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不当解雇の和解金の相場と金額を上げるためのコツについて解説

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • 不当解雇の解決方法として和解金をもらって解決する方法がある。
  • 不当解雇の内容によって給与の3ヶ月~12ヶ月分の和解金が相場となる。
  • より多くの和解金を手に入れるためには解雇に理由がないこと・悪質であることを裏付ける証拠を確保することが重要である。

不当解雇をされたことについて、会社と解決をする方法として、会社に和解金を支払わせる方法があります。

この方法をとる場合に最も気になるのは、解決金は相場としていくらくらいなのか、解決金をより多く取得するにはどのようなことが効果的なのか、ということではないでしょうか。

そこでこのページでは、不当解雇を和解金の支払いで終わらせる解決方法をとるときの相場と、和解金を多く手に入れるためのポイントについてお伝えします。

不当解雇問題の解決には2つの方法がある

不当解雇の和解金について知るための前提として、不当解雇とはどういうものか、どうやって解決するのかをあらためて確認しておきましょう。

不当解雇とは

そもそも不当解雇とは法律に則っていない解雇のことをいいます。

労働者の解雇は、生活の糧となる収入を失うことを意味しますので、法律で制限がされています。

解雇を制限する規定とは次のようなものです。

ひとつは特定の時期や理由を絞った解雇の制限であり、例えば労働基準法19条における怪我・病気療養中や産前産後の女性の解雇の禁止のようなものです。

もう一つは、上記のように法律で明確に禁止している状況ではなく、就業規則の上でも解雇をすることが認められている場合でも、その解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は、解雇権の濫用として無効としています(労働契約法16条)。

これらの法律に違反するのが不当解雇です。

本来は解雇の無効を主張して解決をする

不当解雇は本来、不当にされた解雇が無効であるということを主張して争います。

解雇が無効であれば、労働者としては従業員であるという地位が復活します。

また、解雇とされていた時から給与の支払いがなかったものについて支払ってもらうことが可能です。

そのため、会社に解雇の無効を主張して交渉し、裁判で勝訴判決・労働審判で解雇が無効であるという審判をもらって会社に戻って未払い分の給与の支払いを求めます。

会社に戻るのが現実的ではないなら和解金を受け取る

しかし、解雇をされた会社に戻ってまた仕事をする、ということが現実的ではない場合もあります。

このような場合に、本来であれば、復職および給与の支払いを求めるところを、金銭的な解決をする、という形で和解金を受け取ることになります。

この和解金には、解雇によって被った精神的苦痛への慰謝料も含んで計算するのが妥当です。

不当解雇の和解金の相場はケースバイケース

では、不当解雇の和解金はどのような相場でしょうか。

不当解雇の和解金はケースバイケースで決まる

不当解雇の和解金についてはどのように決まるのでしょうか。

まず、不当解雇があった場合にいくら支払う、という内容の法律はありません。

不当解雇は上述したように、解雇が無効であったことと、その間の給与の支払いがなかったことを主張します。

そのため、多くのケースで給与の何ヶ月分、という計算の仕方をします。

そして、不当解雇と一口に言っても、どのような理由で解雇をされたかによって相場が変わることになります。

明らかに法令に違反している・正当性が全くない

不当解雇の中でも、上述した法律が明確に解雇を否定しているような場合や、就業規則に基づかない解雇、解雇を否定しているわけではなくても労働契約法16条から解雇に合理性が全くないようなケースは、違法性が高いといます。

違法性が高い分、精神的苦痛も大きくなるため、慰謝料も高額になります。

労働審判をするような場合には、給与の6~12ヶ月分の和解金となることになります。

解雇をする理由がある場合だが正当性が肯定できない

解雇をする理由自体はあっても、労働契約法16条から考えると、解雇を認めるところまではいかないようなケースがあります。

例えば、整理解雇を行うようなケースにおいて、会社の財務状況や人選などの要件からすると解雇をしてもやむを得ない場合でも、解雇を行う手続が強引すぎるような場合には、いわゆる「整理解雇の4要件」に照らして無効と判断され不当解雇となることがあります。

このような場合には、上述した法令違反などの解雇に比べると、違法性が多少は低いので、和解金が少し下がることになります。

労働審判で解決をする場合には、給与の3ヶ月~6ヶ月分が相場となります。

不当解雇の和解金をより多く獲得するために証拠を集める

不当解雇の和解金をより多く受け取るには、適切な証拠集めを行いましょう。

証拠が必要となる理由は裁判の仕組みにある

そもそも、不当に解雇をしたのは会社の側なのに、どうして被害者である労働者が証拠を集めなければならないのでしょうか。

不当解雇については、会社の側に不当解雇であることを認めさせる交渉をして、それでも会社が不当解雇を認めない場合には裁判・労働審判を起こすことになります。

つまり最終的には裁判・労働審判を利用することになるのですが、事実の主張を裏付けるために証拠の提出が必要となります。

証拠がないと不当解雇ではない・不当解雇でも違法性が低い、と認定される可能性があります。

以上より、証拠は重要といえます。

証拠があると裁判前の交渉も有利にすすむ

証拠をしっかり握っているような場合には裁判前の交渉が有利にすすむことになります。

証拠があるような場合には、会社としては労働審判や裁判を起こされると、多くの和解金の支払いが必要になることになります。

そのため、会社は労働審判や裁判を起こされないように交渉に応じ、より多くの和解金に応じる可能性が高まります。

他にも請求できるものがあれば一緒に請求する

不当解雇をするような会社の場合には、不当解雇の和解金の他にも請求できる可能性のあるものがあります。

残業代の支払いがないような場合には、未払いの残業代の請求を一緒に行います。

解雇に伴い不法行為があったような場合には、慰謝料を求めることができる場合があります。

労働基準法違反については行政指導の対象になったり、刑事罰が科せられることになるので、労働基準監督署に通告を行うことによって、交渉を有利にすすめることが可能となります。

弁護士に依頼することも検討する

弁護士に依頼することも検討しましょう。

確かに弁護士に依頼をすると、弁護士費用がかかるものになります。

しかし、適切な証拠集めのアドバイスをもらったり、法的な部分で助力を得ることができます。

また、当事者で感情的になって交渉を続けていると、金銭面では折り合いがついていてもまとまらないようなことになるのです。

このような場合に、弁護士に代理をお願いをして会社と交渉してもらうことで、冷静に交渉がすすむことが期待できます。

当事者で鋭い対立を続けることによって、根負けして諦めてしまうよりも、弁護士に依頼をしたほうがより多くの金額を勝ち取れる可能性があります。

まとめ

このページでは、不当解雇の和解金の相場と、より多く獲得するために証拠が重要であることをお伝えしました。

証拠の収集や相手との交渉、訴訟・労働審判の利用については、弁護士に相談をすることが望ましいといえます。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。