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不当解雇された!裁判を有利に進める方法、証拠、費用をまとめて解説

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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不当解雇されたら、泣き寝入りすべきではありません。

会社の態度が強硬な場合、裁判を起こしてでも、未払賃金や解雇予告手当、慰謝料などきっちり支払ってもらいましょう。

ただ裁判を起こすには、専門的なスキルや知識が必要です。何の知識もないまま自分1人で進めるのは、不安を感じるでしょう。

この記事では、不当解雇されたときの裁判を有利に進める方法や必要な証拠、流れやかかる費用など、まとめて解説します。

会社からの解雇通知に納得できない方は、ぜひ参考にしてみてください。

不当解雇の裁判で請求できること

不当解雇されたときに裁判を起こすと、会社へどういったことを請求できるのでしょうか?

解雇を無効にしてもらえる

不当解雇とは、「法律の要件を満たさない違法な解雇」です。

たとえば解雇予告手当を払わずに解雇した場合や、解雇理由がないのに解雇した場合などをイメージしてみてください。

不当解雇で裁判を起こすときには「不当解雇なので解雇は無効」と主張するのが基本です。

勝訴して解雇が無効となると、従業員としての地位が継続するので、会社に戻れます。これまで通り、働いて給料をもらえるので、生活が維持されるでしょう。

未払賃金を払ってもらえる

従業員を解雇したら、会社は解雇以後の賃金を支払わないのが通常です。

しかし不当解雇の場合、解雇は無効なので本来は賃金を払わねばなりません。不当解雇後の賃金が未払いとなってしまいます。

そこで不当解雇の裁判を起こすときには、未払い賃金をまとめて請求します。通常の月給や賞与だけではなく、未払いの残業代も一緒に請求できます。

解雇後の期間が長くなればなるほど、高額な未払賃金を払わせることができるでしょう。

慰謝料を払ってもらえる

不当解雇されると「慰謝料」を請求できる可能性もあります。

慰謝料とは、不法行為によって被害者が被った精神的損害に対する賠償金です。
不当解雇が悪質で違法性が高い場合、「不法行為」が成立して会社は労働者へ慰謝料を払わねばなりません。

不当解雇の慰謝料相場は、50~100万円程度です。悪質なセクハラ、パワハラがあったケース、会社が不正を隠そうとして労基署へ告発した労働者へ嫌がらせをした場合などには、慰謝料を払ってもらえる可能性があると考えましょう。

解雇予告手当を払ってもらえる

企業が労働者を解雇するときには、30日前に解雇予告をするか不足日数分の解雇予告手当を払わねばなりません。ただ不当解雇のケースでは、解雇予告手当が払われない事例も少なからず存在します。

その場合、裁判で解雇予告手当を請求できる可能性があります。金額的には5~10万円前後となるケースが多いでしょう。

和解すると解決金や退職金も請求できる

裁判を起こしても、必ずしも判決で白黒つけるとは限りません。途中で裁判官の勧告によって和解し、裁判を終わらせるケースもあります。

和解するときには、あえて職場に戻らずに解決金を払ってもらって退職する選択もできます。そのときには「退職金」を払ってもらえたり、「解決金」として未払賃金や解雇予告手当などを加味した高額なお金を払ってもらえたりする可能性があると考えましょう。

裁判を起こしても職場に戻る必要はない

不当解雇で裁判を起こすとなると「職場に戻らないといけないのか?」と不安を感じる方が少なくありません。

不当解雇されるような状況では、労働者と会社の関係が非常に悪化しているものです。労働者側としては「納得できないけれど、職場には戻りたくない」と希望するケースが多いのも当然といえるでしょう。

確かに裁判では「解雇は無効」として職場復帰と未払賃金を求めます。ただ現実には途中で和解し、退職を受け入れる代わりに未払賃金や退職金を含めた解決金を払ってもらって解決できるケースが多数です。

不当解雇で裁判を起こしても、職場に戻る必要はありません。

職場に戻りたくない方も、不当解雇の裁判を躊躇せずに権利を行使しましょう。

不当解雇の裁判に必要な証拠

不当解雇の裁判に勝つためには、「証拠」が必要です。裁判は証拠主義なので、証拠がなければ負けてしまうでしょう。

不当解雇の裁判に必要な証拠としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 解雇通知書
  • 解雇理由証明書
  • 会社や上司とのやり取りのメール
  • 会社や上司からの指示書
  • 会社側と話し合ったときの録音データ
  • パワハラやセクハラを受けていたことがわかる資料
  • しつこい退職勧奨を受けていたことがわかる資料
  • 給与明細書、源泉徴収票
  • 就業規則
  • 賃金規定
  • 雇用契約書
  • 雇用条件通知書
  • うつ病になった診断書、通院記録
  • 経緯を詳細に記録したスケジュール帳、手帳

裁判を検討しているなら、上記のようなものを集めてください。自分のケースで具体的に何をどのように集めて良いかわからない場合には、弁護士に相談しましょう。

不当解雇の裁判の流れと期間

不当解雇の裁判の流れは、以下の通りです。

①弁護士に依頼する

裁判を起こしたいときには、まずは弁護士に依頼しましょう。裁判は非常に専門的な手続きで、素人の方が1人で対応するのが困難だからです。

企業側は顧問弁護士を立ててくる可能性が高いので、こちらが本人訴訟では圧倒的に不利になってしまうおそれが高まります。

まずは労働事件に詳しい弁護士に相談をして事情を話し、裁判を依頼してください。

②提訴する

弁護士に裁判を依頼すると、証拠集めや訴状の作成などの準備を進めていきます。

用意が調ったら弁護士が裁判所へ訴状を提出し、提訴の手続きへと進めます。提訴の際には弁護士がすべて対応するので、ご本人は特に何もする必要はありません。

③第1回口頭弁論

提訴すると、企業側へ訴状や提出書類が送られて、相手から「答弁書」が提出されます。そして1か月くらい後に第1回の口頭弁論手続きが開催されます。第1回の口頭弁論には会社側は出席しないケースが多数です。

期日では、今後の争点整理手続きの進め方などについて協議して取り決めます。

裁判期日には弁護士が出席するので、ご本人が裁判所に行く必要はありません。

④争点整理

裁判所で継続的に争点整理の手続きが行われます。

出席するのは基本的に労働者側と企業側の弁護士のみで、本人が出頭する必要はありません。争点整理の手続きでは、お互いが証拠や主張書面を提出し、双方の言い分や食い違いを整理していきます。

争点整理の最中に和解の勧告があれば、当事者同士で話し合って和解する可能性もあります。

⑤証人尋問

争点整理の手続きが終わったら、裁判所で証人尋問や当事者尋問が行われます。

訴えた労働者や会社側の経営者、上司などが出席するケースが多いでしょう。この日は本人も出席しなければなりません。

⑥判決

尋問が終わったら結審し、判決が言い渡されます。判決言い渡し日には当事者が出席する必要はありません。弁護士が判決書を取り寄せて本人に連絡します。

不服があれば控訴できるので、弁護士と相談しながら対応を決めましょう。

不当解雇の裁判にかかる期間

不当解雇の裁判にかかる期間は比較的長く、1年以上となるケースが多々あります。

早期に和解できれば数か月で終わりますが、基本的にある程度、腰を据えて取り組む必要があるといえるでしょう。長丁場を乗り切るためにも、信頼できる弁護士に依頼することが極めて重要です。

不当解雇の裁判にかかる費用

不当解雇の裁判には、以下のような費用がかかります。

裁判を起こす費用

裁判を起こすときには、裁判所へお金を払わねばなりません。裁判を起こす費用を「実費」といいます。実費は弁護士に依頼せず、自分で裁判する場合にも発生します。

【印紙代】

裁判所に納める手数料のような費用です。収入印紙を買って納付します。金額は請求額に応じて決まり、請求額が上がるほど高額になります。

例を挙げると請求額が50万円なら5,000円、100万円なら1万円、300万円なら2万円です。

【郵便切手代】

連絡用の郵便切手代です。だいたい6,000~8,000円前後となります。

弁護士費用

弁護士に依頼したときに発生する弁護士費用です。

【着手金】

当初に依頼したときに発生するお金です。

請求額によって異なる事務所が多く、相場としては10~20万円程度となるでしょう。

【報酬金】

事件が解決して会社側からお金が払われるなど、利益を得られたときに発生する費用です。

得られたお金の10%~16%程度となる事務所が多いでしょう。

不当解雇の裁判を有利に進める方法

不当解雇の裁判を有利に進めるには、以下のような工夫をしてみてください。

証拠を集める

まずは事前の証拠集めが重要です。証拠がなかったら裁判で負けてしまい、未払賃金などを払わせることができません。

弁護士と相談しながら、ときには「証拠保全手続き」などを利用して、充分な証拠を集めましょう。証拠保全とは、会社が隠したり処分したりするおそれのある証拠を、裁判所の力を借りて確保するための手続きです。

状況に応じた適切な選択をする

訴訟では、常に決断を要求されます。まずはどういった主張をするのか決めなければなりませんし、会社側から反論を受けたら再反論が必要です。和解の話をするときには、合意すべきかどうかを適切に判断しなければなりません。判断を間違えると損をしてしまうでしょう。

自分1人では適切な決断をするのが難しいので、弁護士のアドバイスを受けながら対応することが重要です。

労働トラブルに詳しい弁護士に依頼する

不当解雇の裁判を有利に進めるには、依頼する弁護士選びも重要です。

労働トラブルをあまり取り扱っていない弁護士に依頼しても、良い結果を得るのは難しくなるでしょう。できる限り普段から労働トラブルの取扱いが多く、解決実績の高い弁護士に依頼してください。

労働者側の視点に立って熱心に活動してくれる姿勢も重要です。

不当解雇されたとき、泣き寝入りする必要はありません。労働問題に熱心に取り組んでいる弁護士の協力を得て、未払賃金や解雇予告手当、慰謝料などをきちんと払ってもらいましょう。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。