リストラされたらどこに相談すればいい?無料?準備と時期は?

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監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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2020年10月1日以降の自己都合退職者は、失業手当の給付制限期間が短縮される変更があります。

リストラされたけれど会社に残りたい…

もう会社に戻りたくないけれど、お金は請求できないの…?

リストラされて納得がいかないけれど、誰に相談すればいいかわからない…。

リストラにあうことは人生の重大局面でありながら、なかなか相談しづらく、一人で悩んでいる方が多いのではないでしょうか。

この記事では、リストラされた場合に相談するできる場所や、相談の準備、時期などを解説します。

リストラの相談はどこでできる?無料で相談できるの?

リストラされた会社に戻りたい方、会社にお金を請求したい方、次に進むために精神的なサポートがほしい方、いずれの方にしても、無料で相談をしてみたい方は多いのではないでしょうか。

ご自身のニーズと照らし合わせながら、リストラの無料相談ができる場所と特徴を見ていきましょう。

法律的な相談がしたい方

リストラが不当であり、会社に戻りたい、又は、会社に金銭を要求したいなど、法律的な相談がしたい方には、①総合労働相談コーナー(厚生労働省)②労働基準書③弁護士事務所・法テラスがおすすめです。

以下では、簡単にそれぞれの特徴をご紹介します。

①総合労働相談コーナー(厚生労働省)

総合労働相談コーナーでは、無料・予約不要で、あらゆる労働問題の相談を受け付けています。

具体的な解決は、他の機関を通して行われるため、ご自身の労働問題をどの機関に相談してよいかわからない、という方におすすめです。

②労働基準監督署

労働基準監督署は、労働基準法違反があった場合に会社への是正・監督を行う機関です。

平日8時30分から17時15分まで、無料の電話相談及び面談相談を受け付けています。

会社と労働者個人の交渉を行う機関ではないため、労働基準監督署が、直接、ご自身が会社に戻れるようにしてくれるわけではないことに注意が必要です。

③弁護士事務所・法テラス(日本司法支援センター)

弁護士事務所の一部では、初回の相談を無料/一部無料としているところがあります。また、弁護士事務所の多くは事前予約が必要です。

弁護士事務所では、会社と労働者の交渉を行うことができるため、会社に戻りたい、金銭を要求したいなど、ご自身の要望について直接相談できること、紛争に発展した際にも対応可能であることが特徴です。

法テラスでは、無料で電話・メール相談を受け付けています。

法テラスは弁護士事務所の一形態ですが、通常の弁護士費用を払うことが難しい方を対象としているため、資力要件があることに注意が必要です。

精神的なサポートがほしい方

精神的なサポートを得たい方は、こころの耳という厚生労働省が行っているサービスがおすすめです。

こころの耳では、電話相談(月火 17時~22時/土日 10時~16時 (祝日、年末年始はのぞく))、メール相談(24時間受付/1週間以内に返信)、LINE相談を受け付けています。

仮に不当なリストラではなくても、精神的なダメージは大きいはずです。

第三者に相談することで、気持ちを落ち着かせ、ご自身をいたわって下さい。

セカンドオピニオンも大事

ある機関に相談し、望ましい意見をもらえなかった場合には、別の機関にもう一度相談することも視野に入れましょう。

リストラの相談の前にどんな準備をすればいい?

はじめての相談。何を話せばいいのか、何から話せばよいのか、分からないことがたくさんありますよね。

せっかく勇気を出して相談したのに、ご自身の言いたいことが伝わらなければもったいないです。

以下では、リストラの相談をする前にどのような準備をすればよいのかを解説します。

目的を明確にする

上記にあげたリストラの相談を受け付けている機関は、専門家のアドバイスを聞くことができる場です。

有益なアドバイスをもらうためにも、目的を明確にし、ご自身の目的に沿ったアドバイスをもらえるようにしましょう。

①会社に残りたい

会社が従業員を解雇する要件を備えていないのに従業員を解雇した場合、解雇が無効となり、原則として会社に残ることができます。

このような場合にご自身が会社に残りたいか否か、ご自身の希望を明確にしておきましょう。

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②会社に金銭を要求したい

不当に解雇された場合、本来であれば受け取っていたはずの賃金を受け取ることができる場合があり(民法536条2項)、また、解雇の30日以上前に解雇予告通知がなされていない場合には、30日以上の平均賃金の支払を請求できます(労働基準法20条1項)。

また、会社に慰謝料を請求できる場合があります(民法709条)。

このような場合にご自身が会社に金銭を要求したいか否か、ご自身の希望を明確にしておきましょう。

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③会社に残り、不当に解雇されたために働くことが出来なかった期間の賃金を請求したい

不当解雇を撤回した後、会社に残り、解雇通知が出されてから働くことができなかった期間の賃金を請求をすることも可能な場合があります。
ご自身の希望を明確にしておきましょう。

資料を準備する

リストラが不当であるとご自身が感じている場合でも、客観的な資料がなければ、アドバイスを得ることはできません。

そのため、以下の準備をしておくことが大事です。

①相談事項を書面で準備しておく

リストラは、会社という組織と、従業員の間の、中長期的かつ複雑な関係を経たうえでの出来事である場合が多いと思います。

リストラに関係する出来事を、言葉で説明するよりも、書面にしてまとめたほうが、情報も正確で、かつ、短時間で説明することができます。

たとえば、どのような理由でご自身がリストラされたのか、それはどのような事由に基づくのか、誰にどのようなことを言われたのか、各出来事は何年何月何日のことなのか等をまとめておくとよいでしょう。

②会社から送られてきた書面を準備する・書面を請求する

会社が従業員をリストラする場合、解雇予告通知をしなければならないため、解雇予告通知書が送付されているはずです。

多くの場合は、内容証明郵便で送付されています。

また、リストラされる場合、解雇理由証明書を会社に請求することができます(労働基準法22条1項)。

解雇理由証明書とは、会社が解雇の理由を詳細に説明した書面で、会社は従業員の請求があった場合、必ず従業員に交付しなければなりません。

これらの書面は、リストラが不当か否かを判断するために必要な書面です。

そのため、リストラの法的な相談をする前に準備するとスムーズです。

準備するときの注意として、相談の際にすぐにどの資料がどこにあるかが分かるよう、クリアファイルや付箋をはっておくと時短になります。

また、資料に書き込みや編集を加えてしまうと証拠としての価値が低くなる可能性があるため、保存・管理には注意が必要です。

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いつ相談すればいい?

リストラされた時は、転職や今後の人生のことについて考えることで手一杯だったという方も多いのではないでしょうか。

ここでは、会社にいつまでにどのようなことを請求できるのかを解説します。

会社に金銭を要求したい場合

不当なリストラによる慰謝料を請求したい場合、慰謝料は、損害及び加害者を知ってから3年で時効にかかってしまいます(民法724条)。

また、不当なリストラがなかったならばもらえる賃金については、2020年4月1日以前に発生した賃金請求権については、2年以内に請求する必要があります(改正前労働基準法115条)。

また、2020年4月1日以後に発生した賃金請求権については、3年以内に請求する必要があります(附則143条3項)。

そのため、時効期間が経過する前に相談する必要があります。

会社に残りたい場合

仮にリストラが不当であった場合、解雇無効として、会社に対し、労働契約上の地位を確認することができます。

この確認請求には時効はありません。

しかし、あまりに期間がすぎると、先ほど挙げた解雇予告通知書や解雇理由証明書を散逸してしまうなど、証拠がなくなっている可能性があります。

相談はなるべく早い方がいいでしょう。

転職したあとでも相談できる

リストラされたあと、転職しても、元の会社に戻ることや、元の会社に金銭を要求することができます。

金銭については、転職した会社でいつから働き始めたのか、給与はいくらか、という点も重要になるため、これについても資料を準備しておくことが必要です。

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みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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