不当解雇・退職勧奨
お悩みお聞かせください

無料相談窓口(24時間全国対応)

※伺った事情をもとに、ショートメールメッセージ(SMS)か電話にて専門員が返答いたします

※ユニオンとしてご対応が難しいものでも、適切な相談先をお伝えしますので、まずはご連絡ください

懲戒処分の種類とは?処分が軽い順に解説

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

20181018185835 d01d07148f020bc99aa2f844fc740b290fe0659b

「会社の上司から懲戒処分を言い渡されたが、ペナルティが漠然としておりとても不安…」

「懲戒処分という単語は聞いたことがあるけれど、どのような処分がされるのかわからない…」

このような「懲戒処分」に関する疑問をお持ちの方は意外と多いものです。

懲戒処分は程度が軽いものから、最悪の場合「解雇」となるほど重いものまで存在します。そのため、会社からのあやふやな懲戒処分は働く側にとって大変な不利益となります。

この記事では、「懲戒処分の種類」について詳しく解説しています。懲戒処分の種類を理解して、会社から不当な処分を受けないようにしましょう。

懲戒処分とは?

懲戒処分の種類を具体的に理解する前に「懲戒処分」について簡単に理解しましょう。

企業が、業務命令に従わない従業員や犯罪行為を行った社員に対して罰則を加える行為を「懲戒処分」といいます。

懲戒処分の種類を明確に規定する法律は存在しません。しかし、多くの企業では就業規則に懲戒に関する事項を定めており、その規定に従った処分が従業員に対して行われます。

そのため、すべての企業が同じ基準で懲戒処分を行うわけではないという点に注意してください。

通常は、以下で解説する「戒告」「けん責」「減給」「出勤停止」「降格」「論旨解雇」「懲戒解雇」の7種類の懲戒処分が規定・運用されていることが一般的です。

懲戒処分の種類

懲戒処分の種類について説明します。

ここでは、多くの企業で採用されている、

  1. 戒告
  2. けん責
  3. 減給
  4. 出勤停止
  5. 降格
  6. 論旨解雇
  7. 懲戒解雇

以上7つの懲戒処分について解説します。なお、処分で発生するペナルティが軽い順から重い順へと解説を進めます。

戒告|一般的な注意

「戒告(かいこく)」とは、文書または口頭により厳重注意をすることで、従業員の将来を戒める処分です。

懲戒処分の中ではもっともペナルティが軽いものであり、また、実務上では「注意」として多用されています。

けん責|始末書を書く

けん責(譴責)とは、始末書を従業員に提出させることで将来を戒める処分のことです。始末書には、起こした不祥事に対しての「謝罪」や「反省」を文章で記し、誓約させることが一般的です。

けん責は戒告と同様、さほど重い処分ではありませんが、始末書を提出しないと人事査定で不利益を被ることもありますから注意しましょう。

減給|給与が減らされる

「減給」とは、その名の通り給与が差し引かれる処分を指します。少し難しく言うと「本来ならば支給されるべき賃金の一部を差し引く処分」になります。

減給は社員に対する制裁的意味が含まれた処分です。そのため、欠勤や遅刻が原因で働いていない時間分の給与を差し引く行為は、減給にあたりません。

なお、減給の懲戒については「1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない」と労働基準法91条で定められています。

そのため、減給処分の結果に違和感を感じた場合には、給与と照らし合わせて確認することが重要です。

出勤停止|出勤が禁止され給与も発生しない

「出勤停止」とは、従業員に対して一定期間の出勤を禁止する処分を指します。

出勤停止の期間中は、基本的に賃金の支払いは発生しないため「無給」となります。そのため、働く側からすると減給以上に避けるべき懲戒処分になります。

出勤の停止期間はおおよそ1週間から、長くて1ヶ〜2ヶ月程度としている企業が多いようです。

降格|役職・職種を引き下げる

「降格」とは、従業員の役職や職位、職能資格などを引き下げる処分になります。主に、役職に就いている方に対して行われる処分です。例えば、課長職を解いて主任職へ降格する場合などがあたります。

降格処分を受けてしまうと、それまで支給されていた「役職給」や「特別手当」などが無くなることもあるため、経済的なダメージが大きくなります。人によっては、減給処分よりもダメージが大きくなってしまう場合もあります。

諭旨解雇|猶予を与えての解雇

「諭旨解雇(ゆしかいこ)」とは、本来であれば懲戒解雇とすべきところを、本人の反省を考慮した上で、一定期間内に退職届を提出させ退職を促す処分です。

諭旨解雇は、懲戒解雇よりひとつ軽い処分です。そのため、対象となる社員の将来を考慮した「温情処置」として扱われることが一般的です。

懲戒解雇|もっとも重い処分

懲戒解雇(ちょうかいかいこ)とは、社内の規律を著しく乱した社員に対して行う解雇のことで、「懲戒処分」の中でもっとも重い処分にあたります。

本来であれば法律によって強く守られている社員を、企業が一方的に解雇する処分です。そのため、懲戒解雇の適用要件は必然的に厳しいものになります。

例えば、横領事件を起こしたり、度重なるハラスメントを部下に対して行うなど、本人に反省の意思が無く、情状酌量の余地もない場合に適用される懲戒処分です。

懲戒解雇で解雇されると、前職で懲戒解雇を受けたことが再就職予定の会社に発覚してしまった場合、選考で不利に取り扱われる可能性があります。したがって、働く側としてはもっとも避けるべき懲戒処分になります。

納得のいかない懲戒処分は専門機関へ相談しましょう

懲戒処分が就業規則の規定に従い、合理的に行われたものであれば問題は発生しません。

しかし「会社から突如厳しい懲戒処分を告げられた」「懲戒処分に心当たりがない」といった、納得のいかない懲戒処分は専門機関への相談をおすすめします。

企業は働く側に対して懲戒処分を行えるということは説明のとおりです。しかし、理由や根拠を欠いた懲戒処分は無効になる場合があります。

例えば、「どのような場合にどのような処分を下すか」といった懲戒処分の要件は、必ず就業規則に明記されていなければならず、就業規則に記載がされていない懲戒処分は無効になります。(労働基準法第89条第1項9号)

また、就業規則に明記されているからといって、バランスの欠いた処分を従業員に対して科した場合には「権利の濫用」にあたる場合があり、こちらも無効になります(労働契約法第15条)。

不当な懲戒処分は、働く側にとって経済的に不利益に働く場合がありますので、弁護士や専門機関へ相談してみましょう。

まとめ

「戒告」「けん責」「減給」「出勤停止」「降格」「論旨解雇」「懲戒解雇」

以上7つの懲戒処分について解説しました。

懲戒処分は比較的軽いものから、解雇に至る重いものまで存在することを理解いただけたかと思います。

また、懲戒処分は就業規則のもと行われなければなりません。就業規則に規定されていない懲戒は無効です。もし、不当な懲戒処分を受けた際には専門機関へ相談しましょう。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

詳しくはこちら

みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。