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違法状態を解消してほしい!

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • 労働基準監督署は労働基準法などを使用者が適正に運用しているかを監視する機関で、主な仕事はルールを守らせることである
  • 通報方法は直接監督署に行ったり、電話をしたり、メールをしたりなどがある
  • 労働基準監督署への通報が問題解決の最短ルートとは限らず、むしろ他の手段の方が簡易迅速である場合も多い

現在において、労働契約法や労働基準法、育児介護法等、いわゆる労働法違反というのは残念ながら多々存在します。

そのような場合にまず相談したくてもどこに相談すればいいかわからない…ということも当然ながら考えられます。

そこで本記事では、労働法問題の相談先の有力候補の一つである労働基準監督署についてその権限や相談する場合の注意点などをまとめていきます。

労働基準監督署とは

まず初めに労働基準監督署の役割や権限を説明していきます。

「労働法」運用の監視・是正機関

労働基準監督署とは、労働基準法をはじめとした労働契約法、育児介護法、男女雇用機会均等法などなど様々な労働に関する法律(学問上「労働法」といいます。「労働法」という法典はないことに注意してください。)が正しく運用されているか使用者を監視する機関であり、さらに違法状態の是正を目指す機関です。

労働者の相談機関としての性質も併せ持っており、法律知識の少ない一般人でも比較的簡易な方法により、相談が可能です。

労働基準監督署の権限

労働基準監督署は、違法状態にある企業に対して是正勧告を出すことができます。もっともこの是正勧告自体はあくまで違法状態の解消を目的にしたもので、民事上の請求(例えば未払い賃金を全て払わせるような効力)ではありません。

さらに労働基準監督署は労働法関連の法律に明示がある場合に限り、その会社に直接調査をしたり、資料の提出を命じたりすることができます。

一定の場合には検察等に送致(事件化して検察に動いてもらうこと。これにより使用者が逮捕される場合もあります。)する場合も存在します。

このように労働基準監督署は様々な権限を有していますが、どれも違法状態の是正が直接の目的であることに注意が必要です。

労働者からの通報

先にも述べましたが労働基準監督署は違法状態の是正を主目的にしながら、労働者からの法律違反の通報も受けています。

その方法としては直接労働基準監督署に行く、メールをする、電話をするというようなもので、特に後者二つ(メールや電話)は完全匿名での通報が可能です。

(匿名の場合にはその都合上提出できない証拠も多く(例えば自己の名が記載された若しくは一見して個人を特定できるタイムカードなど)、証拠不十分・薄弱として取り合ってくれない場合もあります。)

労働基準監督署の役割は違法状態の是正であり、その仕事に優先度を付ける必要もあるので、いつも直ちに労働基準監督署が動いてくれるとは限りません。

なお、労働基準監督署への通報を理由に解雇又は不利益処分をすることは労働基準法104条2項に反して絶対的に禁止されますので、労働基準書への通報を理由に解雇された場合は直ちに民事上の請求も可能です。

取り扱っていない事項もある

労働基準監督署は労働法違反全般を監督する機関ではありますが、事項によっては他の相談機関に相談してくれと言われてしまう場合もあります。

例えば雇用保険に関する問い合わせなどは労働基準監督署ではなく、ハローワーク等にすべきでしょう。

労働基準監督署への通報に適している場合

以上のことから労働基準監督署への通報が適している場合と適していない、つまり弁護士などへの相談の方が簡易迅速である場合について分けて説明していきます。

違法状態の是正を目的にしている

まず通報する人が、あくまでも違法状態の是正をしたいだけで自分の権利救済は副次的なもので良いというような場合には労働基準監督署への通報は功を奏することもあります。

職場の最低賃金法違反、残業代未払いなどはこの側面が強い場合もあります。

たとえばA会社に比較的入りたての新人Xさんが、入社してすぐにA社の違法残業や最低賃金法違反に気づいた場合、その未払い賃金を会社に民事訴訟で請求してもその額が矮小、若しくは弁護士費用等裁判の経費の方が高くなってしまう可能性があります。

そのような場合、Xさんとしては無料で通報できる労働基準監督署に通報を入れることにより、上手くいけば今後の待遇が良くなって、かつ通報者も分からず気まずくならないという最善の結果を得られる可能性もあります。

逆に、未払いの賃金請求を主として考える場合には、手段として労働基準監督署への通報は向いていないことが多いです。

特に不当解雇の場合など労働契約法や労働基準法違反があってもそれを労働基準監督署に通報してもいつ動いてくれるかわからない、そもそも動かない可能性もある状態では問題は何も解決しません。

このように個人救済を主な目的にする場合には、むしろ弁護士に依頼する方が迅速かつ丁寧に今後の方針の説明がされ、満足のいく結果になると思われます。

適法か違法かわからない

そもそも法を学んでいない人からすると、適法違法の判断がつかないことも考えられます。

そのような場合にとりあえず労働基準監督署に聞いてみて違法であればそのまま通報するというのは手段として有効です。

弁護士に相談するとなると腰が重いし費用が掛かる場合が多いですが、労働基準監督署であれば無料ですし、今後どのように行動すればいいかアドバイスをくれることも考えられます。

あまり急いでいない

緊急性のあまり高くない場合についても労働基準監督署の通報が有効な場合が考えられます。労働基準監督署への通報で費用が掛かることはないので特にゆっくり改善されていくのでも構わないというような場合には費用対効果が高い可能性はあります。

先に述べた通り、労働基準監督署は公益保護を一次的目的とした公的機関ですが、特定の事案を必ず解決してもらえるとは限りません。

そこで緊急性が高い場合にはやはり弁護士に委任すべきでしょう。費用を払う分少なくとも期間内の対応が望めるからです。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。