不当解雇・退職勧奨
お悩みお聞かせください

無料相談窓口(24時間全国対応)

※伺った事情をもとに、ショートメールメッセージ(SMS)か電話にて専門員が返答いたします

※ユニオンとしてご対応が難しいものでも、適切な相談先をお伝えしますので、まずはご連絡ください

【上司の態度が変わる】退職時に想定されるトラブルを3つ紹介

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

emotional moment man sitting holding head hands stressed sad young male having mental 1

この記事でわかること

  • 退職交渉時の暴言はパワハラに該当する可能性もある
  • 辞めさせてくれない場合、会社の行為は違法の可能性が高い
  • 飲み会に誘われなくなったケースもパワハラの一種

退職を伝えた途端、それまで優しかった上司の態度が変わることがありますよね。言動が豹変し、パワハラまがいの言葉を投げつけられると人間の恐ろしさを感じるでしょう。また無視や仕事を振られなくなるといった扱いを受けるのも辛いものです。今回は会社に退職を伝えたために生じる法的なトラブルについて考察します。退職を伝える際は誰でも見舞われる危険があることなので、ぜひ読んでみてください。

退職時に態度が変わる会社とのトラブル

それまでの勤務態度が良好だったり、キャリアアップのための前向きな転職であったとしても、退職時は会社とトラブルになりやすいものです。退職を伝えたことで仲の良かった直属の上司との関係が崩壊し、仕事を全く振ってもらえなくなったという話も聞きます。かわいがっていた部下に裏切られたと感じたのかもしれませんが、円満退職を望む部下からしたら辛い状況です。退職時の上司や会社とのやり取りでは、なかには違法性を帯びるケースもあります。退職を伝えた後に、会社との間で起きる法的なトラブルについてまとめたのでチェックしてください。

怒り狂う上司からの暴言

退職を伝えたら「君の実力ではどこに行ってもやっていけないよ」と言われたという話はよく聞きます。怒り狂った上司から人格否定に値する言葉を投げかけられるケースもあるでしょう。

こういった上司からの暴言は、パワハラに該当する場合もあります。業務上必要ないにも関わらず、酷い暴言や嫌味を言われたら、名誉毀損罪や侮辱罪に該当する可能性も考えられます。裁判で名誉毀損に該当することを証明できれば、受けた精神的損害に対する慰謝料を損害賠償として請求することが可能です。刑法230条では名誉毀損が成立する要件を規定しており、それは「公然と」「事実を適示し」「名誉を棄損した」という3点です。

どんな言葉が名誉毀損に当たるかはケースバイケースですが、判例では「 おまえはやる気がない。馬鹿野郎。給料泥棒。」との発言があったケースでパワハラだと認定しています。

時には業務上の指示で、厳しい物言いがなされるのは仕方ありません。しかし、退職交渉の場は業務とは関係ない場です。行き過ぎた言動が行われたとすれば、パワハラに該当する可能性も高いでしょう。

もし暴力が振るわれれば、刑事事件に発展し、暴行罪や傷害罪が適用される場合もあります。退職時に態度が豹変する上司のパワハラ言動には注意しましょう。

辞めさせてくれない

退職交渉でパワハラに値するような酷い言動があったとしても、辞めさせてくれればそれで良いと考える人も少なくありません。

しかし、世の中には従業員からの退職の申し出を認めない会社も存在します。法律上、退職は会社側の同意を必要としていません。民法627条では「2週間前に会社に伝えれば、問題無く退職できる」と規定されています。ですので、会社側が退職は認めないと主張してきても、退職日の2週間前に退職の意思を伝えていれば、聞く耳を持たなくてけっこうです。

「退職したら損害賠償を請求する」など言ってくるケースもありますが、会社に実害を与えていなければ、損害賠償の必要はありません。実害とは、現在プロジェクトリーダーを担当しており、自分がいなくなればプロジェクトが失敗に終わるといった状況です。一般の社員ではそこまで影響力を持つことは稀なので、普通に退職できるでしょう。

法律上はこのような規定ですが、就業規則で「退職時は違約金を支払う」などと規定があるケースもあります。退職時の違約金は、例え就業規則に規定がある場合でも支払う必要はありません。労働基準法第16条には「会社側は従業員の労働契約の債務不履行を理由に、違約金を定めたり損害賠償を請求したりする定めをしてはいけない」と規定されています。退職時に上司から違約金を求められたら、毅然とした態度で拒否してもらって構いません。

飲み会に誘われなくなった

退職予定者に対し、飲み会を誘わなくなるという仕打ちをする会社もあります。中には送別会を行ってくれない会社もあり、後味が悪い形で辞めざるを得ない場合も多いです。

退職予定者を飲み会に誘わないという行為は、パワハラに該当する可能性が高いです。なぜなら、厚生労働省が規定するパワハラの6類型には身体的な攻撃や精神的な攻撃の他に「人間関係からの切り離し」という項目もあるためです。

部署の飲み会に誘わなかったり、会話をしないなどの行為は人間関係の切り離し行為に該当します。

飲み会に誘われないことで精神的苦痛を受けたと証明すれば、損害賠償を請求できる可能性もゼロではありません。飲み会に誘われないことを理由に会社を訴えたければ、一度弁護士に相談してみるのが良いでしょう。

退職時に会社から仕打ちを受けないためにしてはいけないこと

退職時に、上司からひどい仕打ちを受けるのは従業員に非がある場合も考えられます。日常的な業務態度が芳しくなかったり、退職の伝え方が適当であれば相手が怒るのも当然です。ここでは円満退職の実現のために、退職時にしてはいけないことを紹介します。これから退職を伝えようとしている方は、トラブルを未然に防ぐために参考にしてください。

退職の話をメール1本で済ませる

退職に関する相談は非常に重要な内容です。そういった重大な話をメール1本で済ませると、上司は激高する可能性もあります。メールなら記録に残るから良いかと思うのかもしれませんが、人としては褒められる行為ではありません。精神的な疾患を発症しており会話も覚束ないなど余程の事情がない限り、退職の話は対面で伝えましょう。

ちなみに退職の話を切り出す際は、メールでも問題ありません。「お忙しいのでメールで失礼します。」などの前置きとともに「大切なお話があるので、一度面談の機会をいただけないでしょうか。」と伝えれば、上司は不快な気持ちを抱かないでしょう。

上司に伝える前に社内の別の人に退職の話をする

上司に伝える前に同僚や同期に退職の話をするケースも、上司が憤怒する可能性が高いです。退職に関する話は、まずは上司を通して行うのが礼儀です。

他の誰かから上司に退職を考えていることが耳に入ると「なぜ自分には言ってくれないんだ」と不信感を抱きます。このマイナスな感情が退職交渉の場で、怒りをエスカレートさせます。転職活動をする場合、職場の人には内密に行うことも大切です。「社内で退職の話をするのは上司だけ」と肝に命じておきましょう。

引き止めに対しあいまいな態度を示す

退職交渉では、かなりの確率で引き止めにあいます。引き止めにあった際に、どっちつかずの態度をしてはいけません。あいまいな態度が続いた後に「やっぱり退職でお願いします。」というと、引き止めに労力や時間を割いたこともあり、上司が激高する恐れもあります。できれば初志貫徹で、どんな引き止めにも応じないというスタンスで臨むのが良いでしょう。交渉時は給料アップや役職付与などをちらつかせてくる場合もありますが、こうした措置を本当に実現してくれるか分かりません。そもそも一度退職の意思を示した従業員に対し、会社側は信用できないとの目を向けてくるので、残留したとしても居づらくなる恐れが高いです。退職交渉時は引き止めには応じず、自分の意思を貫き通しましょう。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

詳しくはこちら

みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。