内部告発で解雇される可能性は?実際の事例と対処法もご紹介

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2020年10月1日以降の自己都合退職者は、失業手当の給付制限期間が短縮される変更があります。

上司や企業が明らかに違法である行為を行なっていた場合、労働者としては許すことはできないですよね。

そんな違法行為を暴くための手段として、内部告発が存在します。

内部告発をすることで、企業の反省を促し社内環境改善を図ることが期待できます。

しかし、内部告発をしたことで企業から悪いイメージをつけられ、解雇する理由とされてしまうのではと懸念する方も多いのではないでしょうか。

内部告発が原因で解雇される可能性と、実際の事例、そして解雇された場合の対処法について考えていきましょう。

内部告発が原因の解雇はありうるのか?

内部告発をしたら解雇されるという事態は実際に発生するのでしょうか。

内部告発の定義と法律上の内部告発の位置づけを解説いたします。

内部告発の定義とは

内部告発とは、企業や組織に所属している人が正当な理由を根拠にして、所属組織の不正や法令違反などの悪事を上司や監督官庁、もしくは報道機関などへ通報する行為を指します。

内部告発をすることによって、悪徳な組織の不祥事や隠蔽、重大な法律違反を明るみに出す事ができます。

その結果、社内の不正を取り除き、社会的信頼度を高めることにつながります。

また、労働基準法104条1項には「事業場に、この法律またはこの法律に基いて発する命令に違反する事実がある場合においては、労働者は、その事実を行政官庁または労働基準監督官に申告することができる。」と規定されています。

労働者の確固たる権利として、内部告発が存在しています。

内部告発で解雇される可能性

内部告発したことを理由とする解雇や不利益な扱いは公益通報者保護法で禁止されています。

しかし、実態として内部告発が原因で企業から解雇される可能性は0ではありません。

内部告発をした人は、不正な事実を揉み消したい企業からすると不都合だとみなされます。

不都合な存在を追い出したいがために、内部告発をした人を解雇するという事例は起こりうることです。

仮に匿名で内部告発をした場合でも、企業が徹底的に人物を突き止めようとして手がかりを見つければ、誰が内部告発をしたのか分かってしまう場合もあります。

もし解雇されなかったとしても、配置転換を言い渡されたり、企業内で人間関係が悪くなりパワハラをされたりと不利益を被る可能性も出てきてしまいます。

ただし、適切な内部告発であれば法律に乗っ取り保護されるので、保護されるための条件を見ていきましょう。

内部告発で解雇が無効となる条件

企業側が内部告発で従業員を解雇した場合、労働基準法104条2項の「使用者は、前項の申告をしたことを理由として、労働者に対して解雇その他不利益な取扱をしてはならない。」という内容に違反しています。

そして内部告発を理由に解雇された場合、公益通報者保護法の要件を満たしていれば無効にすることができます。

公益通報者保護法とは、内部告発をした労働者を守るための法律です。

公益通報者保護法第1条によれば「この法律は、公益通報をしたことを理由とする公益通報者の解雇の無効等並びに公益通報に関し事業者及び行政機関がとるべき措置を定めることにより、公益通報者の保護を図るとともに、国民の生命、身体、財産その他の利益の保護にかかわる法令の規定の遵守を図り、もって国民生活の安定及び社会経済の健全な発展に資することを目的とする。」と書かれています。

つまり、公益通報をしたと判断された場合、労働者は法律を根拠にして企業側に解雇を無効にするように求め、認めてもらえる権利が発生します。

公益通報と認められるためには、

  1. 告発内容が真実で正当性があること、もしくは真実性が高いものであること
  2. 加害目的や私利私欲のために告発したのではなく、企業の改善を目的として告発した内容であること
  3. 妥当な告発の仕方であること

といった3点の条件を満たす必要があります。

あまりにも会社への不当な不利益を目的とした内部告発や、自分の利益のためにでっちあげた内部告発をした場合は公益通報と認められないということです。

一方、適切な内部告発をしていた場合は、企業が労働者を解雇したことは間違った行為だったと断定させることができます。

実際にあった内部告発で解雇された判例

続いて、実際に起こった内部告発が原因で解雇された人の事例を見ていきましょう。

一連の流れを見て参考にしてください。

解雇された元社員からの内部告発で不祥事が明るみになった秋田書店の判例

東京の出版会社である秋田書店では、2013年8月にプレゼント応募の当選者の数を水増ししたとして、消費者庁から再発防止を求める措置命令が出されていたことが発覚しました。

この不祥事が明るみに出た理由として、元同社の女性社員が内部告発を行ったことがあげられます。

女性は2007年の入社時から、上司に雑誌の読者プレゼントの当選者数を実際より多く表示させるよう水増し行為を指示されており、そのことに関して異議を唱えると、指示に従い不正を続けるよう命令されたそうです。

更に同社からのパワハラや時間外勤務で心身ともに疲労が重なった女性は、2011年9月から休職を決断しました。

しかし休職中の2012年3月、「プレゼントを会社から盗んだ」という嘘の理由をなすりつけられ、秋田書店を懲戒解雇されてしまいます。

この虚偽の内容を女性に押し付けた原因は、女性が休職中に消費者庁に内部告発を行ったため、企業側が自分たちに不都合な存在を会社から排除するためだったと女性は考えました。

その後、女性は「解雇は不当だ」として、2013年9月、自らの解雇の取り消しと企業への損害賠償などを求めて、秋田書店を提訴しました。

結果はどうなったのか?

提訴から2年余り経った2015年10月28日、秋田書店と女性との間で和解が成立しました。

東京地裁で成立した和解の内容は、女性が2012年3月20日付けで合意退職したことを相互に確認し、秋田書店が女性に和解金を支払うというものでした。

しかし、秋田書店が懲戒解雇を通告した理由について、女性が同社の水増し行為を消費者庁に通報したことではないとしていました。

企業側は内部告発が原因で解雇したわけではないと主張したまま和解がなされたのは少し納得いかない点もありますが、内部告発をした女性が次回の就職の際に不利益を被ることは無くなりました。

内部告発で解雇された場合の対処法と解雇を防ぐための行動

では、内部告発で解雇される事態が起こった場合は、どのように対処するのが良いのでしょうか。

適切な対処法とそもそもの解雇を防ぐための行動を知り、内部告発に関する知識を深めておきましょう。

内部告発で解雇されたときの対処法

もしも内部告発によって解雇されてしまった場合、主な対処法は

  1. 労働基準監督署へ申告を行う
  2. 弁護士に相談する

以上の2つがあります。

それぞれ詳しく内容を確認してみましょう。

①労働基準監督署へ申告を行う

1つ目は、自分自身が受けた不利益処分を対象として労働基準監督署へ申告を行う方法です。

適切な内部告発をしたのにも関わらず、内部告発をしたことを理由に従業員を解雇したことは違法になりますので、申告事由となります。

その結果、細かい臨検監督が実施されるので、企業に対して指導が入ることもあります。

②弁護士などへ相談し、交渉や裁判を行う

2つ目は、弁護士などへ相談し、交渉や裁判を行う方法です。

内部告発が原因に解雇されてしまった場合、無効にできないか弁護士に相談することが出来ます。

弁護士は、相談者の話した内容について守秘義務があるため、外部に情報が漏れることは決してありません。

1人で悩むよりも法律の専門家のサポートを受けた方が、より良い行動を起こせる可能性が高まります。

内部告発で解雇されないために

内部告発をすることで自分に不利益が被ることを防ぐために意識すべき点があります。

それは、内部告発したことが自分だとわかるような手がかりを残さないということです。

内部告発をメールでする場合は、普段使うアドレスではなく使い捨てのメールアドレスを使うかメール以外の匿名性が高い方法に切り替えましょう。

また、自分が内部告発したということを誰かに話してしまうと、どこかで情報が抜けてしまい、内部告発した人の情報が企業に知れ渡ってしまう可能性もあります。

内部告発をする際は、誰にも言わないように自分1人の中で留めておきましょう。

内部告発した人が誰だかわからないようにすることで、解雇されるなどの心配は無くなります。

まとめ

本記事では、内部告発で解雇される可能性と実際の事例、対処法について解説しました。

会社の不正を発見した時は、臆することなく行動する勇気を持ちましょう。

内部告発のリスクを知り、適切な方法を学んでおくことで、自分の身を守ることが出来ます。

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