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有給休暇を1時間単位で取得できる?時間単位年休とは?

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • 有給休暇を1時間単位で取得できる会社も増えてきている
  • 会社によっては時間単位年休を利用できない場合も多い
  • 時間単位年休を翌年に繰越しても、翌年取得できる有給休暇が増えるわけではない

「1時間だけ時間があったら…」

「急用が入ったから早く帰りたい」

日々会社で働いていて、このような思いを抱いたことがあるという人も多いでしょう。

有給休暇は労働者に平等に与えられた権利ですが、会社によっては中々取得し辛いというのが現状。

しかし労働基準法が改正されたことにより、1時間単位で有給休暇を取得することを認める会社も数多く出てきました。

今回は1時間単位で有給休暇を取得できる制度「時間単位年休」について詳しく解説していきたいと思います。

有給休暇を1時間単位で取得することはできる?

有給休暇といえば一般的には1日単位で取得するものです。

しかしより柔軟に有給休暇を取れるように、1時間単位で有給を取得することができるシステムもできてきました。

この章では有給休暇を1時間単位で取得できる「時間単位年休」について解説していきます。

時間単位年休とは?

時間単位年休とは、その名前の通り、1時間単位で取得できる有給休暇のことを言います。

時間単位年休は最低1時間から、労働者の希望に合わせて、2時間、3時間と取得することも可能です。

有給休暇は本来労働者に平等に与えられた、正当な権利ですが、社風やその時の業務状況によっては気軽に有給休暇を取得できないというのが現状です。

そんな状況を少しでも良くするために、2010年に労働基準法が改正され、この時間単位年休が導入されました。

時間単位年休はどれくらい取得できる?

時間単位年休の上限は、年間5日までと法律で定められています。

5日間はただ単に5日分の時間単位年休が取得できるというわけではなく、所定労働時間の5日分となっています。

例えば1日の所定労働時間が8時間の企業であれば、8時間×5日分で合計40時間の時間単位年休を取得することができるのです。

時間単位年休はどんな人たちが取得できる?

時間単位年休を取得できる従業員の範囲は、会社と労働者たちが協議して労働条件について定める労使協定によって決定することができます。

そのため時間単位年休が使える従業員の範囲は会社によって様々です。

しかし時間単位年休をどのような目的で使用するかは、労働者側に選択の自由があるため、利用目的によって労働者の範囲を定めることはできません。

例を挙げると「時間単位年給の取得は通院をする労働者に限る」といった定めはできないということです

時間単位年休を取得できるかは会社次第

2010年の労働基準法改正によって、時間単位年休を就業規則に導入する会社もありました。

しかし2017年に厚生労働省が行った調査によれば、時間単位年休を導入している会社は全体の18.7%にとどまっています。

そのため全ての会社で時間単位年休を取得できるというわけではなく、この記事を読んでいるあなたの会社でも取得できるかどうかは分かりません。

実際に取得できないかかけあってみましょう。

時間単位で有給休暇を取得するメリット

働き方改革によって、時間単位年休には注目が集まっています。

使い方によっては様々なメリットがあるのです。

そこでこの章では、そんな時間単位年休のメリットをご紹介していきたいと思います。

時間活用の幅を広げてくれる

時間単位年休の大きなメリットは、時間活用の幅が広がるということでしょう。

以前では有給休暇の最小単位は半日というところも多く、1時間だけ有給休暇を取りたいのに、半日空いてしまうということもしばしばでした。

しかし時間単位年休が導入されたことにより、短時間の休暇を有効活用することができるようになったのです。

例えば、「通院のため、1時間遅れて会社に行く」「私用のため、2時間早く退社する」という使い方ができます。

1日丸々休むというわけでもないので、普通の有給休暇よりも取得しやすいでしょう。

育児や介護をしている人にとっても非常に便利

育児や介護をしていると、何かと緊急事態は起こるものです。

子供が熱を出した、要介護の両親の具合が急に悪くなった、などなど多数のトラブルに見舞われて、困った経験のある人は多いでしょう。

そんな時に役立つのが時間単位年休です。

子供を病院に送り届けたり、要介護の老人の様子を見に行ったりするのに、短時間の有給休暇は非常に便利です。

短時間の有給休暇なので、仕事に穴を開けて、職場の人たちに迷惑をかけるといったことも少なくなるでしょう。

私生活と仕事の両立には最適な制度です。

時短勤務の補填として利用できる

多くの会社は子供が小さいときは、時短勤務を可能とする制度が整備されています。

しかし子供がある程度大きくなると、時短勤務から通常勤務に移行しなければなりません。

まだまだ手のかかる子供を育児しながら、仕事をするのは非常に大変です。

そんな時に夫婦で協力して時間単位年休を利用すれば、大変な時期を乗り越えることができるでしょう。

時短勤務の場合、労働時間が少ないので給料が下がってしまいますが、時間単位年休は有給休暇なので、給料が下がらないのも魅力的です。

1時間単位での有給休暇の計算方法

1時間単位で有給休暇を取得できる、時間単位年休は非常に便利な制度として注目を集めています。

しかし取得できる時間数にも上限が設けられているため、自分が取得した時間単位年休の総時間をしっかり把握しておく必要があります。

時間単位年休の計算方法などについて詳しく見ていきましょう。

基本的に1時間単位でしか取得は不可

時間単位年休は基本的に1時間が最低単位となるため、30分など1時間以下の有給休暇は取得することができません。

もし30分だけ有給休暇を取得したい場合でも、1時間での取得になります。

1時間単位でしたら2時間、3時間といったように連続で時間単位年休を取得することも可能となっていますので、勤め先に導入されていれば、積極的に利用してみることをオススメします。

時間単位年休は繰越すことができる

時間単位年休は、基本的に所定労働時間の5日分が上限となっていますが、年内に使い切らなかった場合、翌年に繰越すことができます。

仮に時間単位年休を繰越したとしても、翌年に利用できる時間単位年休は、所定労働時間の5日分です。

そのため、いくら時間単位年休を繰越したとしても、翌年に取得できる有給休暇が増えることはないのでご注意下さい。

また、従業員が時間単位年休を取得することによって、事業に支障が生じる場合は、時季変更権によって時期をずらされる可能性があるので、有給休暇を取得する時期についてはしっかり上司と相談しましょう。

時間単位年休取得時の給料計算

時間単位年休を使用した際に発生する給料は、1日の有給休暇の賃金を計算した後に、その日の所定労働時間で割ることで算出できます。

普通の有給休暇で発生する給料と、ほとんど算出方法が変わらないため、さほど難しい計算にはならないでしょう。

まとめ

今回は1時間単位で有給休暇を取得できる制度、時間単位年休について詳しく解説してきました。

1時間から有給休暇を利用できる、時間単位年休は、急なトラブルや私用があったときに非常に便利な制度です。

まだ普及率はさほど高くありませんが、働き改革の波を受けて、どんどん浸透していくことでしょう。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。