在宅勤務手当は必ず支給される?支給額の相場や企業の導入例を解説

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監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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新型コロナウイルス感染症の影響により、在宅勤務を導入する企業が増えてきていることはみなさんもご存知のことでしょう。

在宅勤務になれば、電気や水道、ガス、電話などといった従来職場で使用していたものをすべて自宅などで使用しなければならなくなります。

そのため、水道光熱費や通信費等の負担が気になるという方も多いのではないでしょうか?

在宅勤務になった場合、これらはすべて自身で負担しなければならないのでしょうか? 会社が手当を支給してくれるかどうかという点は、従業員の方にとって、大変気になるところです。

この記事では、在宅勤務手当について、支給額の相場や企業の実例にも触れながら解説していきます。

在宅勤務手当とは?|支給額の相場

在宅勤務は、従業員にとって、通勤時間を省くことができ、かえって、効率的に業務を行うことができるなどといったメリットがあります。

ですが、その反面、自宅で業務を行うことになるため、そこにはさまざまな出費が伴うことが予想されることも事実です。

このような出費を補填する目的で支給されるのが「在宅勤務手当」ですが、在宅勤務手当は、必ず会社から支給されるものなのでしょうか?

実際に在宅勤務をしている方からは、在宅勤務中に自宅で使用する水道光熱費や通信費はすべて自己で負担しているといった声も聞かれます。

実際のところ、どうなのでしょうか?

在宅勤務手当とは、在宅勤務者のために支給される手当のこと

在宅勤務になったからといって、職場と同じような環境が自宅に整っているとは限りません。むしろ、自宅において、職場と同じような環境が整っているケースは、皆無といっていいでしょう。

そのため、在宅勤務者は、在宅勤務ができるように、さまざまな物を用意しなければなりません。用意しなければならないものは、業種や人によっても異なります。

仕事用のデスクやチェアを用意しなければならない人もいます。

パソコンを用意しなければならない人もいれば、ネット回線を引かなければならない人もいるでしょう。

また、実際に在宅勤務を継続していくためには、日々の光熱費や通信費等もかかります。

これらの費用はすべて、在宅勤務者が仕事のために必要となる費用であるため、経費として会社側が負担すべき費用ということになります。

このように、在宅勤務手当は、在宅勤務により在宅勤務者が負担するさまざまな費用(経費)を会社が負担することを目的として、支給される手当なのです。

在宅勤務手当の相場は?

在宅勤務手当の相場は、企業によってもまちまちであり、およそ3,000円~15,000円/月です。

在宅勤務手当は、一律で支給されることが多いといえますが、在宅勤務の日数に応じて支給される場合もあります。

この相場からもわかるように、在宅勤務手当の相場は決して高いとはいえないのです。

会社側に在宅勤務手当の支給義務はない

前提として知っておかなければならないことは、会社側は、在宅勤務手当の支給義務を負っていないということです。

従業員に在宅勤務を命じる以上、会社は在宅勤務手当を支給する義務があるようにも思えます。

ですが、そもそも会社と従業員が締結する雇用契約は、従業員が労働を提供する代わりに、会社がその対価としての賃金を支払うということを内容としています。

このように、会社が従業員に支払う賃金は、あくまで労働の対価として支払われるものなのです。

この点、在宅勤務に関連して発生する費用は、従業員が会社に労働を提供するために必要となる準備的な費用であって、労働そのものではありません。

そうである以上、会社は、在宅勤務手当を必ず支給しなければならないというわけでなく、あくまで、会社の自由な判断により支給するかどうかを決めることができるのです。

在宅勤務手当は課税対象になる

在宅勤務になると、通勤する必要がなくなるため、それまで毎月支給されていた通勤手当は支給されなくなることが多いといえます。

つまり、通勤手当の支給がなくなるとともに、在宅勤務手当が支給されるようになるのです。

通勤手当は、ご存知のとおり、一定額までは非課税とされていますが、在宅勤務手当も同様に非課税となるのでしょうか?

通勤手当は月15万円までが非課税

一般的に、通勤手段として多く使われているのは、バスや電車などの公共交通機関です。

バスや電車にかかる運賃が通勤手当として支給される場合、1月当たり15万円までであれば、非課税となります。

通勤手当は、通勤にかかる費用として使途が明確に限定されていますので、給与と同じ性質のものとはいえないからです。

在宅勤務手当は課税対象

在宅勤務手当は、使途が限定されて支給されるケースもありますが、多くの場合、使途は限定されていません。

そのため、使途が明確に限定されている通勤手当とは性質が異なります。

使途が限定されていない以上、性質は給与と同じといえるため、在宅勤務手当は課税対象となってしまうのです。

たとえば、在宅勤務手当として、毎月5,000円が支給されている場合に、実際に月でかかった在宅勤務費が3,000円であった場合には、差額である2,000円は従業員の所得ということになります。

本来であれば、従業員の所得となった差額の2,000円が課税対象ということになりますが、すべての在宅勤務者を対象として、在宅勤務手当から従業員の所得を割り出すことはかえって煩雑になります。

そのため、多くの企業では、あらかじめ課税対象となる手当として処理されているのです。

在宅勤務手当を導入している企業の実例

新型コロナウイルス感染症の影響により、在宅勤務を導入する企業が増えていますが、その中でも、在宅勤務手当を導入している企業は、具体的にどの程度の在宅勤務手当を支給しているのでしょうか。

株式会社Aの場合

株式会社Aは、緊急事態宣言がなされる以前から感染被害防止などを目的として、在宅勤務の導入を進めていました。

株式会社Aが支給する在宅勤務手当は、6万円/6ヵ月となっており、月に換算すると、1万円となります。使用使途は特に限定されずに支給されています。

以下で見る他社と比べると、株式会社Aの在宅勤務手当は高額といっていいでしょう。

株式会社Bの場合

株式会社Bは、緊急事態宣言を受けて、その期間中のサポートという名目で月額5,000円の新型コロナ対応手当を従業員に支給しました。

主に、出社時に必要となるマスクやアルコール等の購入代金、在宅勤務において必要となる水道光熱費や通信費などに充てられることが予定された支給です。

もっとも、緊急事態宣言が解除されたことに伴い、株式会社Bは新型コロナ対応手当の支給を終了しています。

株式会社Cの場合

複数のグループ会社をもつC株式会社は、2020年10月より、在宅勤務の日数に応じて、在宅勤務手当を支給することを開始しました。

C株式会社が支給する在宅勤務手当は、在宅勤務日1日当たり200円です。

また、それに伴い、通勤手当の一律支給を廃止し、実際にかかった通勤費のみを支給する運用に変更しました。

株式会社Aと比べると、株式会社Cの在宅勤務手当は、低額だといっていいでしょう。

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