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職場で問題となるハラスメントのうち主な3つの種類と対応方法を確認

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • ハラスメントとは嫌がらせという意味
  • 主に問題となるハラスメントとしてセクシャルハラスメント(セクハラ)・パワーハラスメント(パワハラ)・モラルハラスメント(モラハラ)がある。
  • 対応方法としては会社の担当者、労働局に相談する・民事訴訟などを起こすといった方法がある。

職場で嫌な思いを受けている人は、その嫌がらせをやめさせたり、退職して損害賠償を請求したいと考えます。

言葉として「〇〇ハラスメント」というものはよく耳にすると思います。

そこで、自分のケースでも当てはまるかも?と考えていても、その内容についてはよくわからない…ということも珍しくありません。

このページでは職場でよく問題になる主に3つのハラスメントである、セクハラ・パワハラ・モラハラとその対応方法についてお伝えします。

職場で主に問題となる3つのハラスメントとは何か

職場で主に問題になる3つのハラスメントについて確認しましょう。

「ハラスメント」とは嫌がらせのこと

前提となることですが、「〇〇ハラスメント」、省略されるときには「〇〇ハラ」と呼ばれるものは、日本語で「嫌がらせ」を指す用語です。

人事労務の分野で、職場の生産性の向上を目的に、職場における嫌がらせを観察して、様々な「〇〇ハラスメント」という形で、嫌がらせをやめさせるような提案がされています。

中には笑ってしまうようなものから、被害にあっている人にとっては深刻なものまでありますが、その中でもよく問題になる主に3つのハラスメントが、セクシャルハラスメント(セクハラ)・パワーハラスメント(パワハラ)・モラルハラスメント(モラハラ)です。

セクシャルハラスメント(セクハラ)とは

セクシャルハラスメント(以下「セクハラ」とします)とは、性的な嫌がらせのことをいいます。

平成元年にセクハラを理由とする民事訴訟が起こされ、その年の新語・流行語大賞に選ばれるなどして急激に社会に浸透し、現在では男女雇用機会均等法を中心とした法律で対策がされています。

会社はセクハラが発生しないように雇用管理上の必要な措置をする義務があり(男女雇用機会均等法11条)、セクハラがやまないような場合には行政指導の対象となり(男女雇用機会均等法17条)、会社は社名を公表される可能性もあります(男女雇用機会均等法30条)。

また、セクハラ行為が強制性交等罪(刑法177条)・強制わいせつ罪(刑法178条)にあたれば、刑事罰の対象になります。

パワーハラスメント(パワハラ)とは

パワーハラスメント(以下「パワハラ」とします)とは、職場において行われる優越的な関係を背景として言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、労働者の就業環境が害される行為のことをいいます。

2019年5月に改正労働施策総合推進法(パワハラ規制法)が成立し、2020年6月から大企業に、2022年4月からは中小企業に適用されることになっています。

セクハラと同様に、会社は職場におけるパワハラにも雇用管理上の必要な措置をする義務があり(改正労働施策総合推進法30条の2)、会社に対して事業所への立ち入り・資料の提出・報告を要求するといった行政処分を行うことができ(改正労働施策総合推進法33条~35条)、従わない場合には社名を公表したり(改正労働施策総合推進法33条2項)、刑事罰を課すことができます(改正労働施策総合推進法40条3号、41条)。

また、パワハラ行為が暴行罪(刑法208条)・傷害罪(刑法204条)・脅迫罪(刑法222条)・強要罪(刑法223条)などに該当する場合には刑事罰の対象になります。

モラルハラスメント(モラハラ)とは

モラルハラスメント(以下「モラハラ」とします)とは、精神的な苦痛を与えることを目的とする嫌がらせ行為全般をいいます。

この言葉自体は、夫婦関係でも発生するものですが、職場においても問題になります。

精神的な苦痛を与えるという意味ではパワハラも同様なのですが、パワハラは優越的な関係をもとに行われる行為のことをいうので、パワハラのほうがより狭い範囲のものであるといえます。

モラハラについてはいまだ法整備がされているものではありませんが、会社は一般的に労働者が働きやすい環境をつくる義務を負っており(労働契約法5条:安全配慮義務)、このような不利益を受けている場合には何らかの対策をとる義務があるとされています。

実際に、職場において発生したいじめによって自殺した人の遺族が、安全配慮義務違反を理由に訴えた事件において、適切な措置をとらなかった会社に損害賠償を命じた事例があります(川崎市水道局事件:横浜地方裁判所川崎支部平成14年6月27日判決)。

行為態様にもよりますが、暴行・脅迫などの刑事犯罪になるのはパワハラと同様です。

他にもたくさんあるハラスメント悩んでいるなら対応を検討しよう

以上の3つが職場では主に問題となるのですが、他にもハラスメントは多数存在します。

マタニティハラスメント(マタハラ):妊娠・出産をした人に対して嫌がらせとなる言動をすること

アルコールハラスメント(アルハラ):飲み会の場でのアルコールの強要

時短ハラスメント(ジタハラ):仕事量が変わらないのに早く帰ることを強要し自宅に持ち帰って仕事をさせられる

モラハラのように法律に明確に規定されていなくても、そのハラスメントによって会社に損害賠償を請求できるものがありますので、ハラスメントの被害を受けていると感じた場合には、弁護士に相談するなどしてみてください。

ハラスメントの被害にあった場合に労働者がとりうる方法は?

このようなハラスメントの被害にあった場合に労働者はどのような方法をとることができるのでしょうか。

加害者に対してハラスメントを中止をするように意思表示をする

まず、加害者に対して明確にハラスメントを中止するように伝えることが重要です。

加害者の中には、これらのハラスメントを被害者が嫌がっていないと思っている場合があります。

このような場合には、明確に「嫌なので中止をしてほしい」と旨伝えることが必要です。

会社の担当者に対応を依頼する

セクハラ・パワハラの場合(2022年4月までは大企業のみ)には、会社で対策をする担当者が置かれていますので、その人にきちんと対応を依頼しましょう。

また、モラハラの場合でも会社に安全配慮義務があるので、責任者となる人が必ず居ます(人事・社長など)。

場合によっては社外機関に相談窓口を設けている会社もあります。

もちろん、それらの人に立ち話をするのではなく、正式な申し入れをするようにしましょう。

口頭で受理をしてもらうのみではなく、社内メールを利用するなどして、正式に申し入れたことがわかるようにしておきましょう。

総合労働相談コーナーに相談する

以上のような行為を行っても改善が見られない場合には、労働総合相談コーナーに相談をしましょう。

総合労働相談コーナーの場所は、労働局や労働基準監督署に設置されており、ホームページで公開されています。

こちらにハラスメント被害の相談をしましょう。

労働問題について労働基準監督署ではないのか?という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、労働基準監督署は労働基準法など法令違反の問題に対応をしている機関です。

ハラスメントの場合は必ずしも法令違反を伴うとは限らないため、まずは総合労働相談センターへ相談するのが確実です。

民事訴訟等を起こす

これでも改善がしない場合には民事訴訟等の検討をしましょう。

在職中であれば、ハラスメント行為をしないようにする請求を精神的苦痛に伴う慰謝料請求と一緒に行うことが考えられます。

退職をした場合には、ハラスメントによって退職をしたことに対する慰謝料請求を検討しましょう。

また、セクハラ・パワハラの相談を行ったことにより解雇されたような場合には、明確に解雇を禁止する規定がありますので(セクハラについて男女雇用機会均等法11条2項・パワハラについて改正労働施策総合推進法30条の2第2項)、解雇無効を争って、従業員の地位とそれまでの給与の支払いおよび精神的苦痛に対する慰謝料の請求をします。

裁判の他には労働審判という裁判所で行う仲裁の一種があり、どちらも利用をすることができます。

すべての前提はできる限りハラスメントの証拠をあつめる

これらすべての行為について、できる限りの証拠を集めながら行いましょう。

最終的に民事裁判を起こす場合には、証拠は原告となる労働者が集める必要があります。

証拠の収集前に労働者が行動をうつすと、会社による証拠の隠滅につながり、満足な請求をすることができない場合があります。

また、会社の担当者への相談や労働局への相談にあたっても、証拠があるほうが事の重大さを伝えやすいということもあります。

どのようなハラスメントをされているかによって集められる証拠・集めるべき証拠も異なりますので、弁護士に相談をするのがよいでしょう。

まとめ

このページではハラスメントの主な種類とその対応方法についてお伝えしてきました。

ハラスメントと呼ばれるものには実に多種多様な種類がありますので、嫌だな…と思うことで快適に仕事ができないような場合には、まずは弁護士に相談してみるのも一つの手です。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。