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マタハラの法律を解説!出産や子育てと両立しながら働き続けるために

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • マタハラは、妊娠・出産・育児休業等による不利益扱いのことです
  • マタハラは違法!マタハラに関する法律は主に3つあります
  • 雇い主にはマタハラを防止するための措置をとる義務があります
  • マタハラに悩んだら相談窓口へ行きましょう

一昔前は、女性は結婚すれば退職するものと思われ、扱われてきました。

女性の社会進出が進んでもなお、マタハラ(マタニティハラスメント)の問題では、多くの女性が退職に追い込まれるなどの例があります。

マタハラについては、現在は法律の整備が進み、厚生労働省の指針が定められています。

それでも、今もなお、きちんと対応できていない職場もあります。

マタハラについての法律や指針は、正社員だけでなく、派遣社員や契約社員、パートタイムも含むすべての労働者が対象です。

ぜひ、マタハラについて正しく理解し、場合によっては相談をしてください。

そして、働きながらでも、子どもを産み育てていってください。

マタハラとはどんな行為?具体例を見てみましょう

マタハラ(マタニティハラスメント)とは、妊娠・出産・育児休業等を理由とする、労働者への不利益な取扱いをさします。

不利益な取扱いがあった場合は、違法行為になります。

また、妊娠・出産・育児休業に関するハラスメント(嫌がらせ)もあります。

具体的にはどんな例があるでしょうか?

妊娠・出産・育児休業を理由とするとは?

以下のようなことを理由として、不利益扱いやハラスメント(嫌がらせ)をすることが、マタハラとなります。

妊娠、出産、育児休業における

  • 妊娠、出産
  • 妊婦検診などの母性健康管理措置
  • 産前や産後の休業
  • 軽易な業務への転換
  • つわり、切迫流産などで仕事ができない、労働能率が低下した
  • 育児時間
  • 時間外労働、休日労働、深夜業をしない

子育て中の労働者における

  • 育児休業
  • 短時間勤務
  • 子の看護休暇
  • 時間外労働や深夜業をしない
  • 不利益扱いといえる行為の例

以下のような行為は、不利益扱いを行ったことになります。

  • 解雇
  • 雇止め
  • 契約更新回数の引き下げ
  • 退職や、正社員を非正規社員とするような、契約内容変更の強要
  • 降格
  • 減給
  • 賞与等における不利益な算定
  • 不利益な配置変更
  • 不利益な自宅待機命令
  • 昇進や昇格の人事考課で、不利益な評価を行うこと
  • 仕事をさせない
  • 雑務ばかりさせる
  • ハラスメント(嫌がらせ)といえる行為の例

実際に不利益な取扱いを受けなくても、不利益な取扱いを示唆するような言動によって、就業環境が害されることもあります。

この場合が、ハラスメント(嫌がらせ)です。

ハラスメントの内容は「制度等の利用への嫌がらせ型」と「状態への嫌がらせ型」の2つがあります。

「制度等の利用への嫌がらせ型」は、妊娠、出産、育児に伴って利用できる制度(産前産後休業や育児休業など)を利用する場合にうける嫌がらせです。

  • 産前休業の取得を申し出たところ、「休みをとるなら辞めてもらう」と言われた
  • 時間外労働の免除について相談したところ、「次の査定では昇進しない」と言われた

などが典型的な例といえます。

「状態への嫌がらせ型」は、妊娠したことや出産したこと等に関しての言動で、就業環境が害されるものです。

  • 上司に妊娠を報告したところ「他の人を雇うから早めに辞めてもらうしかない」

などと言われることが、典型的な例となります。

マタハラは違法です!マタハラに関する法律は主に3つあります

妊娠・出産・育児休業などを理由とする解雇などの不利益な取扱いは、法律で禁止されています。

マタハラ(マタニティハラスメント)に関する法律は、主に「男女雇用機会均等法」「育児・介護休業法」「労働基準法」の3つです。

それぞれの法律について、マタハラに関する部分を確認してみましょう。

「男女雇用機会均等法」(雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律)からの抜粋

この法律は、(中略)雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的とする(第1条)

また、女性労働者にあっては母性を尊重されつつ、充実した職業生活を営むことができるようにすることをその基本的理念とする(第2条1項)

事業主は、女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、産前産後の休業その他の妊婦又は出産に関する事由であって厚生労働省令で定めるものを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはならない(第9条3項)

妊娠中の女性労働者及び出産後1年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は無効とする(第9条4項本文)

「育児・介護休業法」(育児休業・介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)からの抜粋

労働者は、その養育する、1歳に満たない子について、その事業主に申し出ることにより育児休業をすることができる。(第5条1項本文)

事業主は、労働者が育児休業申出をし、又は育児休業をしたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない(第10条)

「労働基準法」

会社は、産前産後の休業として、会社は、6週間(多胎妊娠の場合にあっては14週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない(第65条1項)

会社は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは差し支えない。(第65条2項)

雇い主にはマタハラを防止するための措置をする義務があります

妊娠、出産、育児休業などを理由とする不利益処分は違法です。

また、妊娠、出産、育児休業などに関する職場でのハラスメントを防止するために事業主が講ずべき措置は、厚生労働省の指針に定められています。

これは、必ず実施しなければならないものです。

以下は、厚生労働省が作成した指針についての資料である「指針に定められている事業主が講ずべき措置のポイント」を参考にして、説明をします。

事業主の方針の明確化及びその周知と啓発

マタハラの内容、マタハラをしてはならない方針、妊娠・出産・育児休業についての制度を利用できることを明確にし、管理・監督者を含む全員に、これらを周知・啓発すること

相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

相談窓口をあらかじめ定めること

相談窓口担当者が適切に対応できるようにすること

(マタハラが発生するおそれがある場合や、マタハラに該当するか否かが微妙な場合であっても広く相談に対応すること)

職場におけるマタハラへの事後の迅速かつ適切な対応

事実関係を迅速かつ正確に確認すること

事実確認ができたら、速やかに被害者に対する配慮の措置を適正に行うこと

事実関係が確認できた場合は、行為者に対する措置を適正に行うこと

再発防止に向けた措置を講ずること

職場におけるマタハラの原因や背景となる要因を解消するための措置

業務体制の整備など、事業主や妊娠等をした労働者やその他の労働者の実情に応じて、必要な措置を講ずること

併せて講ずべき措置

相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、周知すること

相談したことや、事実関係の確認に協力したこと等を理由として不利益な取扱いを行ってはならないことを定め、周知・啓発すること

マタハラに悩んだら相談窓口へ相談しましょう

マタハラは違法であり、事業主はマタハラを防止するための措置を講じるとともに相談窓口を設けることとされています。

マタハラに悩んだら、相談をしましょう。

この場合の相談は、マタハラが発生するおそれがある場合でも、マタハラに該当するか否かが微妙な場合でも、することができます。

社内の相談窓口

マタハラについての相談窓口を置くことは、事業主に課せられた義務なので、通常なら相談窓口があるはずです。

まず、社内の相談窓口に話してみましょう。

都道府県の労働局

もし、社内に相談窓口がなかった場合や、社内では問題が解決しなかった場合は、各都道府県にある労働局に相談しましょう。

マタハラについては「都道府県労働局雇用環境・均等部(室)」が担当しています。

平日の8時30分~17時15分までの間で、電話でも相談することができます。

弁護士などの専門家

事情によっては、労働問題に詳しい弁護士に相談して、会社と交渉してもらうこともよいでしょう。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。