不当解雇・退職勧奨
お悩みお聞かせください

無料相談窓口(24時間全国対応)

※伺った事情をもとに、ショートメールメッセージ(SMS)か電話にて専門員が返答いたします

※ユニオンとしてご対応が難しいものでも、適切な相談先をお伝えしますので、まずはご連絡ください

会社から源泉徴収票がもらえない場合にはどのように対応すればよいか

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

20190319104908 11837f79d8eb18479b474e91645d4dfee04842e9 1

この記事でわかること

  • 源泉徴収票とは会社から支払われた給与と所得税額の計算をした書面
  • 源泉徴収票は確定申告や年末調整・還付申告、住宅ローン控除の申請などに利用される
  • 源泉徴収票をもらえない場合には源泉徴収票不交付の届出手続きを行う

「転職をして新しい職場に年末調整のために源泉徴収票を提出する必要があるのだが、前職が出してくれない」とお悩みの方もいらっしゃるかと思います。

年末調整のみならず、住宅ローン控除の利用などいろいろな用途がある源泉徴収票をだしてもらえない場合には、どのような対処方法が必要なのでしょうか。

このページでは源泉徴収票を出してもらえない場合の処理についてお伝えします。

源泉徴収票は何のために使うのか

そもそも源泉徴収票は何のために使うのでしょうか。

源泉徴収とは

源泉徴収とは、会社が給与の支払いをするときに所得税を差し引く制度のことをいいます。

個人の所得については所得税の対象になり、所得税は基本的には確定申告をして納付をすることになりますが、源泉徴収によって会社が代わりに納付をしてくれます。

大部分の人が所得として給与を得ているので、源泉徴収を行うことで、労働者は確定申告をする必要がなくなる、国にとっても所得税の徴収を確実に行うというメリットがあるものになります。

源泉徴収票とは

源泉徴収票は、給与・退職手当・公的年金の支払いをする者が、支払額と源泉徴収をした額を証明する書面です。

労働者が関係するものは、給与所得・退職手当の部分です。

源泉徴収票には、支払われた給与の総額と、源泉徴収された所得税の額が記載されています。

源泉徴収票は以下のような用途に利用します。

確定申告

年末調整

住宅ローン控除

源泉徴収票をもらえなければ確定申告ができない

会社からの給与以外にも自営業をやっていたり複数の給与所得がある場合には、確定申告をする必要があります。

確定申告をするには添付書類として源泉徴収票が必要で、もらえない場合には確定申告ができなくなります。

源泉徴収票をもらえなければ年末調整ができない

1年の途中で転職をした場合や、結婚や出産によって扶養家族に変更があった場合には、所得税の計算をする必要があります。

この計算のことを年末調整と呼んでおり、転職をした場合には前の会社より交付される源泉徴収票が必要で、もらえない場合には年末調整に支障をきたします。

源泉徴収票をもらえなければ住宅ローン控除の申告ができない

住宅ローン等を利用してマイホームを手に入れたり増改築したような場合には、所得税の控除を受けることができます。

この控除のことを通称住宅ローン控除(住宅借入金特別控除)と呼んでいます。

この控除を受けるためには、控除を受ける年には確定申告をする必要があり、確定申告をする際に源泉徴収票の提出が必要となります。

源泉徴収票をもらえなければ、この申告ができなくなってしまいます。

最初に確定申告をすれば、以後は年末調整で控除の適用を受けることが可能となっています。

会社が源泉徴収票を出さない場合の対応方法

では、会社が源泉徴収票を出さない場合には、どのような対応方法があるのでしょうか。

源泉徴収票を労働者に交付するのは使用者の義務

源泉徴収票の交付については、所得税法226条1項で会社に義務として課せられています。

そのため、多忙・面倒であるなどの理由でこれを交付しないのは所得税法に違反する行為です。

会社が提出しない場合には所得税法で交付義務があることを指摘

会社が源泉徴収票を交付しない場合には、会社に交付の請求をします。

単に多忙や事務の漏れなどで交付が受けられてない場合もありますので、リマインドをすることが必要な場合もあります。

会社が多忙や面倒であるということを理由に交付をしないような場合には、所得税法で提出する義務があることをきちんと指摘しましょう。

それでも会社が源泉徴収票を出さない場合には税務署に相談

それでも会社が源泉徴収票を出さない場合には、税務署に相談を行います。

税務署では、「源泉徴収票不交付の届出手続き」というものを準備しており、この手続があると会社に対して行政指導を行ってくれます。

それでも提出しない場合には、所得税法242条6号によって、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する旨の規定がありますので、通常は行政指導によって交付をすることが期待されます。

源泉徴収票不交付の届出手続をするには、国税庁のホームページでpdfファイルで配布がされているので、記載して納税地を所轄する税務署長あてに提出をします。

手数料は不要で、給与明細が保存されていればその写しを添付します。

源泉徴収票不交付の届出書は、https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hotei/23100017.htm([手続名]源泉徴収票不交付の届出手続/国税庁)で取得することが可能です。

納税地を所轄する税務署は、https://www.nta.go.jp/about/organization/access/map.htm (税務署の所在地などを知りたい方/国税庁)で確認ができます。

勤務していた会社が倒産してしまったような場合

前職が倒産してしまった場合には源泉徴収票はどうやって取得するのでしょうか。

事実上の倒産状態で会社自体はあるような場合には、法律上は会社の代表者がこれを発行する義務があります。

会社が清算手続きをしている場合には、清算中の会社が源泉徴収票を発行することになります。

清算中の会社には、会社の代表者のように「清算人」という役職の方がいますので、商業登記簿を確認して連絡をしてみましょう。

会社が倒産したといっても、民事再生・会社更生の手続きをしている場合には会社は存続していますので、従来どおり源泉徴収票を交付する義務があります。

会社が破産手続を行うと、最終的には会社が消滅することになります。

破産手続きの最中は、手続を主導する破産管財人という人がついており、会社についての清算業務を行っています。

破産管財人は弁護士が裁判所から選任されており、会社の建物の入口に張り紙があり連絡先が掲載されていたり、インターネットのホームページで公開されています。

まとめ

このページでは、源泉徴収票がもらえない場合の対処方法についてお伝えしてきました。

源泉徴収票は会社に出す義務があるもので、出してもらえない場合には税務署で相談をしてみましょう。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

詳しくはこちら

みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。