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リストラされたらご相談を|退職金や整理解雇について弁護士が解説

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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新型コロナウイルスの影響で雇用情勢は不安定となり、リストラを敢行する企業も増えています。

会社からリストラを告げられたら、将来への不安や会社への怒りなどから冷静ではいられず、その後の対応まで考えることができないかもしれません。

しかし、リストラには、それに対抗するための法的な仕組みが用意されています。解説をご覧いただき、自分がリストラを告げられたときに何をすべきなのかを確認してください。

リストラされたら|まずは拒否できないか確認

リストラと聞くと、「強制的に退職させられる」「覆すことができない」というイメージの方も多いのではないでしょうか。

企業がリストラを実行する方法にはいくつかありまずが、企業からのリストラについて拒否できたりそもそもリストラそのものが違法である場合などがあるのです。

まずは、ご自身の告げられたリストラがどの方法に当てはまるか確認しましょう。

そもそもリストラの意味と理由とは?

リストラとは、リストラクチャリングの略語で、もともとは事業の再構築といった意味合いです。

それが、今では「会社が行う人員整理」というイメージが定着しています。これは、経営難に直面した企業が、コスト削減のために社員数の削減を行なうケースが目立ったからです。

経営難が理由のため、「労働者側には反論の余地がなく、強制的にクビを切られる」というイメージにつながっていると思われます。

リストラには「整理解雇」と「退職勧奨」がある

ただし、法律的には、すべてのリストラが強制的に行われるというわけではありません。

会社が経営難を理由とした人員削減を実施する方法には、大きく「整理解雇」と「退職勧奨」があります。

このうち「整理解雇」は、会社が一方的に従業員を退職させてしまうものです。対して「退職勧奨」は、従業員に自主的な退職を促すことを指します。

退職勧奨によるリストラは拒否できる

退職勧奨はあくまで退職の促しですので、告げられても従う必要はありません。法的な強制力はないということです。

そのため、退職勧奨に従わず、拒否して働き続けるということも可能です。

退職勧奨の場合、典型的には、「会社の経営が苦しく、退職してもらいたいと考えている。検討してくれないか。」というように、労働者側に選択の余地を残す告げ方をされます。その際、「わかりました」とだけ伝えると「退職を受け入れた」と捉えられかねません。

拒否する場合には「退職は受け入れられません」というように、明確に退職を拒否することが重要です。もっとも、場の空気や今後の職場での関係性などから、明確に拒否できない場合も多くあります。その場合でも、最低限、「検討はしますが、時間をください」という留保は伝えましょう。

もっとも、拒否や留保をしたとしても、会社の姿勢が変わるとは限りません。そのため、あわせて、会社の経営状況やなぜ自分が選ばれたのかといった点を「判断の参考にさせてほしい」という理由を付けて、尋ねておくこともその後のために有益です。

整理解雇によるリストラは拒否できない

一方、整理解雇は、会社側が労働者との雇用契約を一方的に解除するものであり、基本的に拒否できません。

解雇は会社が労働者に対し一方的に退職を告げるものですから、社員がそれに従うかどうかにかかわらず、強制的に退職させられてしまうということになります。

解雇の典型例は、「◯日付であなたを解雇することに決まりました」と明確に告げられる場合です。特に、整理解雇は人員削減の最終段階として実施されることが多いため、解雇であることが明示されやすい類型です。

ただし、「辞めてもらうことになった」というような曖昧な言い方をされる場合もあります。その際には、「それは解雇ということでしょうか」と真意を尋ねることが必要です。勝手に解雇と思い込むことは不利益を生みますので、必ず確認しましょう。

その整理解雇は違法?リストラされたら考慮すべき【4要件】

このように、告げられたリストラが退職勧奨か整理解雇かで、自分の立場は大きく変わることになります。

ただし、整理解雇だったとしても、打つ手がないわけではありません。

整理解雇は、会社の経営難という社員にはなんともできない理由による解雇ですので、厳しい条件を満たさなければ違法と判断されます。

そのため、整理解雇が違法であるとして、その撤回を求めることも検討の余地があります。

具体的には、①人員整理の必要性②解雇回避努力の実施③整理解雇対象者の選定基準④整理解雇の手続き、の4つの条件があります。

順に解説します。

①人員整理の必要性はあったのか?

経営難を回避する方法には、人員整理以外にも様々なものが考えられます。したがって、まず、人員を削減する経営上の必要性があったのかが問題とされます。

裁判例では、比較的年齢の高い労働者を整理解雇しておきながら、他方で若年の労働者を雇用していた事案などで、人員整理の必要性が否定されています。もっとも、人員整理の必要性の有無は企業の経営状態などから判断されるため、ケースバイケースであり、明確な基準はありません。

そこで、会社に、どのような理由で人員整理の必要性ありと判断したのかを確認することが重要となります。

②解雇回避のための努力はなされたのか?

解雇は労働者の生活の糧を強制的に奪うもので、労働者にとって大きな不利益を与えます。そのため、人員整理の必要性がある場合でも、それを解雇という方法で実施する必要があったのかも検討されます。

これは、言い換えれば、「解雇をしなくても済むような努力を会社側が行ったかどうか」ということです。その努力の典型例は、配置転換の実施や希望退職の募集などで、これらの措置を講じないまま整理解雇に踏み切った場合に、整理解雇が違法とされた裁判例があります。

ただ、どのような措置を実施すれば解雇回避のための努力があったとされるかについて、画一的な基準はありません。特に、企業規模や人員整理を必要とする理由との兼ね合いで、会社に要求される努力の水準が変わることには注意が必要です。

③整理解雇の対象者の基準は合理的か?

①と②の検討から、整理解雇もやむをえないと判断される場合でも、整理解雇の対象者をどのように選んだのかが問われます。

ここでは、客観的で合理的な基準によって対象者を選ぶことが求められています。例えば、遅刻や欠勤などの勤怠状況、勤務成績、勤続年数などです。

この基準に関する裁判例の判断は分かれており、年齢を選定基準としたことが合理的とは言えないと判断されている例もあります。会社に対し、自分が対象に選ばれた理由を明らかにするよう求めることが重要と言えるでしょう。

④整理解雇の手続きは正しく行われたか?

最後は、整理解雇の手続きについてです。

人員整理を行う場合の手続きについて、労働組合との間で取り決めがされていたり、社内規程で定められていたりする場合があります。このような場合、会社は、その決められた手続きに沿って整理解雇を進めなければなりません。

また、手続きがあらかじめ定められていない場合でも、会社には、労働組合や労働者側に対して整理解雇の必要性や時期などを説明したり、協議をしたりすることが求められます。

このような手続きを踏んでいない場合、整理解雇が違法とされる可能性が高くなります。実際に、労働組合との交渉が十分でないことで解雇を無効とした裁判例があります。

整理解雇を拒否して争う場合の手続き・相談先は?

以上のように、整理解雇には法律上厳しい条件があり、裁判で違法と判断されることも少なくありません。

整理解雇を告げられたときに、その違法性について考えることは難しいかもしれません。
まずは、会社に対して①から④について詳細な説明を求めることから始めてみてください。

また、解雇の際には、会社に対して解雇理由証明書や解雇予告通知書の交付を求めることができます(労働基準法22条)。これらの書面には解雇の理由が記載されるため、今後のアクションを検討するうえで大きな参考になります。整理解雇の違法性を争うつもりであれば、必ず請求しておきましょう。

そして、会社からの説明を受けて、「おかしい」「納得できない」と感じる場合には、その旨を会社に伝えて解雇の撤回を要求するとともに、できるだけ早く第三者に相談すべきです。

相談先としては、弁護士や労働組合、労働局の総合労働相談コーナーなどがあります。相談の際には、リストラに至る経緯や会社から説明を受けた内容を整理しておき、会社から交付された書面を持参するなどするとスムーズに進みます。

相談後、法的に整理解雇の違法性をはっきりさせたいとなれば、やはり裁判ということになります。
裁判についてくわしく知りたい方は「不当解雇された!裁判を有利に進める方法、証拠、費用をまとめて解説」の記事をご覧ください。

また、裁判よりも簡易迅速な手続として労働審判というものもあります。
労働審判は労働者と企業の労使紛争に労働審判員と裁判官が介入し、問題解決できるように話し合いの場を設ける制度です。裁判よりも迅速な解決が見込めます。
くわしく知りたい方は「労働審判とは?労働審判について費用や流れをわかりやすく解説」の記事をご覧ください。

また、話し合いでの解決でも構わないということであれば、労働組合を介した交渉(団体交渉)や、労働局が実施しているあっせんという制度を利用することもできます。

どの手続きにもメリットとデメリットがありますので、相談した弁護士などとよく相談することが肝要です。

リストラされたらもらえるお金とは?

リストラには、ここまで解説してきた「リストラを拒否できるかどうか」という観点のほか、「金銭的な補償や賠償があるか」という問題も考えなければなりません。

大まかに、リストラを受け入れる場合には退職金や失業保険を受けられるかどうかが問題となり、違法なリストラの場合には慰謝料や解決金を会社に対して請求できるかが問題となります。

それぞれ確認していきます。

リストラされても退職金はもらえる?

リストラの形式が退職勧奨でも整理解雇でも、基本的には就業規則の通りに退職金を受け取ることができます。

特に退職勧奨の場合、通常の退職金よりも上乗せした金額の支給を条件に、退職を促される場合もあります。整理解雇の場合は、会社の退職金規程などで定められているルールに沿って退職金が支給されることになります。

もっとも、どちらであっても、金額の交渉は可能です。そのため、リストラを受け入れる場合には、まず、退職金の額や支給日等をしっかりと確認し、そのうえでできる限り有利な条件となるよう、交渉を試みることも一案です。

リストラされたらすぐ失業保険は受け取れる?

リストラの場合、失業保険の取り扱いが優遇されます。

自分の都合で退職した場合、失業保険の申請をしてから2〜3か月ほどで受給が可能となり、実際に受け取ることができるのは申請から約3〜4か月後になってしまいます。これは、給付制限期間というものが設けられているからです。

しかし、退職勧奨や解雇によって退職した場合、この給付制限期間がなくなります。そのため、申請から7日後に受給が可能となり、約1か月ほど経てば実際に受け取ることができます。

また、失業保険は受け取れる最大の日数が決まっています。この日数も、退職勧奨や解雇の場合には通常の場合より増えることとなっています。

失業保険はハローワークで手続きをしなければ受け取れませんので、退職したらすぐに申請手続を行いましょう。

リストラによる慰謝料・解決金は請求できる?

以上2つはリストラを受け入れる場合のお金でした。

そうではなく、整理解雇の違法性を主張する場合には慰謝料や解決金というお金が関係してきます。

まず、違法な解雇をされた場合、会社に対して慰謝料などの損害賠償を請求することができます。ただし、違法な解雇でも慰謝料の請求が認められない例も多く、慰謝料額についても明確な基準はありません。

そのようなこともあり、会社との話し合いで決着を図る場合、「解雇を受け入れる代わりに会社が解決金を支払う」という内容で和解することがよくあります。

解決金額にも基準はありませんが、給与の数ヶ月分という決め方が多いように思われます。もっとも、再就職のために必要な期間、これまでの会社への貢献などを考慮し、できるだけ有利な額を引き出すよう交渉すべきです。

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