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深夜残業をすると給料はどれくらい割増される?割増賃金の計算方法

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • 深夜残業の深夜とは午後10時から午前5時を指す
  • 深夜残業をした場合、給料の50%以上が割増賃金となる
  • 深夜残業と法定時間外労働などが重なれば割増率はさらにアップする

働いている人の中には深夜残業をしている人もいらっしゃるでしょうが、通常の残業代でさえ計算するのに億劫なのに深夜残業となると余計に割増賃金を計算するのが疎遠になるでしょう。

しかし深夜残業だからといっても実はあなたが思っているほど難しいものではなく、計算方法と使用する割増率さえ覚えておけば深夜残業の割増賃金を算出することは難しくはありません。

今回の記事では深夜残業における割増賃金の算出方法をわかりやすく解説いたします。

深夜残業の割増賃金を計算するには

深夜残業による割増賃金をご自身で計算しようとしても、解説されているウェブサイトの多くが堅苦しい表現でなかなか自分に当てはめて考えることができないことが多いでしょう。

しかし深夜残業による割増賃金は、以下のように計算にあたって必要な要素を分けて考えていけばそこまで難しいものではないのです。

「深夜」の定義

まず深夜残業の割増賃金を計算するにあたっては、深夜が何時を指すのかを知っておく必要があります。

一般的に深夜は0時を過ぎからがイメージされやすいですが、労働基準法においては深夜とは午後10時から午前5時までの時間帯であると定義されているのです。

すなわち会社側が「深夜残業は0時を過ぎないとカウントしない」と主張しても、会社の主張より労働基準法が勝りますので、午後10時に残業が突入したら深夜残業にシフトされます。

深夜残業の割増率

深夜残業を含めて、時間外労働をした場合の割増率は時間外労働25%、深夜労働25%なので深夜残業の場合は50%以上になります。

たとえば午後1時から午後10時までの勤務形態であれば、午後10時以降の残業をすれば深夜残業にカウントされ、深夜残業代は残業をした時間の分だけ給料の50%以上が支払われるのです。

もし深夜残業を休日出勤時にした場合は25%だけでなく、休日出勤も割増賃金の対象になるため休日出勤の割増率である35%以上がプラスされるので、休日出勤して深夜残業をしたら給料の60%以上が支払われることになります。

深夜残業による割増賃金の計算方法

深夜残業をした場合の具体的な計算方法ですが、あなたの基礎賃金×深夜残業による割増率50%以上をかけて算出します。

基礎賃金とは簡単にいうとあなたの給料を時間額(時給)に換算したものをいい、たとえば月給で働いている人の場合は、月給÷(1日の所定労働時間×1カ月の勤務日数)という計算式を用いて基礎賃金を算出します。

1日の所定労働時間は1日に働いている時間と、1ヶ月の間に勤務した日数を指すので、基礎賃金の算出にあたってはあなたが1日何時間働かなければならないのか、1ヶ月の間に何日働いたのかを確認しなければいけません。

具体例でみる深夜残業による割増賃金

具体的な事例に当てはめながら深夜残業による割増賃金を算出していきます。

エンジニアとして月給20万円働いている男性がいたとして、1日8時間の労働で、1ヶ月の間に20日勤務した場合、以下のように計算式に当てはめて基礎賃金を算出できます。

月給20万円÷(8時間労働×1ヶ月20日の勤務)=1,250(基礎賃金)

たとえば例示の男性が午後1時に出社して午後10時までのシフトの場合に残業をした場合は、午後10時からは深夜残業にカウントされるので基礎賃金の50%以上が支払われることになるのです。

つまり上記の条件で深夜残業をした場合は、1,250円×深夜残業による割増率50%が適用されるので、深夜残業をしたらごとに625円が割増賃金として支払われます(小数点が出た場合、0.5以上1円未満は切り上げ)。

正しく給料が支払われているか確認するには

深夜残業代も含めて、残業代を計算したいと思ったのは給料がきちんと支払われているかどうか不安になったからではないでしょうか。

会社によっては本当に正しく給料を支払っているか疑わしいところもありますので、正しく給料が支払われているか確認したいなら以下のように対応していくとよいでしょう。

残業時間を自分で確認する

もっとも簡単な方法として残業時間をご自分で調べて、ご自身で計算式に当てはめて算出していく方法があげられるでしょう。

「給料は会社側が計算して支払うから正しいもの」と思いがちですが、会社側の計算が必ずしも正しいとは限らず、また場合によっては残業時間と認めず残業代を支払っていない場合もあるため、会社任せにしてはご自身が損をすることになります。

たとえばタイムカードに記録された労働時間から導き出すのもいいですが、タイミングによってはタイムカードが回収されてしまい残業時間が確認できない場合もあるため、日頃からご自身で残業含め労働時間を記録しておくことが望ましいです。

労働基準監督署に相談する

「計算をするのはどうしても苦手」という場合は、労働基準監督署に相談してみるのも一つの手です。

労働基準監督署は問題が起こらない限り対応してくれないイメージがありますが、労働基準監督署によっては専門員が残業代の計算方法を指導してくれたり、相談にのってくれるところもあるため、専門家に判断してもらえる可能性があります。

労働基準監督署は全国各地に点在してどこに相談すればいいか悩むこともあるでしょうが、相談先は会社を管轄する地域の労働基準監督署が担当すると覚えておいてください。

深夜残業に関して知っておきたいこと

深夜残業は残業代に注目されやすいですが、深夜残業はなにも残業代だけが問題になるわけではなく、他にも様々な問題をはらんでいる場合があります。

以下のようなことをあらかじめ覚えておくと、よりあなた自身の権利を守れる一助になりますので、ぜひ覚えておかれるとよいでしょう。

みなし残業代が支給されても深夜残業手当は別途支給される

給料のシステムによってはみなし残業代制度が導入されている方もいらっしゃるでしょうが、みなし残業代が支給されていても深夜残業手当は別途支払われます。

固定残業代の多くは日中の時間帯を軸にしてみなし残業代を定めているので、その状態で深夜残業をしても日中の時間帯で働いたのと同じ残業しかしていないことになる食い違いが出るためです。

たとえ会社側が「残業をしていることには変わらないから正しいんだ」と主張して深夜残業手当の支給を拒む場合は違法な状態であるおそれが高いので、管轄の労働基準監督署に相談してみるとよいでしょう。

帰宅手段がなくなっても違法ではない

深夜残業をしていると終電を逃したり、バスがなくなって帰る手段がなくなってしまう人もいらっしゃり問題になりやすいのですが、深夜残業をして帰宅手段がなくなったとしても違法にはなりません。

法律では割増賃金などの規定はありますが、深夜残業後に帰れなくなった場合にまつわる定めはされておらず、帰宅の手段がなくなったとしても会社を訴えることはできないのです。

わかりやすくいうと「帰宅手段がなくなるのをわかっていたのに深夜残業させた会社を労働基準監督署に通報してやる」と息巻いたとしても、違法行為ではないので取り合ってはもらえません。

ただし交渉によっては帰宅のために利用したタクシーやホテルの宿泊利用料を支払ってくれる場合がありますので、一度交渉してみるとよいでしょう。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。