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退職時は就業規則の確認が超大切!退職時のトラブルの対処法も紹介

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • 退職時は就業規則で退職日や有給、退職金に関する規定の確認が必要
  • 就業規則上の退職日の規定は、守らなくても法律的には問題無い
  • 就業規則に退職金に関する規定が無ければ、退職金はもらえない

「会社を辞めたいけど退職届っていつまでに提出すれば良い?」

「うちの会社退職金は出るのかな?」

「有休を全て使い切って退職したいけど可能?」

退職時は上記のような疑問を抱くはずです。実はこれらの疑問の答えは、全て就業規則を見れば記載してあります。

このため、退職の際は就業規則の規定をくまなくチェックするようにしましょう。

今回は退職時に就業規則でチェックすべき項目を解説します。

退職時に起きやすいトラブルの対処法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

退職時に就業規則でチェックすべき項目

就業規則とは賃金や労働時間、その他の労働条件などについて定めたものです。

原則として、労働者を常時10人以上抱える事業所は、就業規則の作成と所轄労働基準監督署への届け出が義務付けられています。(労働基準法89条)

つまり、余程従業員が少ない会社に勤務していない限り、必ず就業規則は存在します。

退職時に就業規則の内容で確認すべき項目を紹介するので、チェックしてみましょう。

退職日に関する規定

まず就業規則に退職日に関する規定はあるかチェックしましょう。

「退職の申出は退職日の〇日前に行うこと」などと記載されているケースが多いです。

原則として、就業規則に記載された退職日に関する規定は守る必要があります。

会社側は退職者が発生すると、後任の補充や業務分担の変更などやることが多く生じます。

これらの準備期間として期日を設定しているので、円満退職のためには期日を遵守しましょう。

しかし、パワハラやセクハラ被害に遭って精神的に限界で今すぐ辞めたいという人もいるでしょう。

このような逼迫した状況では、退職日の2週間前の申出でも問題ありません。

民法627条では「労働契約の当事者は雇用の期間を定めなかった場合には、各当事者はいつでも解約の申出を行うことができ、この場合、申込から2週間を経過することで労働契約が終了する。」とあります。

労働基準法には労働者の退職の申出日に関する規定はないため、上記の民法の規定が適用されます。

つまり、退職日の2週間前に伝えるのであれば、法律上は何ら問題は無いのです。

ただし、これは期間の定めがない労働契約の場合です。

契約社員や嘱託社員のような、契約で労働期間が定められている勤務形態では、原則として契約期間が終了しなければ退職はできません。

労働契約の期間の有無によって退職日の扱いが変わる点は頭に入れておきましょう。

年次有給休暇に関する規定

就業規則では、発生条件や取得手続き、時季変更権のことなど年次有給休暇に関する事項が規定されています。

勤務期間に応じた年次有給休暇の付与日数が記載されているため、自分があと何日有給が残っているのか確認が可能です。

辞めるタイミングとしては、引継ぎや残りの業務量にもよりますが、年次有給休暇を全部使い切って辞めるのがベストです。

そのためにも、まずは残有給日数を確認し、逆算した行動を取りましょう。

もしかしたら、就業規則に年次有給休暇に関する規定がない会社もあるかもしれません。

その場合は労働基準法39条を確認してみましょう。

労働基準法は労働条件の下限を示した法律であり、39条には「勤務日の8割以上出社した労働者に対しては、雇い入れから6ヵ月以上経過したら10日の有給休暇を付与しなければいけない」とあります。

労働基準法は原則として日本国内で働く全ての労働者に対して適用されるため、就業規則に年次有給休暇に関する規定がない場合は、こちらの規定に則って進めます。

退職金に関する規定

就業規則に退職金に関する規定はあるか確認してみましょう。

労働基準法上は退職金に関する規定は存在しないため、退職金を支払わない企業があっても問題はありません。

実際、退職金制度を設けていない企業は一定数存在します。

就業規則に退職金に関する規定が無ければ、原則として退職金はもらえません。

ただし、就業規則とは別に退職金規程を設けている会社もあるので、確認漏れが無いかチェックしましょう。

退職金に関する規定を見つけられたら、算出に関する規定があるか合わせて確認してください。

自分がもらえる退職金の額を把握しておかねば、支給された金額が適切か判断できません。多くの場合、算定基礎額に支給率を乗じて算出する形を取ります。

就業規則関連で想定される退職時のトラブル

これまでお世話になった会社ですから、できることなら円満退職で終りたいと考える人が大半です。

しかし、退職時は何かとトラブルに見舞われやすく、円満退職の実現は簡単なことではありません。

ここでは退職時に想定されるよくあるトラブルについて対処法を解説します。

自分が直面した時に事態がこじれないために、適切な対処法を知っておきましょう。

「退職日の3ヵ月前には退職届を提出」という規定は守るべき?

会社によっては「退職日の3ヵ月前には退職届を提出すること」という規定を、就業規則で設けている場合があります。

この規定を守ると、退職届の提出後、会社にいなければいけない期間が長くて気まずいと感じるでしょう。

先述した通り、法律上は退職日の2週間前に退職を告げれば問題ありませんので、就業規則で長すぎる期間を設けたら無効になる可能性もあります。

実際、「退職日の3ヵ月前には退職を告げること」と就業規則に明示していた会社が、その規定を守らなかった従業員を訴えたケースで、会社側が敗訴したという事案がありました。

ただし、注意すべきは年俸制の場合、話は別になる点です。

民法627条3項には「6ヵ月以上の期間によって報酬を定めた場合、解約の申し入れは3ヵ月前に行う必要がある」との規定があります。

この規定に該当する代表的なケースが年俸制です。

つまり、年俸制の従業員が解約を申し出る場合は「退職日の3ヵ月前には退職届を提出する」との就業規則の規程を原則として守らなければなりません

退職は認めないと言われたらどうする?

就業規則に定められた退職日に関するルールも守っても、会社側から「退職は認めない」「退職するなら労働契約違反で損害賠償を請求する」などと言われる場合もあります。

こんな強い言葉を聞いたら恐れ戦くかもしれませんが、これらの文句は単なる脅しなので安心してください。

退職は労働者に認められた権利であり、会社側がこの権利を侵害することはできません。

会社側の圧が強くどうしても辞めるのが難しい場合は、弁護士に相談し代わりに交渉してもらうのが良いでしょう。

就業規則が見つからない!

退職することを決定して退職日や有休、退職金に関する規定を確認しようと思っても、就業規則が見つからない可能性もあります。

人事や総務担当者では無い限り、普段から見るような書類ではありませんから、どこにあるか分からないのも無理はありません。

人事担当者に確認し、就業規則の所在を教えてもらいましょう。

そもそも労働基準法上、就業規則には周知義務が定められています。

労働基準法106条、同法施行規則52条の2では下記に掲げる方法で就業規則を周知する必要があるとの規定があります。

  • 常時作業場の見やすい場所へ提示、もしくは据え付けること
  • 書面を労働者に交付
  • 磁気テープや磁気ディスク、これに準ずるもので記録し、かつ各作業場に内容を確認できる機器を設置すること

就業規則が見つからない場合、会社が就業規則の周知義務違反を犯している可能性も考えられます。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。