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希望退職は拒否できる?希望退職制度について詳しく解説!

更新日:

監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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もし、あなたの会社で希望退職を募るようになったらどうしますか?

2020年10月29日までに上場企業の希望退職募集が1万4095人(72社)を超え、2019年の2倍になりました。(東京商工リサーチ調べ)

2020年は多くの企業で業績悪化が懸念されており、希望退職はけっして他人事ではなくなってきました。

今回の記事では急速に注目され始めた「希望退職制度」について解説していきます。

希望退職制度についてわかりやすく解説

あなたの会社で希望退職が始まったらどうしますか?

希望退職という言葉は知っているが、詳しく知らない人も多いです。

この記事では、希望退職制度とはどういうものなのか? 早期退職との違いや法的根拠などについてわかりやすく解説しています。

希望退職制度とは?早期退職とどう違う?

希望退職制度とは、一定の期間に会社が従業員の退職を募集する制度です。

会社の経営面や、組織の再編成、組織の若返りを図りたいときなどに、会社からの提案で実施されることが多くなっています。

希望退職は、労働者もしくは労働組合との合意があれば実施できる制度であり、実施に際し法的な規約や制限はありません。

退職金の割り増しや再就職支援などの優遇措置が用意されていることが多いですが、条件は会社により違います。

よく混同される希望退職と早期退職には違いがあります。

どちらも社員の自由意思退職ですが、退職理由は希望退職の場合は「会社都合」になり、早期退職の場合は「自己都合」となるため、その後の失業手当の受け取りまでの期間に差が生じます

また、希望退職は募集期間は短く、ほとんどの場合で従業員への退職勧奨面談が伴います。

退職勧奨面談を初めて受ける人は大変な心理的負担を受けますが、自分が退職を希望しない場合ははっきりと意思表示をする必要があります。

場合によっては、度重なる面談回数や面談方法が違法になるケースもあるので、労働組合などに助力をもらうことをおすすめします。

希望退職制度での退職金相場は?

希望退職制度では、割増退職金が設定されることが多く、応募者のメリットになります。

割増退職金相場は年齢や会社規模によって差がありますが、政府統計より下記を参考にできます。

希望退職時退職金の年齢別平均割増率

  • 45歳 自己都合退職金より70.9%割増
  • 50歳 自己都合退職金より75.0%割増
  • 55歳 自己都合退職金より54.6%割増

また、厚生労働省調査による平均的な退職金相場は以下のようになります。

平均退職金(勤続20年以上かつ45歳以上の自己都合退職)

  • 大卒 1519万円(29.6か月分)
  • 高卒 1079万円(29.7か月分)

以上を参考にしますと、勤続20年以上で45歳以上の場合、割増退職金は数百万円~1000万円程度加算されると予想できます。

金額面だけに着目すると非常に大きなメリットと感じられますが、希望退職は退職後の長い人生も鑑みて決める必要があります。

割増退職金だけではなく、多面的に考慮されることをおすすめします。

希望退職は拒否できる?失業手当はもらえる?

希望退職制度では、応募しないかともちかけられる場合もありますが、退職を希望されないときは、はっきりと拒否できます

拒否をしても、2度、3度と面談機会を会社側が迫ってくることはありますが、希望退職はあくまでも社員の意思次第となりますので拒否は可能です。

もし退職する意思がない場合にははっきりと「退職するつもりはない」という自分の意思を伝えてください。

多くの場合、会社側は希望退職者数を見積もっていますので、その人員に達すれば希望退職面談は終了しますが、人員に達しない場合は希望退職の2次募集などへ移行していきます。

もし希望退職で会社を辞された場合、雇用保険では「特定受給資格者」となり、7日間の待期期間後すぐに失業手当は受給できます

希望退職が始まった場合に注意すべき条件とは?

もし、あなたの会社で希望退職が始まって、応募するつもりがないのに退職を迫られたらどうしますか?

希望退職が始まると、退職勧奨を通じ不当に退職を強要される場合があり、いくつかの点で注意が必要です。

この記事では、希望退職の際に注意する点に関して記載しています。

希望退職時の退職勧奨について

希望退職は社員の自由意思によるものですが、会社側はなるべく退職してほしい人に申し込ませようと働きかけてくる場合があります。

この場合、希望退職という形をとっていても、実質的には退職勧奨になっていることがありますので注意が必要です。

会社側が社員に退職を促すことは退職勧奨といわれ、希望退職と似ていますが、制度は違います。

退職勧奨は会社側の権利として認められており、退職を促すことに法的な問題はありませんが、退職を強要していないか? というのは重要な視点になります。

具体的な退職を強要する行為としては以下のようなものが挙げられます。

  • 不必要に長い面談時間(数時間に及ぶ面談)
  • 不必要に多い面談頻度(十回以上に及ぶ面談)
  • 不必要に長い面談期間(数ヶ月にわたり繰り返す面談)
  • 圧迫感のある言葉遣いや態度(暴力的な言葉、机を叩くなどの行為)
  • 退職に応じなければ解雇や懲戒免職するような言い回し

これらは全て退職強要として、希望退職面談で用いた場合は違法行為となる可能性があります。

もし、退職強要され裁判等になった場合は、言った、言わないの水掛け論になることも多いため、可能であれば退職勧奨面談時はボイスレコーダー等での録音をお勧めします

面談時に、ボイスレコーダーやスマートフォンを出し「録音していいですか?」と一言入れるだけで面談者の言葉遣いや態度も是正されることも多いため、自分の身を守る意味でもおすすめの方法です。

希望退職の募集要項を確認したか?

希望退職を考える際は、募集要項はしっかりと確認するべきです。

労働組合が機能している場合は問題ありませんが、労働組合がない場合などは募集要項と一致しない説明をされる場合もあるので、自身の目でしっかりと確認しておく必要があります。

募集要項の主な内容は以下になります。

  • 募集人数
  • 募集対象者
  • 募集期間
  • 申し込んだ場合の退職予定日
  • 優遇措置の内容(退職金割増など)
  • 適応条件(希望退職適応者になっているか)
  • 退職金の返還条件

など

募集人数、対象者、募集期間、退職予定日は基本的な情報となり、退職後の予定に関わる部分ですので、転職や再就職など退職以後の活動の参考にできます。

優遇措置の内容は、退職金の割増条件が明確に記載されており、年齢や勤務年数によって割増率が違いますのでしっかりと確認しましょう。

適応条件に関しては、会社側が希望退職対象条件を設けている場合があり、希望退職の対象者や対象部署を限定していることが多いです。

この際、対象部署であっても人材によっては希望退職を申し込むことができないというケースもあります

自分は希望退職の対象者かどうかを事前面談で確認しておくことで、会社にとってどのような位置づけに自分がいるのかが判断できます

退職金返還の条件に関しては、競合他社への転職をした場合には退職金を返還するなどの条件がつく場合があります。

せっかくもらった割増退職金を確認不足で失うのは痛手が大きいので、転職先に関する条件などをしっかりと確認しておきましょう。

希望退職制度のまとめ

今回は希望退職制度について以下の内容を記事にしました。

  • 会社都合の退職となり、失業手当がすぐに受け取れる
  • 割増退職金が受け取れる可能性がある
  • 退職勧奨の面談がある
  • 募集要項にさまざまな条件が記載されている

これから増えてくる可能性がある希望退職制度について、理解を深めておくことで、しっかり対応できるようにしておきましょう。

監修者


みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。