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未消化の有給を退職までに使い切る方法や注意点について

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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退職を決めた時点で、未消化の有給休暇がまだまだ残っていた!

では、残っていた有給休暇を退職日までに上手に使い切るにはどうすればよいのでしょうか。

この記事では、未消化の有給休暇を退職日までに使い切る方法と注意点について解説していきます。

退職前に未消化の有給をすべて消化する方法

「次の転職先が決まった!」「独立して事業を始める!」など、退職が決まっているときに有給休暇が残っていた場合、どのように対応すればよいでしょうか。

これから、未消化の有給休暇を消化しきるにはどうするべきか説明します。

会社は退職が決まっていても有給消化を拒否できない

退職予定だとしても会社側は労働者が未消化の有給休暇を使うことを拒否できません

労働者が希望する時期に有給休暇を取得することは労働基準法39条で定められ、会社側が拒否した場合、労働基準法違反となり罰則が適用されます

たとえ退職が決まっていたとしても、同じです。

そのため、上司から「退職が決まっているのに有給取得は認めない!」と言われたとしても、諦めてはいけません。

退職を伝えるタイミングはいつがいい?

未消化の有給休暇をすべて使い切るには、スケジュール管理がとても大事です。

上司や会社に退職を伝えるのが遅れたことで、有給休暇を消化しきれなかった、ということも考えられます。

未消化の有給休暇すべてを使い切るには、早い段階で伝えておく方がよいでしょう。

有給休暇は勤務年数が伸びるにつれ、付与日数が増え、さらには繰り越しもされるため、退職前には未消化の有給休暇が30日分も残っていたなんてこともありえます。

そのため、以下のことを意識しましょう。

  • 退職日をいつにするか
  • 未消化の有給休暇が何日あるか
  • すべて消化するにはどのタイミングで伝えるのがベストか

自由に有給休暇を取得できる職場ならば、繰り越しもあまりされず未消化分が5日程度という場合もありえます。

したがって、特に未消化の有給休暇がどれだけ残っているのかということに注意して、上司や会社に退職日を伝えましょう。

注意すべき労働日数とは?

残っている有給休暇をすべて消化するには、労働者が働くべき日数である労働日数が退職日までにあと何日なのかをチェックする必要があります。

なぜなら、有給休暇は労働義務のある日にのみ請求ができ、就業規則などに規定された休日にあてることはできないからです。

これは労働基準法39条に定められています。

そのため、有給休暇にあてられる労働日数が退職日まで何日あるのかを確認しましょう。

労働日数を知るには、カレンダー上の日数である暦日数から就業規則で定められた休日数を差し引くことでわかります。

土日・祝日が休みの人で、2020年11月の場合、以下の通りです。

暦日数:30日

労働日数:30日ー11日(土日が9日・祝日が2日)=19日

そのため、未消化の有給休暇が30日残っているならば、1ヶ月前に上司に退職を伝えるのでは、すべての有給休暇を消化できないことになります。

どのタイミングで退職を伝えるのがベストなのかを知るには、労働日数と有給休暇の残りを確認が必要です。

未消化の有給は退職時に買い取ってもらえるか?

「転職先の入社日が決まっていて、退職までに有給を使い切れない!」

「後任の引き継ぎをお願いされて、有給が残ってしまうかも!」

こんなとき、会社側に有給休暇の買い取りはしてもらえるのでしょうか。

以下で見ていきましょう。

原則有給の買い取りは違法

有給休暇の買い取りは原則禁止されています。

なぜなら、有給休暇は労働者がリフレッシュするために与えられるものだからです。
例外的に有給買取が認められるのは?

有給休暇の現金化が前提であると、会社側は労働者に有給の取得を認めず、代わりにお金だけ渡すということがまかり通ってしまいます。

その場合、有給休暇の本来の目的が達成されません。

このことから、有給休暇を現金に換えることは違法です。

例外として退職までの有給の買い取りは認められる

原則買い取りが禁止されている有給休暇ですが、例外もあります。

それは以下の3つになります。

  • 労働基準法で定めた日数を上回っている
  • 有給休暇が2年の時効を過ぎた
  • 退職時までに未消化の有給休暇がある

この場合、例外的に有給休暇の買い取りが認められます。

ただし、労働基準法などの法律に定められているわけではありません。

そのため、未消化の有給休暇の買い取りを会社側から拒否される可能性もあります

買い取りの例外は就業規則や雇用契約書など会社独自で規定されているため、事前に確認しておきましょう。

有給の買い取りの計算方法

有給休暇の買い取り金額の計算方法は、法律で定められていません。

それは買い取り自体が禁止されているためです。

しかし、会社独自で買い取りを認めている場合、有給休暇の計算方法は以下の3つが考えられます。

①月給を労働日数で割った金額
②労働基準法12条で定める平均賃金
③正社員や契約社員など雇用形態による一律金額

【2020年11月末に退職予定・雇用形態が正社員・未消化の有給休暇20日・月給30万円(手当を含まない)の場合】

①30万円÷19日=15,789円(小数点以下切り捨て)
 15789円×20日=315,780円

②90万円(30万円×3ヶ月)÷91日(9月~11月の暦日数)=9,890円(小数点以下切り捨て)
 9,890円×20日=197,800円

③正社員は有給休暇の買い取り金額を7,000円(1日あたり)と就業規則に規定
 7,000円×20日=140,000円

有給休暇の買い取りの計算方法は就業規則や雇用契約書で会社独自で規定しています。

事前にチェックしておくことが重要です。

未消化の有給を退職までに取得させてもらえない場合

残っている有給休暇の取得を上司が認めてくれないときは、どうすればよいでしょうか。

対処法について以下で説明していきます。

法務部や労働組合へ相談

上司がまとまった有給休暇の取得を認めてくれない場合、法務部や人事部など、より法律に精通している担当部署に相談するのがよいでしょう。

退職予定だとしても未消化の有給休暇を消化することは、法律で労働者に認められています。

そのため、法務部などが正当な判断をしてくれるはずです。

また、加入する労働組合に相談することは、より効果的といえます。

もし労働組合に未加入の場合、日本初の無料オンライン労働組合「みんなユニオン」がおすすめです。

労働基準監督署へ相談

退職予定だとしても有給休暇の取得は、労働基準法で認められています。

そのため、労働関連の法律を守らない会社を取り締まる労働基準監督署へ相談することはとても有効です。

会社側の労働基準法の違反が認められれば、会社側への指導や是正勧告をしてもらえる可能性があります。

もし指導や是正勧告をしてもらえなかったとしても、労働基準監督署に相談したことを上司や会社に伝えることで、会社側が未消化の有給休暇の取得に応じるようになるかもしれません。

たまっている有給休暇の取得を認めなかったとしても、諦めずに対応してみましょう。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。