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雇用保険の加入条件とは?メリットも含め分かりやすく解説

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • 雇用保険の加入条件は「1週間の所定労働時間が20時間以上、かつ31日以上働く見込みがあること」
  • 原則として、学生は上記の条件を満たしても雇用保険に加入できない
  • 雇用保険では失業保険の他に、教育訓練給付金や育児・介護休業給付金ももらえる

雇用保険に加入できるか気になっていませんか?雇用保険に加入していないと失業した時に受け取れる失業保険を受給できません。コロナ禍で雇用が不安定な時代に失業保険が無いと不安ですから、ぜひとも雇用保険には加入したいところです。本記事では雇用保険の加入条件や加入によるメリットをお伝えします。自分が雇用保険に加入できるのか、失業保険以外の給付金が何なのか等分かるので、ぜひご一読ください。

雇用保険の加入条件

雇用保険とは国が運営する社会保険制度の一つで、一般的には健康保険や厚生年金と同じく、社員であれば加入するものです。会社には条件に当てはまる従業員を全て雇用保険に加入させる義務があります。加入させるべき従業員を虚偽の報告や怠慢によって加入の手続きを怠った場合、6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金を課せられます。(雇用保険法第84条)では雇用保険の加入条件とは何なのか見ていきましょう。

1週間の所定労働時間が20時間以上

一つ目の条件は1週間の所定労働時間が20時間以上を数えることです。所定労働時間とは、会社と従業員の労働契約で定められた労働時間を指します。従業員の労働時間は「1日8時間・週40時間以内」という法定労働時間(労働基準法第32条)の範囲内であれば、基本的には自由に定めても良いとされています。週20時間以上働いていれば、正社員はもちろん、派遣やパート・アルバイトでも雇用保険に加入可能です。ただし、恒常的に週20時間以上働く必要があります。残業がかさんだなどの理由で一時的に20時間を越えるだけでは認められません。また、当初の所定労働時間が20時間を越えていても、労働条件が変更になり途中から20時間を下回ってしまった場合、その時点で雇用保険からは外されてしまいます。アルバイトの場合、シフトの都合で週の労働時間が変則的になる可能性もあるので上記の点には注意してください。基本的には雇用契約書で定められた労働時間をもとに判断されます。

31日以上働く見込みがある

2つ目は31日以上働く見込みがあるという点です。31日の算定期間は契約期間であり、労働した日数ではありません。例えば週3で二か月間働いた場合、働く日数は26日程度ですが31日以上働くという条件は満たしています。また、働く日数とは言わず働く「見込みがある」という言い方をしていることにも着目してください。見込みなので確定していなくとも問題ないのです。最初の一ヵ月間は試用期間だとしても、通常は試用期間が終わっても働き続けるだろうと推測できますから、31日以上働く見込みがあると考えても良いとされています。また、雇用契約期間が31日未満で終了するケースでも同様の雇用契約で雇用された労働者で31日以上働いた実績があるならば、見込みありと捉えても良いと解されます。2015年の労働者派遣法の改正により30日以内の労働契約は原則として禁止されました。このため、労働期間に定めがある派遣労働者の場合でも31日以上働くという条件は基本的にクリアできます。

学生ではないこと

原則、高校生や大学生は雇用保険の対象外です。アルバイトの学生は基本的には雇用保険に加入できないことになります。学生の本分は勉学に励むことにあり、アルバイトは労働というより臨時内職的な扱いを受けます。したがってアルバイトを辞めても、学業に励むべき状態だとして「失業中」に該当しないと考えられるためです。ただし、例外として通信教育や夜間制・定時制の学校に通う学生は雇用保険に加入できるとされています。また、昼間働く学生でも下記の条件に当てはまれば、雇用保険に加入可能です。

  • 卒業見込み証明書を有する者で、卒業後も同一事業所に就職する予定の者
  • 休学中の人
  • 事業主の命令で、または事業主の承認を受けて大学院に進学する予定の者
  • 出席日数が課程修了の要件とならない学校に在籍し、同一事業所において、他の労働者と一緒に勤務できると認められる人

色々と例外は多いので、学生だから雇用保険には入れないと決めつけていると、損してしまう場合があります。

雇用保険に加入することで受け取れる手当や給付金

雇用保険=失業保険と考えている人もいるのではないでしょうか。雇用保険は失業保険以外にも受け取れる支給金が存在します。これは雇用保険の目的が失業後の求職活動のサポートのみならず、労働者の生活及び雇用の安定をはかる点にあるからです。例えば、再就職先を見つけるために行う教育訓練の支援金や休職中の生活保障も対象です。雇用保険に加入すると得られる手当や支給金の内容をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

失業保険

失業保険は休職中の失業者の生活保障を目的に支給される手当です。失業者全てに支給されるわけではなく、「就職する積極的な意思があり、いつでも就職可能な能力を備えているにも関わらず、職に就くことができない」というハローワークが定める失業状態に該当する必要があります。

また、雇用保険の加入期間が「離職日以前2年の間に12ヵ月以上」という条件も満たさねばいけません。雇用保険に加入し保険料を支払っていたとしても、12ヵ月以上経過しないと失業保険は受け取れない点に注意してください。例えば、新卒で半年で退職してしまったケースでは失業保険は受け取ることができません。ただし、複数の会社における加入期間を合算できるので、半年で退職してもすぐ転職すれば上記の条件を満たすことは可能です。

自分の意思に反して退職を余儀なくされた特定理由離職者や、会社の倒産や解雇によって失業した特定受給資格者の場合、「離職日以前1年の間に6ヵ月以上」と条件が緩和される点も知っておきましょう。

教育訓練支給金

教育訓練受講のために支払った費用の一部を支給する教育訓練支給金も雇用保険の内容の一つ。厚生労働省が指定する対象講座の受講を受け修了した後に、支給申請の手続きを行うことで訓練に生じた費用の一定割合について、教育訓練支給金を受給できます。教育訓練には一般教育訓練支給金と専門実践教育訓練給付金の2種類があり、専門実践教育訓練給付金の場合、受講の伴う諸経費についても支援を受けられます。

教育訓練給付金の支給対象者は以下の通りです。

  • 受講開始日時点で雇用保険の支給要件期間が3年以上(はじめて支給を受ける場合、1年以上)
  • 受講開始日時点で被保険者ではない場合、被保険者資格を喪失して以降、受講開始日までが1年以内であること

支給要件期間とは、原則として同一の職場で継続して被保険者として雇用された期間を指します。教育訓練給付金は働きながらでも受け取ることが可能なので、今の職場でスキルアップのために資格を習得したいと考えている労働者の方におすすめです。

育児・介護休業給付金

育児や介護のために長期休業する場合も雇用保険から給付金が支払われます。

育児休業給付金は、原則として1歳未満の子供を養育するために休業する際に支払われる給付金です。介護休業給付金は、要介護状態にある家族の介護のために休業をした場合に受け取ることができる給付金です。育児休業給付金・介護休業給付金ともに基本的な支給要件は以下のようになります。

  • 育児休業(介護休業)開始日前2年の間に、賃金の支払いを受けた日数が11日以上の月が12ヵ月以上あること
  • 育児休業(介護休業)期間中に、一ヵ月あたり8割以上の賃金の支払を受けていないこと
  • 就業している日数が、一ヵ月ごとに10日以内であること
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    みんなのユニオン

    執行委員岡野武志

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    みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。