不当解雇はあっせんで解決! あっせんをわかりやすく解説

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2020年10月1日以降の自己都合退職者は、失業手当の給付制限期間が短縮される変更があります。

あなたは不当解雇にあったとき、有効な手段を知っていますか?

総務省調査では2020年以降、会社都合の退職者数は増加傾向にあり、今後、不当な解雇事案の増加も懸念されています。

この記事では不当解雇にあったときの対処法として、あっせんについて書いています。

あっせんは誰でも使える優秀な制度です。

この記事はあっせんについてわかりやすく解説することで、不当解雇への対処法を学ぶことを目的にしています。

あっせんについてわかりやすく解説

あっせんとは不当解雇時などに企業と労働者の間に専門家が調整に入ってくれる制度で、労働者側に役立つ制度です。

不当解雇された際、不満があっても立場の弱い労働者では企業側と対等に交渉することはなかなかできません。

そんなときに役立つのがあっせん制度です。

ここでは、

あっせんとはなにか?

あっせんが労働者にどのように役立つのか? 

を中心に解説していきます。

あっせんとは?斡旋?裁判とどう違う?

あっせんは平成13年10月より「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」として施行されている制度です。

企業側と労働者の労使紛争解決を目的として制度化され、現在では不当解雇時に利用されることが多いです。

裁判より簡便であり、誰でも無料で申請できる制度です。

あっせんの制度が施行される前は、不当解雇の問題解決は弁護士を立てて民事裁判で行っていました。

しかし、弁護士を立てる裁判は労力も費用も労働者の負担が大きかったのです。

そこで、労働問題の専門家を国が用意し、中立的な立場で企業側と労働者の対等な話し合いができる場をつくったのが、あっせんの始まりです。

昔は漢字で斡旋(あっせん)と書かれることもありましたが、現在では法令上、ひらがな表記が一般的です。

不当解雇?労働者に役立つあっせん

あっせんは労使紛争を互いに納得いく形で解決することを目的としており、企業と労働者の間に専門家が調整に入ってくれる制度です。

不当解雇時によくあるあっせんの解決事例は、企業側が和解金や慰謝料を準備して労働者が納得して退職できるようにする事例です。

一方的な不当解雇で納得できなかった労働者にとって、あっせんで和解金や慰謝料を受け取れる円満退社の流れは望むところですし、企業側も不当解雇で裁判を起こされるより円満に解決できることを望みます。

あっせんの専門家は、双方の納得のために丁寧に両方から話を聞いて、解決策を提案します。

直接の交渉では、どうしても立場の弱い労働者個人が不利になりますので、あっせんで労働者と企業側の立場を対等にする必要があるのです。

どちらも納得できる解決案があれば問題解決となります。

あっせんはどんな人が利用できる?

あっせんは労働局へ行けば、どんな人でも無料で相談できます。

労働紛争を抱えている人が相談しますが、多いのは不当解雇に関する相談です。

あっせんは労働局で誰でも利用できる制度なのですが、従来は認知率が低く利用者も少なかったのが実状です。

しかし、平成30年厚生労働省調査ではあっせんの申請数が5201件(前年比3.6%増加)となり、徐々に増えています。

労使問題において、あっせんが必要な事例が増えていることが背景にあります。

自分自身の身を守るためにも、誰でも利用可能な制度というのは知っておきたいところです。

あっせん申請の方法と失敗後を解説

  • あっせんはどんな流れで申請や協議をするのか?
  • もしあっせんで解決できなかったら?

あっせんは不当解雇に対して誰でも申請可能で、無料で利用できる有効な手段です。

しかし、失敗する場合もあります。

この記事では、あっせんの具体的な申請方法や失敗したときの対応について書いていきます。

あっせんの申請方法

あっせんは労働局の総合労働相談コーナーで申し込みます。

多くの事例では、最初に総合労働相談コーナーで不当解雇の相談を行い、助言や指導では解決できない場合にあっせん申請します。

あっせん申請後、あっせん期日が決められます。

その期日までに紛争調整委員会のあっせん委員(労使紛争の専門家:大学教授や弁護士など)などが労働者と企業側の事前状況聞き取りを行い、各々の状況を確認します。

その後、あっせん期日に解決案をあっせん委員から提案し、双方が合意できれば解決します。

あっせん期日には、それぞれがあっせん委員の部屋へ別々に入室するので、労働者と企業側が顔を合わせないようになっています。

あっせんの合意は、民法上の和解契約の効力を持つことになり、契約に従う義務が生じます。(民法第695条、第696条)

合意できない場合は、再度、あっせん期日を設けてやり直すか、裁判へ移行します。

あっせんでかかる日数は1日の場合もありますが、大半が4週間以内です。

あっせんで解決できないときは?

あっせんで解決できない場合は、以下の順で強制力の強い対応をしていきます。

あっせん→労働審判→民事裁判

あっせんのメリットデメリット

不当解雇時のあっせんのメリット

・円満な解決策を提案してくれる
・決定事項は民事の和解と同等の効力を持つ
・企業と対等の立場で労働者の声を代弁してくれる
・無料で利用できる
・裁判に比べて日数が短くて済む
・非公開で行える
・取り下げはいつでもできる

不当解雇時のあっせんのデメリット

・裁判に比べて強制力が低い(参加に関する強制力がない)
・労使対決が厳しいときは解決に至らないケースもある

あっせんの利用は労働者にとって有益ですが、強制力の点では弱い部分もあります。

しかしながら、不当解雇にあった際には強い味方になってくれることでしょう。

知っている制度を利用して、賢く労使問題を乗り切ることをおすすめします。

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