待機期間中に早期再就職が決まった人のための再就職手当解説

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2020年10月1日以降の自己都合退職者は、失業手当の給付制限期間が短縮される変更があります。

失業中は早く再就職が決まってほしいですよね。

しかし失業保険を受給し始めたばかりの頃や待機期間中など、早期に再就職が決まってしまうと次のような疑問がわくかもしれません。

待機期間中に再就職が決まったが、再就職手当は受給できるのだろうか?

失業保険をほとんどもらっていないので損をしているのではないだろうか?

そんな疑問に対して、この記事では待機期間中などの早期再就職者向けの再就職手当の受給条件、手続き方法について丁寧に解説していきます。

早期再就職者のための再就職手当の条件を解説

平成29年1月以降、再就職手当の金額が大きくなっていることはご存知でしたか?

早期に再就職が決まることは厚生労働省から強く推奨されており、早期再就職者の待遇はよくなってきています

この記事では、失業保険を受給したばかりの早期再就職者や、待機期間中の早期再就職者の再就職手当に関する情報について詳しく紹介していきます。

再就職手当受給のための8つの条件

再就職手当は、厚生労働省が早期再就職を促進するために設けた手当です。

再就職手当を受給するには厚生労働省が掲げている8つの条件をクリアする必要があります。
支給要件は、下記①から⑧までの要件を全て満たすことが必要です。

① 受給手続き後、7日間の待機期間()満了後に就職、又は事業を開始したこと。
② 就職日の前日までの失業の認定を受けた上で、基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上あること。
③ 離職した前の事業所に再び就職したものでないこと。また、離職した前の事業所と資本・資金・人事・取引面で密接な関わり合いがない事業所に就職したこと。
④ 受給資格に係る離職理由により給付制限(基本手当が支給されない期間)がある方は、求職申込みをしてから、待機期間満了後1か月の期間内は、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によって就職したものであること。
⑤ 1年を超えて勤務することが確実であること。(生命保険会社の外務員や損害保険会社の代理店研修生のように、1年以下の雇用期 間を定め雇用契約の更新にあたって一定の目標達成が条件付けられている場合、又は派遣就業で雇用期間が定められ、雇用契約の更新が見込まれない場合にはこの要件に該当しません。)
⑥ 原則として、雇用保険の被保険者になっていること。
⑦ 過去3年以内の就職について、再就職手当又は常用就職支度手当の支給を受けたことがないこと。(事業開始に係る再就職手当も含みます。)
⑧ 受給資格決定(求職申込み)前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでないこと

※待期期間中に仕事等をしたことにより失業の状態でなかった日や、失業の認定を受けていない日については、待期期間に含まれませんのでご注意下さい。

(厚生労働省:再就職手当のご案内より

8つの条件の中で、待機期間中の早期再就職者に関連の多い項目は、①、②があります。

今回は①、②でよくある誤解について解説していきます。

待機期間中の早期再就職は損?

この質問は「①受給手続き後、7日間の待機期間満了後に就職、又は事業を開始したこと」に関連しています。

待機期間中に再就職が決まってしまうと再就職手当が受給できないと考える人が多いです。

結論は、待機期間中の再就職でも再就職手当が受給できる場合があります。

この条件で重要なことは「就職」の定義ですが、厚生労働省のいう就職とは、就業日のことであって内定のことではありません。

つまり、待機期間後が就業日(初出社日)であれば、再就職手当受給の対象となります。

このケースで受給できない場合は、待機期間内で就業してしまった場合です。

就職の定義を知っていれば、待機期間内でも安心して再就職活動が行えます。

早期再就職は手当の観点でデメリット?

この質問は「②就職日の前日までの失業の認定を受けた上で、基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上あること」に関連しています。

早期再就職が決まると、失業保険の受給停止になるなどのデメリットを感じる場合があります。

結論は、早期再就職では再就職手当の受給率70%(所定給付日数の3分の2以上の残日数)と最大限受給できるためデメリットはありません。

もし仮に、受給金額だけを考えるのであれば、所定給付日数90日の人は失業保険を59日まで受給して、60日目に再就職することが最大限に手当を受給できる方法です(再就職手当受給には支給残日数30日以上が必要なため)。

しかし、3か月の給付制限がある場合は、3か月間は無収入の状態で生活費負担があります。

加えて、日数を決めての再就職は転職先の都合もあり、現実的には難しいです。

厚生労働省では再就職手当の設定理由を「早期再就職を促進するため」と掲げており、平成29年1月より早期再就職者の受給率は60%から70%へ向上しています。

国は早期再就職者が再就職手当を有利に受け取れるような制度に変更しているのです。

また、再就職手当は本来受給できるはずであった失業保険を補填する目的もある制度です。

失ったと感じる失業保険は再就職手当で補えるので、早期再就職者にデメリットはないのです。

再就職手当の手続きを詳しく解説

退職時の失業保険の手続きでも苦労した人は多いと思いますが、再就職手当もいくつかの書類申請やハローワークでの手続きが必要です。

限られた期間での申請が必要となるので、事前に知っておきたいところですね。この記事では、再就職手当申請の手続きについて詳しく解説します。

再就職手当申請手続きの概要

再就職手当の申請手続きの概要は以下の通りです。

  1. 転職先企業から内定をもらい、採用証明書を受け取る。
  2. ハローワークへ採用証明書を提出し、再就職手当支給申請書を受けとる。
  3. 転職先へ入社後、再就職手当支給申請書の事業主欄を記入してもらいハローワークへ提出。

再就職手当申請はハローワークで行い、申請から受給まで1か月〜2ヶ月かかるのが通常です。

ハローワークへ行くことがどうしても難しい場合は郵送での対応を行っていますので、詳しい状況についてはハローワークで事前に相談することが必要となります。

特に注意が必要なのは 3. 転職先への入社後の段階です。

再就職手当は入社後1か月以内に申請しなくてはいけないというルールがありますので、忘れないように注意が必要です。

就業前に行うこと(再就職手当解説)

再就職手当申請の最初の作業は、再就職内定後、転職先で入手する採用証明書をハローワークへ提出することです。

採用証明書を提出の際、再就職の手続きとともに失業認定の最終日を認定する必要があるので、2つが同時にできる就業の前日に申請する場合が多いです。

例えば、水曜から就業が始まる場合は、前日の火曜にハローワークへ行きます。火曜に失業認定することで、失業保険の給付日数が決まると同時に再就職手当の残日数が確定します。

通常は4週間に1回が失業認定日ですが、再就職が決まった際は就業の前日に変更できます。

就業前日の失業認定を受けていないと再就職手当の残日数が確定せず、再就職手当を受給できません。

就業前日は、採用証明書、失業認定書、雇用保険受給資格者証、印鑑4点を揃えてハローワークへ行く必要があります。

就業後に行うこと(再就職手当解説)

就業後、転職先で再就職手当支給申請書の事業主欄を記入してもらい、ハローワークへ提出します。

再就職手当申請は、就業後1ヶ月以内の申請が必要です。

転職時は忙しく、申請漏れしてしまうケースは多いので要注意です。

再就職手当申請書をハローワークへ提出すると1ヶ月後にハローワークより転職先企業に転職者が在籍しているか、継続して働けているか、などの調査が入ります。

再就職手当を受給する資格があるかを調べるためです。

無事に調査終了し、承認が下りると再就職手当が受給者に振り込まれます。

この一連の確認作業が必要なため、再就職手当が振り込まれるのは、申請から1ヶ月〜2ヶ月はかかります。

早期再就職者の再就職手当についてまとめ

今回は早期再就職者に限定して再就職手当についてまとめました。

早期再就職は国が促進していることでもあり、転職者に有利な条件が多いです。

転職先での給与が前職より低い場合には就業促進定着手当(平成26年より施行)も充実しています。

早期再就職に有利な制度を活用することをおすすめします。

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