失業給付をもらえる2つの条件とは?受給できる金額・申請方法も解説

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監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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「雇用保険の失業給付をもらえるのはどういう場合なのかなあ…」

「もし失業したらどのくらいの給付金をもらえるんだろう…」

失業給付について、こんな疑問を抱えてらっしゃいませんか?

職を失うことになればしばらくの間は給付金に頼らざるを得ませんから、気になるポイントですよね。

今回は失業給付の受給資格や失業給付で受け取れる金額、そして失業給付を申請する際の手続きについて解説します。

失業後の生活に不安がある方はぜひ確認してみてください。

失業給付を受け取るための2つの条件とは?

失業していれば誰でも失業給付を受け取れるわけではありません。

雇用保険に加入しており、ある条件を満たしている人のみが受給対象となります。

まずは失業給付を受け取るための2つの条件について見ていきましょう。

1.失業状態であり、求職活動をしている

失業給付を受け取るための一つ目の条件は、「労働の意思と能力があるのにも関わらず、職業に就くことが出来ない」という失業の状態にあることです。

したがって、会社を退職したとしても次のような人は失業給付の受給対象になりません。

  • 家事・家業・学業に専念する人
  • 退職前から次の就職先が決定していた人
  • 働かなくても生活が成り立つため、再就職の予定がない人

また、妊娠・出産・育児・疾病によりすぐには就職できない場合でも失業状態にはあたりません。

ただしこのような理由の場合は、受給期間の延長措置を受けることが可能です(雇用保険法第20条1項)。

2.雇用保険に一定期間以上加入している

失業給付を受け取るもう一つの条件として、次のような期間雇用保険に加入していることが必要です。

  1. 自分の都合による退職の場合:離職日以前の2年間で12か月以上
  2. 会社の都合による退職の場合:離職日以前の1年間で6か月以上

(雇用保険法第13条第1項、第2項)

自分の都合による退職というのはより良い仕事内容・労働環境を求めての転職や独立など、自分が望んで退職した場合のことを指します。

一方、会社の都合による退職というのは企業の倒産や事業悪化、解雇によって離職を余儀なくされた場合のことです。

また、自己都合による退職でも正当な理由があれば「特定理由離職者」となり、会社都合による退職と同じく1年で6か月以上の加入が条件になります

特定理由離職者にあたるのは以下のような人です。

  • 身体の障害によって離職した人
  • 妊娠・出産・育児等によって離職し、受給期間延長措置を受けた人
  • 親族の死亡・疾病等によって家庭事情が急変し離職した人
  • 配偶者や親族と別居生活を続けることが困難になり離職した人
  • 結婚・育児に伴う住居の変更や転勤によって通勤が困難になり離職した人

【参考】:「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」ハローワーク インターネットサービス

雇用保険の被保険者期間は、雇用されていた期間で賃金支払いの対象となった日数が11日以上ある月を1か月として計算します。

なお、「週の労働時間が20時間未満」あるいは「見込みの雇用期間が30日以下」であれば雇用されていても被保険者の対象にならないので注意しましょう。

失業給付でどのくらいの金額を受け取れる?

ここまで失業給付を受け取るための条件について確認しました。

では、実際に失業期間中どのくらいの金額を受け取ることが出来るのでしょうか。

ここからは失業給付を受け取れる日数と具体的な金額、そして給付期間中のバイトについても見ていきましょう。

失業給付を受け取れる日数について

まず、自分の都合で退職した場合の給付日数は次のようになります。

  • 被保険者期間が10年未満:90日
  • 被保険者期間が10年以上20年未満:120日
  • 被保険者期間が20年以上:150日 

(雇用保険法第22条1項)

会社の都合によって退職した場合の給付期間は年齢によって細かく変わりますが、どの年代でも被保険者期間が長くなるにつれて給付日数も長くなります

(例)35歳以上45歳未満の人の給付日数

例えば35歳以上45歳未満の人であれば給付日数は次のようになります。

  • 被保険者期間が1年未満:90日
  • 被保険者期間が1年以上5年未満:150日
  • 被保険者期間が5年以上10年未満:180日
  • 被保険者期間が10年以上20年未満:240日
  • 被保険者期間が20年以上:270日

(雇用保険法第23条)

なお、給付を受けられる期間は離職日の翌日から1年間です。

基本的には離職日から1年以上経つと給付日数が残っていたとしても失業給付を受け取ることは出来ないので、申請は早めに行いましょう。

失業給付で受け取れる金額について

失業給付の金額は給付日数と基本手当日額を掛けたものになります。

基本手当日額は退職前6か月の賃金の合計を180で割った金額に、45~80%の給付率を掛けたものです。

そして基本手当日額には上限と下限が設定されており、年齢によって異なります。

下限額は年齢に関わらず2059円で、上限額は次の通りです。

  • 離職日の年齢が29歳以下:6850円
  • 離職日の年齢が30~44歳:7605円
  • 離職日の年齢が45~59歳:8370円
  • 離職日の年齢が60~64歳:7186円

なお、給付率は賃金日額によって複雑に変動します。

詳しく知りたい方はハローワーク等で確認するのが良いでしょう。

給付期間中でもアルバイトは可能

失業給付だけでは生活が苦しいという場合、アルバイトをすることも可能です。

ただし、次の2つの条件を満たしている必要があります。

  • 週の労働時間が20時間未満または見込みの雇用期間が31日未満
  • ハローワークにアルバイト収入を申告している

定職についたとみなされると失業給付が受けられなくなるため、基本的には短期の仕事しかできません。

また、失業給付の日額と1日分のアルバイト収入の合計が退職前の賃金日額の80%を超えると、その超過分だけ給付金が減額されるので注意が必要です。

失業給付を受給するためにはどんな手続きが必要?

ここまで失業給付で受け取れる金額を確認しました。

しかし失業給付は受給資格者に自動的に与えられるものではなく、各自で申請をしなければいけません

ここからは失業給付の申請に必要なもの、そして給付を受け取るまでの手順について見ていきましょう。

失業給付を申請するのに必要なもの

失業給付の申請で必要になるのは以下のようなものです。

  • 雇用保険被保険者離職票1,2
  • 個人番号確認書類(マイナンバーカード、マイナンバー通知カード、個人番号が記載された住民票のいずれか)
  • 身元確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、官公署発行の身分証明書などから1種類又は公的医療保険の被保険者証、児童扶養手当証書、年金手帳などから異なる2種類)
  • 本人名義の預金通帳又はキャッシュカード
  • 証明写真2枚
  • 印鑑

これらは失業手当申請の第一段階であるハローワークでの求職申込みで必要になります。

失業給付を受け取るまでの5ステップ

失業給付を受給できるようになるまでの主な流れは、次の通りです。

  1. 必要書類を用意する
  2. ハローワークに書類を提出し、求職申し込みを行う
  3. 雇用保険受給者説明会に出席する
  4. 失業認定日にハローワークに赴き、求職活動を報告して失業認定を受ける
  5. 失業認定後5営業日以内に失業給付が振り込まれる

求職申し込み後7日間は待期期間であり、この間給付金を受け取ることはできません。

自分の都合で退職し、特定理由離職者でもないという人はここからさらに2か月の給付制限期間が設けられています

給付金を受け取るには、この期間と説明会で伝えられた認定日までの期間で合わせて3回以上求職活動を行った実績を報告することが必要です。

求職報告では求人への応募、求職セミナーの受講等の実績を記載した報告書類をハローワークに提出することになります。

なお、失業給付が振り込まれた後も再就職が決まるまでは4週間に1回求職報告を行い、失業認定を受けなければいけません

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。

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