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リストラの前兆となる5つのサイン!整理解雇の要件も解説

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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この記事でわかること

  • リストラの前兆は「上司から口頭による連絡が少なくなる」「上司がいきなり優しくなる」「会社が買収される」「後輩が自分を押しのけてプロジェクトに割り当てられる」「重要性の低い業務に従事させられる」の5つ
  • 追い出し部屋のような退職を前提とした配置転換は違法の可能性がある
  • 整理解雇は4つの要件を全て満たさなければ、解雇権の濫用で無効となる

職場において自分の扱いが以前よりも悪くなったと感じることがあれば、それはリストラの前兆かもしれません。リストラはリストラクチャリングの略語で、会社が経営不振等を理由に、人員整理や解雇を行うことを指します。リストラは基本的にはいきなり上司から言い渡されるものですが、その前に前兆と言える事柄が起こっている場合が多いです。

今回はリストラの前兆にはどんなものがあるのか解説します。リストラの代表的な手法である整理解雇の要件についても紹介するので、リストラの予感を抱く人はぜひお読みください。

リストラの前兆となる5つのケース

リストラの前兆を知っておくことで、来たるリストラ通告に備えた準備が可能になります。例えば会社と争う覚悟を決めたり、転職活動をはじめるなどです。リストラの前兆を5つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

上司からの口頭による連絡が少なくなった

解雇やリストラの前は上司とのコミュニケーションが少なくなりがちです。以前は連絡事項を口頭で伝えてくれていたのに、今はメールを送ってくるだけになった等の状況に直面しているならば注意が必要です。上司は「退職を言い渡す人にはおざなりな対応で良いだろう」と考えます。酷い話と思われるかもしれませんが、人間ですから致し方ない部分もあるでしょう。

ただし文書主義の徹底など会社全体の方向性が変化したために、対面でのコミュニケーションが減っている可能性もあります。特に理由もないのに、上司に避けられているなと感じたら注意が必要です。

上司がいきなり優しくなる

先程の事例とは真逆ですが、以前は厳しかった上司が急に優しくなった時も注意が必要です。これからリストラを言い渡して辛い思いをさせるから、今の間は優しく接しようと考えている可能性があります。上司から手厚い対応を受けているからといって、安心するのは危険なのです。

人間には心理学上「互換性」と言って、相手から受けた恩は同じ分だけ返そうとする習性があります。成果を挙げている人に対して気を遣ったり褒めたりといった対応をするのは自然なコミュニケーションです。しかし、成果もあげていないのに優しくされるのはバランスの悪い関係だと言えます。退職をこれから告げるうしろめたさゆえに、違和感のあるコミュニケーションを取ってしまうのです。

会社が買収される

勤めている会社が他の企業に買収されることになった場合、リストラの通告がすぐそこに迫っている可能性が高いです。買収の目的は、基本的には買収先の商品やノウハウであって従業員ではありません。このため、買収が決まったら整理解雇やリストラが行われる可能性は極めて高いです。

特に誰もが名を知る大企業や業界でトップのシェアを誇る企業から買収を受ける場合、注意が必要だと言えるでしょう。そういった会社にはもともと優秀な人材が自社にいることもあり、買収先のリストラを躊躇なく行う可能性があるからです。

後輩が自分を押しのけてプロジェクトに割り当てられる

あるプロジェクトが始動するとなった時に、自分よりも先に後輩に声がかかったというケースも黄信号だと言えるでしょう。先輩ですから、基本的には仕事に関する知識は後輩を上回っているはずです。にも関わらず後輩に声がかかったということは、後輩の方が上司からの評価が高いことを意味する場合が多いです。

もちろん専門的な知識が必要なプロジェクトで、後輩の方がその分野の知識に長けていた可能性もあるかもしれません。しかし一般的に捉えて、あなたの仕事上の評価が芳しくない可能性が高いです。仕事上の評価が低ければ、リストラの対象に真っ先に含まれることになるでしょう。

重要性の低い業務に従事させられる

「長期的な仕事を任せてもらえなくなった」「以前よりも自己の裁量が低い作業に従事させられるようになった」など、仕事の内容のグレードが下がった時もリストラの前兆の一つです。会社としては、辞める予定の従業員に重要な仕事を任せにくいと考えます。

中には追い出し部屋といって、リストラ予定の社員を他部署との接触が少ないような部署に異動させるケースもあります。しかし、追い出し部屋のような退職を前提とする配置転換は違法となる可能性もあるのです。

判例でも退職を促すことを目的とした配置転換を、配置転換権の濫用だと捉え、無効と判じたケースもあります。(平19(ワ)30681号)

リストラ(整理解雇)の4要件を紹介

会社からリストラ宣告を受け、納得がいかなければ会社と争うことになるでしょう。争点となるのは、リストラ行為に違法性がないのかという点です。リストラが違法だと判じられる代表的なケースは「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上の相当性を欠く理由の場合」(労働契約法16条)です。

リストラの方法には退職勧奨などもありますが、整理解雇の形で行われる場合が多いです。整理解雇には4つの要件を満たす必要があり、いずれ一つでも欠けていれば、解雇権の濫用として当該解雇が無効になります。整理解雇の4要件を紹介するので、不当なリストラに備える準備のためにもぜひ把握しておきましょう。

人員整理の必要性があるか

人員整理を行うためには、経営上の必要性が認められなければいけません。論点は「経営上の必要性」とはどの程度の事柄があれば言えるかどうかです。人員整理を行わなければ会社が倒産してしまう場合は、もちろん必要性があると言えるでしょう。

倒産までいかなくても客観的にみて高度な経営危機状態に陥っている場合も、人員整理が必要だと判断される可能性は高いです。人員整理は会社側の一方的な都合により行われる性質があるので、その必要性は慎重に判断せねばなりません。とはいえ判例では会社側の裁量を幅広く認めるケースもあり、企業運営上やむを得ない理由があれば問題無いと判断される可能性もあります。

解雇回避の努力義務を行っているか

解雇は企業が従業員に対して行う処分のうち最も重いものですので、解雇に至る際は、その他の代替措置を講じても状況が改善できないような場合に限られます。例えば、役員報酬を削ったり新規採用を抑制したりといった方策を取ることで人員整理の実施を免れるならば、こうした手段を先に取る義務があります。整理解雇回避のための努力を行った上でそれでも解雇の必要がある状況であれば、整理解雇の実施はやむを得ません。どのレベルまで解雇の回避措置を行えば良いかという点は判例でも判断が分かれるところです。

解雇される者の選定に合理的な理由があるか

解雇処分を受ける者の選定基準が合理的かつ公平なものである必要があります。主観的に「この人は仕事ができないからクビ」と判断すると違法の可能性があります。

手続きに妥当性があるか

整理解雇の手続きの妥当性では、解雇の対象者や労働組合(または労働者の過半数の代表)と協議を行い、整理解雇について納得を得た上で手続きに進んでいるかという点が争点になります。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。