【離職票はいつ届く?】退職から失業手当を受給するまでの流れ

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監修者:みんなのユニオン 執行委員
岡野武志

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2020年10月1日以降の自己都合退職者は、失業手当の給付制限期間が短縮される変更があります。

勤めていた会社を退職して失業手当を受ける際に、申請に必要な離職票がなかなか手元に届かず、お困りになってはいないでしょうか。

また、失業保険を受給できるまでの手順がよくわからないという方も多いかと思います。

この記事では、離職票の取得方法と失業手当を受給するまでの流れを解説します。

転職や起業などをお考えで、失業手当を受けたいという方への知識となれば幸いです。

離職票はなぜ必要なのか

離職票は、退職してから通常10日〜2週間以内に届きます。

そもそも離職票とはどういったものなのでしょうか。

離職票について解説します。

離職票とは

離職票とは、退職者が失業手当(正式には基本手当)を申請する際に必要な書類です。

離職票がなければ、失業手当を受けることができません。

離職票が届くまでの流れは以下の通りです。

  • (※1)会社がハローワークに離職証明書を提出
  • ハローワークが離職票を会社に送付
  • 会社が必要事項を記入し、退職者に送付

(※1)雇用保険法施行規則7条・雇用保険法7条により、退職した翌日から10日以内と定められている

以上のことから、離職票は通常10日〜2週間以内で自宅へ届くようになっています。

離職票は2種類ある

離職票は、『雇用保険被保険者離職票-1と、『雇用保険被保険者離職票-22種類があります。

それぞれ簡易的に『-1』や『-2』と呼ばれていることが多いです。

-1』の用紙:失業手当の振込先となる金融機関の指定が可能

-2』の用紙:退職理由と退職直前6ヶ月間の給与が記載されている

これら2枚をセットにして、ハローワークに提出します。

退職証明証とは

離職票と似たもので、退職証明書があります。

退職表明書とは、その名の通り、あなたが退職した証明書になります。

離職票との大きな違いは、離職票はハローワークが発行する書面であるのに対し、退職証明書は会社が作成する私的な書面という点です。

また、退職者からの希望が特になければ、会社側は退職証明書を発行する義務がないといった違いもあります。

退職証明書は必ずしも必要なものではありませんが、転職の際に企業から提出が求められる場合があるため、発行しておいて損はありません。

失業手当の申請方法と受給までの流れ

退職してから失業手当を受けられるようになるまで、どのような順序を追っていけば良いのでしょうか。

必要な書類や手続きがわからないという方も多いかと思います。

実際の流れを見てみましょう。

申請に必要な書類

失業手当の申請に必要な書類は以下の6つです。

  1. 離職票
  2. 雇用保険被保険者証(就職していた会社からもらえる)
  3. 証明写真2枚(縦3cm x 横2.5cm)
  4. 本人確認証
  5. 印鑑
  6. 通帳

残業時間などが理由で、会社都合での退職扱いにしたい場合は、それらを示す書類もあわせて持っていきましょう。

ハローワークに申請

ハローワークへ出向き、失業手当の申請を行います。

会社都合による退職の場合は、以下の手順です。

  1. ハローワークで求職の手続きを行う(求職票への記入と離職票などを提出)
  2. 7日間の待期期間
  3. 雇用保険説明会と失業認定日に出席
  4. その後1週間程度で初給付
  5. 以後は4週に一度の失業認定日に出席、その後1週間程度で給付の繰り返し

自己都合による退職の場合、『 2. 7日間の待期期間』満了の翌日から2ヶ月間の給付制限があるため、申請から2ヶ月間と7日は失業手当を受けることができません。

いつまでに申請すればいい

失業手当は、受給できる期間が『離職した日の翌日から1年間』と決まっています。

そのため早く申請すべきです。

申請が遅れると、その分だけ受給できる期間が短くなってしまいます。

失業手当を受給できる条件

失業手当は、退職者であればどなたでも受けれるというものではありません。

受給にはいくつかの条件があり、退職理由や年齢などによっても内容が異なります。

失業手当についてまとめました。

失業手当とは

失業手当とは、再就職するまでの間、国からもらえるお金のことを指します。

対象者は以下です。

  • 辞めた会社で雇用保険に加入していた人
  • ハローワークを通じて再就職を目指している人
  • 64歳以下の人(65歳以上は高年齢求職者給付金を受け取れる可能性があります)

これらの条件に当てはまる人が、失業手当を受け取ることができます。

雇用保険への加入が必須

失業手当を受給するには、離職する会社で一定期間、雇用保険に入っている必要があります。

また、退職理由によって、対象となる期間が異なります。

会社都合による退職の場合

離職の日以前1年間に雇用保険に加入していた時期が通算して6ヶ月以上あること

自己都合による退職の場合

離職の日以前2年間に雇用保険に加入していた時期が通算して12ヶ月以上あること

会社都合による退職の方が、受給条件が緩くなっています。

失業手当がもらえる期間

失業手当がもらえる期間は、以下のとおりです。

自己都合退職の場合

雇用保険の加入期間

  • 1年以上10年未満 90日
  • 10年以上20年未満 120日
  • 20年以上 150日

※年齢に関わらず

会社都合退職の場合

雇用保険の加入期間

1年未満

年齢に関わらず 90日

1年以上5年未満

  • 30歳未満 90日
  • 30歳以上35歳未満 120日
  • 35歳以上45歳未満 150日
  • 45歳以上60歳未満 180日
  • 60歳以上65歳未満 150日

5年以上10年未満

  • 30歳未満 120日
  • 30歳以上35歳未満 180日
  • 35歳以上45歳未満 180日
  • 45歳以上60歳未満 240日
  • 60歳以上65歳未満 180日

10年以上20年未満

  • 30歳未満 180日
  • 30歳以上35歳未満 210日
  • 35歳以上45歳未満 240日
  • 45歳以上60歳未満 270日
  • 60歳以上65歳未満 210日

20年以上

  • 30歳未満 対象外
  • 30歳以上35歳未満 240日
  • 35歳以上45歳未満 270日
  • 45歳以上60歳未満 330日
  • 60歳以上65歳未満 240日

失業手当の金額はどれくらい

失業手当の受給額は、『基本手当日額 × 所定給付日数』で計算できます。

基本手当日額とは、失業手当で受給できる1日あたりの金額を指し、退職前6ヶ月の賃金の総額を180で割って算出した金額のおよそ50%〜80%となっています。

基本手当日額の上限は年齢によって異なり、毎年8月1日に改定されます。

2020年8月1日現在では、以下のとおりになっています。

  • 30歳未満 上限6850円
  • 30歳以上45歳未満 上限7605円
  • 45歳以上60歳未満 上限8370円
  • 60歳以上65歳未満 上限7186円

※下限は一律2059円

退職理由は自己都合より会社都合のほうが有利

失業手当を受けるにあたって、転職や結婚などによる自己都合退職より、リストラなどによる会社都合退職の方が有利です。

自己都合と会社都合では、給付開始までに2ヶ月間の差があったり、最大支給額や支給日数が倍近く違ってくるケースもあります。

もし、退職時に会社都合として扱われていても、ハローワークで会社都合と認められることがあります。

例えば、残業が長すぎる、給料の未払い、パワハラやセクハラを受けたなどが該当するため、そのためのデータや音声などの証拠を確保しておきましょう。

離職票が届かない場合の対処法

離職票が届かない主な理由は以下です。

  • 離職票が必要だと言っていない
  • 会社側の申請ミス
  • ハローワークが繁忙期
  • 会社からの嫌がらせ

これらの対処法を解説します。

会社に問い合わせる

離職票が届かない場合、まずは会社へ問い合わせてみましょう。

もし、離職票が必要ということを会社へ言っていない場合、離職票が発行されないことがあるため、しっかりと伝える必要があります。

また、手続きをする担当者のミスなどで、送付が遅れているケースもあります。

ハローワークに問い合わせる

会社側での手続きが終わっている場合、ハローワーク側で手続きが止まっている可能性があります。

特に、3月9月といった時期は退職者が多く、ハローワークにとって繁忙期となります。

退職が繁忙期のタイミングと被ってしまうと、離職票の交付が遅れることもあるでしょう。

会社からの嫌がらせで離職票が届かない

退職者への嫌がらせで、離職票を交付しないといった悪質な会社もあります。

しかし、このような行為は『雇用保険法第76条3項』において違法となっており、交付を拒否することができません。

会社が正当な理由なく拒否した場合、『雇用保険法第83条4号』により、6ヶ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金の対象になります。

会社から離職票が交付されない場合は、ハローワークへ相談をすることで、ハローワーク側から会社へ催促を行ってくれます。

仮手続きをする

退職日から12日経っても離職票が届かない場合、離職票がなくてもハローワークで失業保険の仮手続きができます。

ご自身の管轄のハローワークで求職登録を行い、必要な書類を確認して提出すれば仮手続きは完了です。

仮手続きをすることによって、離職票の到着を待ちながら、失業保険の給付手続きを遅延なく行えるメリットがあります。

ただし、失業認定日までには離職票を提出する必要があるため、会社やハローワークへ進捗状況を確認し、離職票を発行してもらうようにしましょう。

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みんなのユニオン

執行委員岡野武志

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みんなのユニオンの執行委員を務める岡野武志です。当ユニオンのミッションは、法令遵守の観点から、①労働者の権利の擁護、②企業の社会的責任の履行、③日本経済の生産性の向上の三方良しを実現することです。国内企業の職場環境を良くして、日本経済に元気を吹き込むために、執行部一丸となって日々業務に取り組んでいます。