早期退職制度とは?手当の相場やメリット・デメリットなどを解説

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監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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コロナ禍の影響もあり、早期退職の実施に踏み切る企業が増えてきています。

生活があるし、退職なんて考えられないという人もいれば、以前から考えていたセカンドキャリアを形成するためにもいい機会かもしれない、と考える方もいらっしゃると思いますが、早期退職をした場合、手当はどうなるのだろうか、という点は気になると思います。

また、早期退職の是非を判断するためにも、自分にとってどのようなメリット・デメリットがあるかも気になるのではないでしょうか?

この記事では、早期退職制度について解説します。

早期退職した場合の手当の相場や、メリット・デメリットについて確認してみましょう。

早期退職制度とは?|手当の相場は?

「早期退職」と聞くと、リストラのイメージが強いかもしれませんが、現在では、組織の若返りや活性化を図ることを目的として、早期退職制度を導入している企業も少なくありません。

早期退職制度は定年前にある社員を対象として退職者を募ること

「早期退職制度」とは、従業員が通常よりも早い時期に自主的に退職するための制度のことをいいます。

早期退職制度は、組織の若返りを図ったり、社員が主体となってキャリア選択をできるように人事制度の一環として導入される制度です。

近時において、働き方そのものが多様になってきていることから早期退職制度を導入する企業も増えてきており、今後も同制度を導入する企業が増えていくものと考えられています。

早期退職制度では、早期退職に応募してきた社員に対し、退職金等を優遇するといった扱いがなされることが多いといえますが、必ずしも、優遇されるものでもありません。

退職金は、企業の規模に左右される

退職金制度を導入している企業において、退職金の計算方法は千差万別ですが、その一つとして、以下のような退職時の基本給に勤続年数と給付率を乗じることによって退職金を算出する計算方法があります。

【新卒で入社した人が60歳で退職した場合(退職時の基本給50万円)】

退職金50万円(退職時の基本給)×38年(勤続年数)×60%=1,140万円

早期退職に応募した場合、このようにして算出される退職金の額に一定割合で割増金が上乗せされることがあります。

大手企業では、退職時の基本給の1年~2年分を割増金として提示されることもあるようです。

ですが、これはあくまで大企業のケースであって、すべての企業にあてはまるわけではありません。

中小企業のように、企業規模が大きくない企業では、割増金が少額であったり、割増金が支給されないこともあるため、早期退職を検討する際には、きちんと確認することが大切です。

早期退職制度のメリットとデメリット

会社の制度によっては、早期退職をする退職者には、

割増退職金を受け取れるという大きなメリットがあります。

ですが、メリットだけに飛びついて、早期退職を決断してしまうと、場合によっては、後に後悔することにもなりかねません。

早期退職制度には、メリットもある反面、デメリットもあります。

早期退職を検討する際には、メリットと同様にデメリットも考慮したうえで、最終的な結論を出すことが大切です。

早期退職制度のメリット

最大のメリットは、割増退職金を受け取ることができるという点でしょう。

厚生労働省が実施した調査によれば、勤続年数が20年以上で、かつ、45歳以上の人が早期退職をした場合に受け取った退職金は平均で2,326万円です。

これは、月収に換算すると、40ヶ月を超える金額ということになります。

また、定年前に退職することになるため、その分だけ自由な時間を手に入れることができます。

そのため、セカンドキャリアに向けた勉強や家族のために有意義に時間を使うことが可能です。

さらに、再就職を考えている方は、面接等の際に有利に働く可能性があります。

セカンドキャリアを築くために、早期退職を決断したという理由であれば、その積極性を評価され、就職活動にも有利に働く可能性が高いということがいえるでしょう。

早期退職制度のデメリット

再就職を考えている人は、早期退職をした理由が有利に働く可能性はあるものの、すぐに再就職先が決まる保証はありません。

就職活動が難航すればするほど、お金の面などで焦りが出てきます。

一般的に、それまでのキャリアを活かそうと考える方が多いといえますが、同業他社において、同じように早期退職者が出ていると、その企業に再就職することは難しいでしょう。

また、厚生労働省が実施した調査によれば、高齢になればなるほど、再就職後の賃金は減少する傾向にあります。

そのため、再就職をしても、従来より収入が激減する可能性があるということを念頭に置いておく必要があるでしょう。

さらに、離職期間が長くなったり、再就職後の年収が下がると、受給できる年金の額が下がってしまいます

このように、早期退職は、将来受け取ることのできる年金の額にも影響を与えることになるのです。

早期退職で失敗しないためには?

早期退職を検討する際には、これまで見てきたように、メリットだけにとらわれず、どのようなデメリットを受けるのかということにも思考を巡らす必要があります。

早期退職で失敗しないためには、以下の点を事前にきちんと確認しておくことがポイントといえるでしょう。

十分な貯蓄があるかを確認する

早期退職をする人の中には、再就職を予定している人もいれば、そのまま、隠居生活に入る方もいらっしゃると思います。

いずれの場合であっても、退職後に必要となる資金がどの程度なのかを、できるかぎり具体的にシミュレーションしてみることをお勧めします。

子どもがいる方は、子どもに必要となる教育費がいくらなのか、また、自身にかかる老後の生活費はいくらなのか、といったように、退職後に必要となる資金をできる限り洗い出して、具体的な金額を出しておくことが大切です。

そのうえで、早期退職をしても、退職後の見通しが十分に立てられるかどうかをしっかりと確認するようにしましょう。

再就職を予定している場合には自身の市場価値を見極める

自身の市場価値を見極めずに、早期退職をしてしまうと、再就職後の年収が大幅に減額してしまう可能性もあります。

自身の市場価値を確認する方法としては、転職サイトのエージェントなどを利用するといいでしょう。転職エージェントは、それまでの本人の職歴などから、本人の市場価値をある程度正確に診断してくれます。

その結果、自身の市場価値が低く、再就職ができたとしても、年収が激減することが予測されるような場合には、早期退職をせずに、定年まで会社に残るのも選択肢の一つです。

家族にきちんと話をして同意をもらう

早期退職をするということは、家族がいる方にとっては、自身の問題だけではありません。

仮に、何の相談もせずに、独断で早期退職をしてしまうと、場合によっては、家族関係が壊れる要因にもなってしまいます。

そのため、早期退職を検討する場合には、家族と一緒に考え、家族から同意をもらったうえで、結論を出すことが大切です。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。

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