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賃金未払いはどこに相談すべき?窓口一覧と請求方法

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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賃金が突然支払われなくなってしまったらどうしますか。
賃金は生活の基盤です。毎月一回以上、定められた期日に全額が支払われなければならなりません。

もし、賃金が適切に支払われなければ、速やかに対応すべきです。残業代の未払いであっても同様です。
この記事では、未払い賃金を請求する際の相談先や注意点・請求方法を解説します。

賃金未払いの無料相談窓口|生活できなくなる前に相談を!

未払い賃金があっても、会社に遠慮をしたり、大事にしたくないといった理由からあまり強く請求できないなどとお悩みの方もいるかもしれません。

しかし、ご自身の生活が一番です。悩んでいる間に、どんどん未払い額が増加し解決が難しくなってしまうこともあります。
深刻な状況になってしまう前にまずは相談をしてください。

未払い賃金は労働基準監督署に相談できる?

労働基準監督署は、あらゆる労働問題を取り扱っているわけではなく、会社が労働基準法に違反していないかを監督する機関です。
賃金の法規定は?

そして賃金の支払いについて労働基準法は、「毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない」と定めています(労働基準法24条)。

したがって、賃金未払いは労働基準法違反ということになり、労働基準監督署に相談・申告をすることができます。

労働基準法違反の事実が認められれば、労働基準監督署の判断で会社に対し是正指導・勧告が行われます。
直接相談者に給与の支払いを命じるといったことはしてくれませんが、労基の指導が入れば未払い賃金を支払ってもらえる可能性は高いでしょう。

このような労基署の性質から、給与の未払いを相談に行くというよりも「会社の給料未払いという違法行為を通報する」という姿勢で臨むのが良いかもしれません。

相談の際の注意点

労働基準監督署に対応してもらえる可能性を高めるため、事前に以下の準備をしておくとよいです。

  • 給与未払いの証拠を揃える
  • 事前に未払い請求をしておく

証拠がなければ、実際に労基署に対応してもらうのは難しいでしょう。
証拠として、給与明細、タイムカードなど労働時間を証明できるもの、雇用契約書、就業規則などがあります。

また、相談をしても、「まずは一度、会社に未払い賃金の請求をしてください」などと言われることが多いため事前に請求をしておくとスムーズです。

未払い賃金の請求には内容証明郵便を利用するのが一般的です。内容証明での請求方法は記事の後半でご説明します。

確実に回収したいなら弁護士に相談

労働基準監督署に対応してもらえない場合や、是正指導・勧告があってもなお会社側が給与を支払わないような場合には弁護士への相談を検討しましょう。

一般の個人が未払い賃金の請求などを行うことは、時間的にも精神的にも大きな負担になります。
また、せっかく苦労して請求しても会社がまともに取り合ってくれないということもあるかもしれません。

弁護士であれば労働者の代理人として、企業に対し未払い賃金の請求をしてくれます。弁護士からの請求となると会社にも誠実に対応して頂ける場合が多いです。

また、労働基準監督署で対応が難しいような、証拠が不十分な状況であっても弁護士であれば相談に乗ってもらうことができます。必要に応じて適切な証拠の集め方などの助言もしてもらえるでしょう。

賃金未払いの相談・請求前に確認しておきたいこと

未払い賃金請求をするにあたっては、事前にいくつか確認をしておきたいことがあります。

特に時効や遅延損害金の規定は法改正があったばかりですので確認をしておきましょう。

未払い賃金を請求できる時効は?

賃金の請求権には現在3年間の時効があるため注意が必要です。

これまで賃金請求権の消滅時効は2年間でしたが、2020年に法改正があり5年間に延長されることとなりました(労働基準法115条)。ただし、移行期間として当分の間は5年ではなく3年間とされています

給料のほか残業代も請求できる?

残業代も賃金ですから、未払いがあれば当然請求をすることができます。

残業が法定労働時間(原則1日8時間・1週間40時間)を超える場合には25%の割増賃金が支払われます。
なお、法定労働時間におさまる範囲の残業であれば割増賃金にはなりません。
たとえば、所定労働時間が7時間の場合に1時間残業をしたとしても、残業代は割増賃金とならない点にはご注意ください。

割増賃金は、時間外労働のほか、休日労働や深夜労働でも支払われます。

未払い賃金に利息は計上される?

未払い賃金にも利息(遅延損害金)はつきます。普通、賃金の未払いについて労使間で利率を定めてはいないでしょうから、法定利率に従った額の遅延損害金がつくことになります。
法定利率は?

法定利率については、商法514条が年6%と定めていましたが、同条は2017年の民法改正にともなって削除され、現在は法定利率の変動性が採用されています(民法404条)。
これにより、現実の経済情勢に連動した法定利率が3年ごとに法務省令で決定されることになりました(2020年4月1日から2022年12月31日までの法定利率は年3%)。

なお、2020年4月1日以前に発生していた未払い賃金については、旧来の年6%の利率が適用されます。

未払い賃金の請求をする方法

未払い賃金の請求はいつ、どういった内容を、誰が誰にしたのかを明確にするため内容証明郵便を利用することが一般的です。

ご自身で作成しても良いですし、弁護士や労働組合に委任をして内容証明郵便を送ってもらうこともできます。

内容証明郵便自体には強制力があるものではなく、単に請求をしたことを証明するという機能があるにとどまります。そのため、差出人と受取人の住所・氏名を付記するなど一定の書式であれば、記載内容自体は自由です。
以下に書き方の参考例を載せておきます。

以下の通り、通知いたします。
1. 私、〇〇〇〇は、〇〇年〇月、貴社に入社し勤務を継続してきました。ところが、〇〇年〇月分から○○年○月分までの期間分の所定賃金〇〇円のお支払いを頂けていない状況です。
2. そこで、貴社に対し、上記未払の賃金〇〇円(〇〇年〇月分から〇〇年〇〇月分までの間の所定賃金)についてのお支払いを請求します。
つきましては、上記未払い賃金〇〇円を、本書面到着後1週間以内に下記銀行口座に送金する方法にて、お支払い下さい。
3. 万一、上記期日までに未払賃金のお支払いを頂けない場合には、労働基準監督署へ申告するとともに、法的措置を検討せざるを得ませんので、その旨ご了承下さい。 
〇〇年〇月〇日

〇〇県〇〇市〇〇町〇-〇
通知人  〇〇〇〇

○○銀行○○支店 ○○預金
普通預金 口座番号 ○○○○○○
口座名義人 ○○○○○○

〇〇県〇〇市〇〇町〇-〇 〇〇ビル
〇〇株式会社
 代表取締役 〇〇〇〇 殿

会社に内容証明郵便が無視された際の対応方法

内容証明郵便は2、3日で届くことが通常です。受取人に届くと、配達証明が郵便局から送られてきます。
その後は、内容証明に記載した回答期限や支払い期限まで待ちましょう。

  • 内容証明に反論が来た場合
    請求通りに未払い賃金の支払いがあれば良いですが、仮に相手からの反論があった場合には弁護士などの専門家に相談すべきです。
    法的な視点に欠けた状態で会社の反論に対応してしまうと、あとから取り返しのつかない事態になってしまう場合もあります。
  • 内容証は届いたが無視された場合
    内容証明自体には支払いを強制する効力はないため、無視をされてしまった場合他の手段をとる必要があります。
    ご自身で送付していた場合には改めて労働基準監督署への申告や弁護士への相談を検討すべきでしょう。
    弁護士名義で改めて内容証明を送るだけでも会社の対応が変わる場合もあります。

その後取りうる他の請求手段としては以下のような方法があります。

  • 支払督促
  • 少額訴訟
  • 民事訴訟
  • 内容証明の受取り拒否や返却があった場合
    内容証明の配達は受取人に直接手渡ししてサインをしてもらう形で行われます。受取り拒否がされた場合には、その旨が郵便局から知らされます。
    一方、相手が不在だった場合には、郵便局で1週間保管され、受取人が再配達の希望をしなかった場合には、差出人に内容証明が返却されることになります。
    このような場合も、無視された場合と同様に次の手段を検討する必要があります。

未払い賃金の支払い督促とは

支払督促とは、裁判所を利用して督促をしてもらう手続です。
メリットや注意点は?

支払督促をする場合には、相手の住所地を管轄する簡易裁判所の裁判所書記官に申立てをします。
申立ては郵送やオンライン上でも可能なため、かならずしも裁判所に行く必要はありません。
また、書類審査のみで手続きができるため簡易で時間もかかりません。

会社が支払督促を無視した場合には、強制執行ができるようになります。

もっとも、支払督促に対し、相手が異議を述べた場合には通常の訴訟手続きに移行する点には注意が必要です。

弁護士による少額訴訟は可能?

少額訴訟は、債権額が60万円以下の場合に利用できる裁判制度であり、基本的に1回の期日で判決が下されるなど、通常の訴訟に比較して簡易・迅速な解決が見込めます。
少額訴訟は弁護士に依頼する?

もっとも、少額訴訟を利用するには、相手方が手続きに同意する必要があり、同意が得られなければ通常訴訟へ移行することとなります。

少額訴訟は、お互いが弁護士を委任せずに解決をしたいという場合には非常に有効です。
証拠資料が揃っていて、1回の期日で解決が見込めるような紛争に適した制度ですので個人で早期解決をしたい場合に便利です。
また、訴額が60万円以下に限定されているため、弁護士に依頼をすると費用倒れとなる場合も多いです。

実際に、ほとんどの少額訴訟は本人同士で手続きが進められています。

一方、相手方に弁護士がいる場合には、少額訴訟の利用に同意をしない可能性が高く、通常訴訟になることが予想されるため、少額訴訟を利用しても無駄になる場合が多いです。

通常訴訟(民事訴訟)は弁護士に頼むべき?

通常の民事訴訟であっても、必ずしも弁護士を委任する必要はなく、自身で裁判手続きを進めることも可能です。これを本人訴訟といいます。

未払い賃金の請求のような金銭請求の場合には、通常の訴訟であっても本人訴訟で進められることが意外と多いです。

しかし、通常訴訟に至るような紛争であれば、お互いの主張が真っ向から対立し、複雑化しているようなケースもあります。
相手が弁護士を選任していることも多く、裁判も長期化しがちですので、個人で訴訟を進めるのは負担は大きくなります。

弁護士を委任すべきかどうかについては、無料相談などを通じて専門家の意見を聞いてみることをおすすめします。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。