤務が多いことから、多くが法内残業となります。

ただし、アルバイトであっても、法定労働時間を超えた時間外労働には、割増賃金が加算されます。

残業代の計算方法

残業時間は、1分単位で発生することに注意が必要です。

実際に計算する際は、1時間15分残業なら、1.25時間として計算をします。

法内残業の計算式は

「残業時間(時間単位)×時給換算した所定賃金」となります。

時間外労働の割増賃金

残業時間を含む労働時間が法定労働時間を超えた場合は、時間外労働となります。

たとえば、週2日のアルバイトであっても、1日に10時間働いた時には、8時間を超えた分(この場合は2時間)が、時間外労働の対象になります。

月60時間までの時間外労働については、25%以上の割増賃金率が適用されます。

月60時間を超える時間外労働は、50%以上の割増(中小企業においては2023年4月1日より施行)となります。

したがって、時間外労働についての計算式(割増賃金率25%の場合)は

「時間外労働をした時間(時間単位)×時給換算した所定賃金×1.25」となります。

法内残業の場合は、時間外労働にはなりません。

その他の割増賃金

主なものとして「深夜労働」と「法定休日労働」が挙げられます。

「深夜労働」は、22時~5時の間に従事した残業のことをいいます。

25%以上の割増賃金率が適用されます。

時間外労働と深夜労働が重なった部分は、時間外労働に深夜労働が上乗せされて、50%以上の割増賃金率になります。

「法定休日労働」は、労働基準法で定められている休日「週1日(4週4日)以上」に労働した場合をさします。

割増賃金率は35%以上です。

法定休日労働と時間外労働が重なった部分は、法定休日労働のみが適用されます。

法定休日労働と深夜労働が重なった部分は、どちらも上乗せされて、60%以上の割増賃金率になります。

法内残業に対する割増賃金の有無

法内残業における「深夜労働」「法定休日労働」の割増賃金率の適用については、あらかじめ労働契約等で定められている場合が多く見受けられます。

よく確認しておくとよいでしょう。

判断が難しいケースは?

シフト制の仕事や、全従業員共通の休日がない仕事は、判断が難しくなります。

例として、コンビニのアルバイトを挙げておきます。

コンビニの場合は「年中無休・24時間営業」ですから、深夜労働や法定休日労働に当てはまるかどうかが、わかりにくくなります。

また、平日と休日、昼間と夜間では、はじめから異なる時給が設定されていることもあります。

もしもご自身の働き方について、未払いの賃金や残業代があるのではないか、とご不安になったようなときは、実際に専門家に聞いてみるのがよいでしょう。

毎日勤務時間の記録を取っておいて、気になることは専門家に相談するようにしましょう。

時間外労働には上限があります

働き方改革に関連して労働基準法が改正され、2019年4月(中小企業は2020年4月)から、時間外労働に上限が定められました。

時間外労働の上限

時間外労働の上限は、原則として、月45時間・年360時間となり、36協定を締結したうえで臨時的な特別の事情がなければ、これを超えることはできません。

また、原則である月45時間を超えることができるのは、年6か月までとされています。

残業は断ってもよい

残業は、頼まれたら必ずしなければならないものではありません。

事情がある場合には、理由を話して帰ることができます。

時間外労働の上限は、働きすぎによる過労死などを防ぐためにできた、新しい決まりです。

残業代だけでなく、残業時間についても心に留めておきましょう。

未払いの残業代への対処法

未払いの残業代がある場合は、請求する権利があります。

記録をとって、社内の担当部署や専門家に相談してみましょう。

勤務時間を記録する

専門家に相談するときにも、残業代を請求するための証拠が必要になります。

職場にタイムカードなどがない場合は、メモでも構いません。

毎日、勤務時間の記録をつけるようにしましょう。

専門家に相談する

残業代については、割増賃金の関係などがあるため、正確に計算するのは難しい面があります。

勤務時間の記録と給与明細を持参して、労働問題に詳しい専門家にみてもらうことをおすすめします。

労働契約の書面があれば、なお良いでしょう。

勤務内容を精査してもらうなら、社会保険労務士の専門分野です。

ただ、実際に残業代を請求する場合、代理人として交渉してくれるのは弁護士になります。

労働問題に詳しい弁護士を探して、相談することをおすすめします。

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監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。