ハローワーク転職のすべて 求職の流れ、メリット・デメリットと注意点

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監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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2020年10月1日以降の自己都合退職者は、失業手当の給付制限期間が短縮される変更があります。

  • 解雇されたので転職活動をしたい
  • 新卒で就職が決まらなかったので就職活動をしたい
  • 失業保険を受け取りたい

そんなお悩みを抱えた方は、まずはハローワークへ行ってみましょう。求人情報を検索したり、専門の担当者が相談に乗ってくれたりします。ハローワークには多くの企業が求人登録しているので、気に入った就職先を見つけられる可能性も高いでしょう。

今回はハローワークで転職活動をするメリットやデメリット、利用の流れを解説します。

失業してお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。

ハローワーク(公共職業安定所)とは

ハローワークは国が雇用対策や職業紹介を行うための機関です。正式名称は「公共職業安定所」といいます。
全国に拠点が設置されているので、求職者はお近くのハローワークを便利に利用できるでしょう。利用料金もかかりません

自分で求人情報を検索するだけではなく、専門のスタッフが自己分析や就職の相談に乗ってくれます。職業スキルを磨くための研修を受けられるサービスもあって、求職者には大きな助けとなるでしょう。

ハローワークでできること

ハローワークでは、以下のようなサービスを受けられます。

  • 求人情報の検索、紹介
  • 窓口での転職相談
  • 自己分析のサポート
  • 職業訓練の相談や紹介
  • 履歴書、応募の書き方相談、添削などのサポート
  • 面接対策
  • 失業保険(雇用保険基本手当)の手続き
  • 再就職手当の受給手続き
  • 職業訓練の受講手続き

転職相談だけではなく失業保険の給付申請も、ハローワークで受け付けてもらえます。

会社をやめて転職先を見つけたい方は、ぜひ利用してみてください。

ハローワークで転職活動をする流れ

ハローワークで転職活動をしたいときには、以下の流れで進めましょう。

STEP1 ハローワークで求職者登録をする

まずはハローワークで求職者登録の手続きをしなければなりません。基本的には実際にハローワークへ行き、窓口で手続きをする必要があります。求職者登録票に氏名や年齢、住所、希望する仕事の内容や収入など条件について記入し、提出しましょう。わからないことがあれば、スタッフに質問してみてください。

現在はコロナウイルス対策のため、窓口へ行くのが難しい場合にオンラインや郵送でも手続きが可能となっています。オンラインでアカウントを作成すると、求人情報もオンライン上で閲覧できるようになって便利です。

オンラインサービスを利用したい場合は、以下の「ハローワークインターネットサービス」にアクセスしましょう。

ハローワークへ行くときの注意点

ハローワークへ実際に行くとき、月初や週初めは混雑する傾向があります。開館直後から9時くらいまでの間や15時〜16時の時間帯は比較的空いているので利用しやすいでしょう。

開庁時間は平日の8時30分から17時15分までが基本です。

ただしハローワークによっては土曜日に開いているケースもあるので、詳細は個別に確認してみてください。

STEP2 ハローワークカードを受け取る

求職者登録を終えると、「ハローワークカード」を発行してもらえます。

以後、ハローワークで求人検索や相談するときにはカードが必要となるので、大切に保管しましょう。ハローワークカードは2ヵ月ごとの更新が必要です。

STEP3 求人検索する

求人検索は、ハローワークの検索機械やPC、スマホなどのオンラインで利用できます。希望に合った求人情報がないか、チェックしましょう。

STEP4 スタッフに不明点を確認する

良さそうな求人情報があれば、スタッフに詳細を相談できます。印刷して相談員のもとへ持っていき、気になる点やわからないことを聞いてみてください。

STEP5 履歴書、職務経歴書を作成する

応募したい企業が決まったら、履歴書や職務経歴書を作成する必要があります。

ハローワークのスタッフは履歴書などの書類作成も支援してくれるので、書き方が分からない場合や不安な場合には遠慮なく相談してみてください。添削もお願いできます。

STEP6 紹介状を郵送する

履歴書や職務経歴書を書けたら、実際に企業へ連絡して採用試験の予定を取り付ける必要があります。具体的な連絡や手続きはハローワークのスタッフがしてくれます。

手続が済んだらハローワークから紹介状を発行してもらえるので、企業宛に郵送しましょう。

STEP7 採用試験、面接を受ける

決まった日時に採用試験や面接を受けます。ハローワークでは面接対策の相談にも乗ってくれるので、事前に相談員からアドバイスを受けておきましょう。

STEP8 合否の通知

企業側からの合否が通知されます。合格したらハローワークへ「採用されました」と伝え、決まった日にちから勤務を開始しましょう。

ハローワークで転職するメリット

国の機関なので安心

ハローワークは国の機関なので、安心感があります。利用料金はかかりませんし、相談員も国の職員なので個人情報の不正利用などの心配も不要でしょう。気軽に相談できるメリットがあります。

地元就職に強い

ハローワークは、比較的「地元企業の求人情報」に強い傾向があります。現在の住居から無理なく通える企業を探しやすいのはメリットとなるでしょう。大手よりも地元の中小企業に就職したい方には強い味方となります。

求人量が多い

ハローワークには、一般の転職サイトや転職エージェントよりも多くの求人情報が寄せられる傾向があります。転職サイトや転職エージェントの利用は有料ですが、ハローワークなら無料で求人情報を掲載できるからです。

玉石混淆になる問題はありますが、多くの企業の情報に触れたい方にはメリットとなるでしょう。

失業保険や職業訓練給付金の手続きができる

ハローワークでは、失業保険や職業訓練給付金など雇用保険に関する手続きもできます。退職後、失業保険を受給しながら転職活動を行いたい方にはメリットとなるでしょう。

自己分析や職業訓練の相談もできる

ハローワークでは、求職者の自己分析や職業訓練に相談にも乗ってくれます。

自分の強みを活かして転職活動をしたい方、スキルアップを目指したい方にも有用です。

ハローワークで転職するデメリット

ハローワークで転職活動をすると、以下のようなデメリットもあります

良い相談員にあたるとは限らない

ハローワークの相談員の質はさまざまです。民間の転職エージェントに比べると安定性は低くなるでしょう。良質な相談員に当たれば頼りになる味方となりますが、不親切な相談員に当たると充分なサポートを受けられない可能性があります。

営業時間が限られている

ハローワークは営業時間が限られています。基本的に平日の日中にしか開いていないので、時間を割いて行かねばなりません。

在職中に転職活動をする方や家の用事などで忙しい方にはデメリットとなるでしょう。

ブラック企業も登録されている

ハローワークには、いわゆるブラック企業も登録されています。企業側に利用料金がかからないので、企業の淘汰が起こりにくいことが要因です。

せっかく転職が成功したと思っても、入社した先がブラックでは意味がありません。求人情報を見るだけではなく、実際に面接した際の提示条件や企業の雰囲気なども確認し、本当に問題がないか見極めましょう

ハローワークで転職活動をするときの注意点

ハローワークで転職活動する場合、以下の点に注意してください。

自分で動かないと転職活動に成功しにくい

ハローワークではスタッフが求職の相談に乗ってくれますが、民間企業の転職エージェントほど親身になってくれるわけではありません。

たとえば民間の転職エージェントなら頻繁に連絡してきて企業の紹介やスカウト情報なども提供してくれます。一方で、ハローワークでは基本的にそういったサービスはありません。「誰かにお任せしたい」という受動的な姿勢では、転職活動を成功させいにくいといえるでしょう。

ハローワークで活動するには、自分で求人情報を検索して積極的に転職先を探す必要があります。

募集要項と実情が異なるケースがある

ハローワークでは大量の求人情報を掲載していますが、求人情報を鵜呑みにすべきではありません。求人情報の掲載内容と企業の実情が異なっているケースが多いためです。実際に利用者からの苦情も数多く寄せられています。

多いのは、賃金や労働時間、職種や仕事内容などについての苦情です。企業側の説明不足だけではなく、ハローワークの相談員からの説明不足でトラブルになる事例も少なくありません。

良いと思われる企業があったら、ネットで実名検索を行ったり企業HPを確認したりして、自分の目で評判を確かめてみましょう。また面接時にはきちんと企業側の説明を聞き、提示された条件をしっかり確認して納得してから雇用契約を締結してください。

【参考】:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06139.html

労働トラブルに巻き込まれたら労働組合へ相談を

雇用や就職、転職の際にはさまざまなトラブルが発生するものです。

  • 事前に聞いていた条件と違う
  • 入社したら残業代を払ってもらえないブラック企業だった
  • パワハラ被害を受けている
  • 内定したのにいきなり取り消された
  • 突然解雇されてしまった

労働トラブルに巻き込まれたときには、労働組合が助けになります

労働組合とは

労働組合は、労働者が団結して自分たちの権利を守る団体です。自社に労働組合がない場合や失業した方でも「ユニオン」と呼ばれる労働組合に入れます。

当サイト「みんなのユニオン」も、全国の労働者の方を受け入れて、皆さんが抱える労働トラブルへ対応している「地域、業種を超えた労働組合」の1つです。

解雇や雇用、転職や条件違いなどの際、労働組合に団体交渉を任せたら、不公正を是正して希望を実現できる可能性があります。労働トラブルに巻き込まれたとき、泣き寝入りする必要はありません。困ったときには労働組合に相談してみてください。

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みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。