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希望退職とはどんな制度?目的やメリット・デメリットについて解説

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • 希望退職制度は会社の人員整理を目的として、自主退職する従業員を募る制度である
  • 希望退職に応募して退職すると、退職金の増額や再就職の支援などの恩恵を受けられる
  • 希望退職には、安定収入がなくなり年金受給額が減るリスクを伴う

希望退職者を募る企業で働いている方は多いのではないでしょうか。

近年の不況のあおりを受け、希望退職制度を導入する企業が増えています。

希望退職と聞けば、退職金が多くもらえるというイメージを持っている方は多いでしょう。

しかし、それはメリットの1つに過ぎず、希望退職にはデメリットもあります。

そこで今回は、希望退職制度の概要やメリット・デメリットについて解説しますので、希望退職への応募を考えている方は参考にしてくださいね。

希望退職とは|会社が希望退職を募ったらどうする?

希望退職という言葉を聞いたことがある方は多いはずですが、どんな制度なのか理解できているでしょうか。

まずは、希望退職制度の目的や対象者の年齢について解説します。

希望退職制度の目的

希望退職制度はリストラの一環として実施され、会社が自主的に退職する社員を募集する制度です。

希望退職者の募集は主に以下の3つの理由で行われます。

  • 経営悪化のため
  • 組織再編のため
  • 組織の体質改善のため

希望退職者の募集は人員整理のために行われるケースが大半です。

企業の経営が悪化した時や、合併などで機能の同じ部署があった場合、人件費の削減のために希望退職を募ることがあります。

なお、希望退職者を募集するのは、何かしらの問題が起きている時だけではありません。

「黒字リストラ」と呼ばれ、人件費の高い中高年層の人員を整理し、若年層に所得を再分配する目的でも導入される制度です。

年功序列から実力主義の風潮を根付かせる効果も期待できます。

希望退職は自己都合?会社都合?

希望退職に応じる形でなく自主的に退職すれば、退職理由はもちろん自己都合です。

希望退職制度を利用しての退職であれば、原則会社都合の退職として扱われます。

会社都合での退職の場合、自己都合退職者に比べて失業手当を受給する時に有利です。

雇用保険での特定受給資格者となり、失業手当の支給開始前に制限期間がなく7日間の待期期間を終えてすぐに支給されます。

また、受給期間も自己都合で辞めた場合より長くなることが多いです。

希望退職の対象年齢

希望退職の対象となる社員の年齢は、特に定まっていません。

各企業が個別の状況を判断しながら決定します。

「40歳以上」などと一定以上の年齢の社員に限定される場合が多いものの、年齢制限がないケースも少なくありません。

希望退職に応募するメリット

希望退職に応募すると有利な条件で退職できますが、どんなメリットがあるかご存知でしょうか。

ここでは、希望退職には具体的にどんなメリットがあるのか解説します。

自由な時間ができる

退職すれば、働いていた時間を別のことに使えます。

また、定年を迎えて退職した場合に比べて、若いため体力があるでしょう。

再就職を目指す場合は別ですが、元気な時に好きなことをやる時間が手に入るのがメリットの1つです。

退職金が割り増しされる

希望退職に応募して退職すれば、通常よりも退職金を多く受け取れます。

割増率は企業ごとに異なり、年齢や勤続年数によっても変わるので必ず応募する前に条件を確認しましょう。

同じタイミングで自己都合退職した場合に比べて、1.5倍以上の退職金が出る可能性もあります。

自由に使える時間とともにお金も手に入るので、リタイア後の生活に安心も生まれるでしょう。

転職活動がしやすい

希望退職制度を利用した社員に対して、再就職をあっせんするなどの支援を行う企業もあります。

希望退職の対象になるのは中高年が中心であり、若い世代に比べて再就職先がスムーズに決まらないことが少なくありません。

企業が再就職を支援することで、再就職を目指すミドル以上の世代の不安が払拭されます。

具体的な支援内容は、就職先の紹介や面接練習などです。

また、面接の場で前職の退職理由を尋ねられた時にも、説明しやすいというメリットがあります。

業績悪化による希望退職なら、自分で考えて決断したことをアピールでき好印象を与えられるでしょう。

さらに、多くの時間と退職金により、焦らずじっくり考えながら転職活動に集中できるはずです。

希望退職に応募するデメリット

希望退職への応募を決めるにあたって、デメリットの理解は欠かせません。

退職してから後悔しないように、悪い面にも目を向けながら考えましょう。

安定した収入がなくなる

当然ながら、会社を辞めると毎月もらえていた給料の支給がなくなります。

給料が振り込まれなくなっても日々の生活にはお金がかかり、税金や保険料も基本的には払い続けなければなりません。

退職金が割り増しされたとしても、安定した収入がない状況には不安を感じる可能性があります。

就職先が決まるとは限らない

すぐに別の会社に就職しようと考えて退職しても、就職先がすぐに決まる保証はどこにもありません。

不景気により会社の業績が悪化したために、希望退職を募っていた場合は要注意です。

他の会社で自分と似たような経歴を持つ人が、同時期に大量に辞める可能性があります。

その後の転職活動時に各企業に求職者が殺到すれば、転職活動が長引くかもしれません。

無収入で転職先を探している間も、もちろん生活費が必要です。

お金に対する不安や焦りが精神的ストレスになることも考えられます。

そのため、希望退職に応募する前から転職活動を開始するのがおすすめです。

転職先が決まったとしても、前職より収入が下がる可能性があることも念頭に置いて、希望退職を利用するか否か考えましょう。

年金が減る可能性がある

厚生年金加入者が老後にもらえる老齢厚生年金は、加入月数と賃金水準で決まります。

転職先を決めずに会社を辞めれば厚生年金から脱退することとなり、累計の加入月数の減少は避けられません。

さらに、転職後に収入が減れば、年金の受給額が減少する要因になります。

そのため、目先の退職金の増額だけにとらわれて退職するのはおすすめできません。

希望退職の面談や応募の前にやるべきこと

会社が希望退職を募る場合、対象の社員との面談が行われます。

面談や応募の前に準備しておくべき事項について解説しますので、何をすればよいかチェックしましょう。

面談前に承諾または拒否の意思を固める

希望退職は社員の意思に基づいて退職を決める制度なので、拒否しても構いません。

まずは、自分が希望退職制度を利用して会社を辞める気があるかどうか、明確にしましょう。

面談は退職させたい社員を説得する目的で行われます。

退職する気がないならはっきり断らないと、納得していない状態で退職することになりかねません。

面談では、以下のような質問をされることが想定されます。

  • 希望退職制度を利用するか
  • どんなキャリアを形成したいか
  • 今後どのようにして会社に貢献するか
  • 日を改めて再度面談してよいか

あらかじめ予想される質問への回答を考えておき、実際に面談の場で質問された時にはっきり答えられるようにしましょう。

なお、希望退職を断り会社に残留する場合、業績悪化により給与やボーナスなどが減額されるリスクを認識する必要があります。

応募条件と優遇措置を確認する

会社が希望退職者を募集し始めたら、まずは年齢・勤続年数・募集人数などの応募条件の確認が必要です。

自分が希望退職の対象者であることが分かったら、優遇措置に関して以下のポイントを確認しましょう。

  • 退職金はいくらか
  • 有給休暇の消化または買い上げできるか
  • 再就職の支援があるか

なお、誰を退職させるか決める権限を持っているのは会社です。

会社に必要な人材と判断された場合、応募しても希望退職が認められない場合があります。

その後の生活を見据えておく

希望退職に応募するなら、希望退職が認められた時のことを考え、辞めた後の生活の計画を立てましょう。

家族の同意を得ることはもちろん、転職先が決まっていないのであれば生活を続けられるだけの貯蓄がなければいけません。

また、生活を継続できるだけのお金があっても、無職の状態ではローンやクレジットカードなどの審査を通すのは困難です。

審査を受ける必要があるなら、退職前に済ませておくことをおすすめします。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。